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高速道路の保全・サービス

高速道路の保全・サービス

NEXCO中日本グループは、1都11県で、日本の大動脈である東名高速道路や名神高速道路をはじめとする2,058kmの路線を管理・運営しています。
構造物の老朽化、近年の厳しい気象環境などの課題に機敏に対応し、高速道路の機能を最大限に発揮させることで、信頼性の高い高速道路ネットワークとお客さまに満足いただけるサービスを24時間365日お届けします。

主要施策

「高速道路リニューアルプロジェクト」として、新たに大規模更新・修繕事業を推進します。

点検から維持・修繕にいたるメンテナンスサイクルを着実に実行します。

重量違反車両の取締りを強化します。

シームレス料金や渋滞対策など、高速道路を「賢く使う」取組みを推進します。

逆走防止など交通事故対策を推進します。

大規模災害などに備え、高速道路の機能強化に取り組みます。

  • 新規開通累計延長
  • スマートインターチェンジの累計整備数

道路構造物の計画的な保全

1963年の名神高速道路の開通を皮切りに日本の高速道路ネットワークは順次拡大し、我が国の社会・経済や国民生活を支える重要なインフラとなりました。名神高速道路は2015年7月に全線開通から50年を迎え、この間、日々の構造物の点検や損傷の補修、高機能舗装の施工などの走行環境の改善、橋梁の耐震補強による大規模地震への備えなど、最新の技術を導入しながら高速道路の維持管理に努めてきました。
当社は、高速道路ネットワークを健全な状態に保ち、次世代に引き継いでいくために、定期的な点検と点検結果を踏まえた早期の維持・補修を行います。これに加え、構造物の大規模な取替えや補強などのリニューアルを着実に実施し、高速道路の安全性と信頼性を高めていきます。

高速道路リニューアルプロジェクト

当社管内の高速道路2,058kmのうち、開通後30年を超える区間は約1,233kmにおよび、老朽化や大型車交通の増加、凍結防止剤の影響、近年の異常気象などによる構造物の著しい変状が顕在化しています。

「高速道路リニューアルプロジェクト」は、高速道路の本体構造物のライフサイクルコスト(役目を終えるまでにかかる全ての費用)の最小化、予防保全(故障や不具合が生じる前に行う保全方法)及び性能向上の観点から、必要かつ効果的な対策を講じることにより、高速道路ネットワークの機能を長期にわたって健全に保つために行うものです。

プロジェクトを効果的に進めるための取組み

このプロジェクトは、大規模な工事を行うため長期にわたる交通規制が伴います。お客さまへのご迷惑を極力軽減すべく、代替路線となる高速道路ネットワークの整備状況や交通量、渋滞状況などを考慮し、工事を行います。

通行規制の例(東名 静岡IC〜焼津IC間 用宗高架橋)
通行止めを行わず路肩を車線として活用し、上下線2車線を確保した通行規制

通行規制による橋梁床版取替工事の様子
(東名 静岡IC~焼津IC間 用宗高架橋)

お客さま・沿線住民の皆さまへの事前広報

お客さまや沿線住民の皆さまへ、各種メディアやウェブサイト、ポスターなどを活用した事前広報を展開し、長期にわたる交通規制へのご理解・ご協力をいただけるよう努めます。

2016年度の工事予定

メンテナンスサイクルの着実な実施

道路構造物等の変状を早期に発見し、迅速で適切な措置を行い、長期的に良好な状態を保つための基本となるのは、道路構造物の点検です。
日々の巡回により、道路構造物の状態を確認しているほか、法令に基づき5年に1度、橋梁やトンネルなどの構造物を近接目視等により詳細点検を行っています。この詳細点検の結果は、ウェブサイトで公表しています。点検により損傷が確認された構造物は、補修計画を策定し、早期に補修を行います。また、狭隘な場所にある橋梁など点検が困難な構造物の状態を的確に把握するために、新たな点検技術を積極的に採用します。

詳細点検(法令に基づく構造物の点検)の点検計画

(年度)

道路施設 単位 2014 2015 2016 2017 2018 合計
               
橋梁 384 860 1,161 959 1,032 4,396
トンネル カ所 2 70 93 90 120 375
道路附属物等 施設 328 581 490 463 600 2,462

・2015年8月時点の計画です。このほかに、溝橋(カルバート)の点検を1,171カ所計画しています。

トンネル覆工表面画像処理による点検

安全対策の推進

劣化による損傷が進行する恐れがあるものや、点検が困難な道路構造物は、撤去や二重の安全対策を行うなど、高速道路の安全性を高める対策を行っています。

門型標識の撤去状況

重量違反車両の取締り強化

道路構造物の劣化に多大な影響を与え、重大な交通事故に繋がる恐れのある重量超過など車両制限令に違反する車両に対して、2015年度から取締りを強化しています。厳しい措置命令の導入や特に悪質な違反者に対する警察への告発など、違反車両の撲滅に取り組んでいます。

〈主な取組み内容〉

・取締りの強化

インターチェンジ入口などに配置する専門の取締隊により、重量違反車両に対する措置命令を実施しています。

・刑事告発の実施

国の「車両総重量が基準の2倍以上となる重量超過の悪質違反者に対しては、その違反事実をもって告発を行う」方針に基づき刑事告発を実施しています。
〔2015年度:7件〕

・新たな取組み

自動計測装置の整備箇所拡大による常時取締りや、重量違反者に対する大口・多頻度割引の停止などの取組みを強化します。

「積荷の軽減」の実施状況

TOPICS ー重量超過等違反車両による影響ー

車両の重量による道路構造物の疲労に及ぼす影響は、道路橋の床版で12乗といわれています。
仮に、大型車両1台が、制限値である軸重10トンよりも2トン超過した場合は、床版に対しては約9台分[(12/10)の12乗]の疲労が蓄積されることになり、少しの重量オーバーでも大きな影響を与えます。

横の路面に与える影響イメージ

高速道路を「賢く使う」

首都圏シームレス料金の導入

社会資本整備審議会の中間答申などに基づき、2016年4月1日より首都圏の高速道路料金を見直しました。
これまでは整備経緯の違いにより、車種区分や料金水準が路線や管理者ごとに異なっていましたが、料金体系を整理・統一し、起終点間の最短距離を基本とした料金に変更しました。これにより、環状道路への交通転換による都心部の渋滞緩和など、首都圏の高速道路の利便性がいっそう高まっています。

ETC2.0サービスの推進 ~「賢く使う」新たな料金施策~

「ETC2.0」は、高速道路通行料金の支払いだけではなく、渋滞回避や安全運転支援など、ドライバーにとって有益な運転支援サービスを提供しています。
当社では、ETC2.0サービスを活用して道路管理・渋滞情報の高度化をめざしており、安全運転支援技術の開発や混雑を緩和するための政策的な料金について関係機関と連携し検討を進めます。
また、関係機関とともにETC2.0車載器の普及支援に取り組みます。

企画割引の拡充

伊勢志摩サミットや東京オリンピック・パラリンピックを契機に、一層増加が予想される訪日外国人旅行者に対し、周遊型割引商品「Central Nippon Expressway Pass(CEP)」の利便性を更に高めて、地域の活性化や高速道路の利用促進をめざします。
工事や災害など通行規制時や、交通混雑期の料金調整・割引についても検討を進めます。

Central Nippon Expressway Passの周遊エリア

渋滞対策

高速道路では交通集中や工事規制、交通事故などによる渋滞が発生しています。
交通集中による渋滞対策として、新東名高速道路や新名神高速道路などのダブルネットワークの整備を進めるとともに、東名高速道路 大和トンネル付近や中央自動車道 小仏トンネル付近で付加車線の設置など、交通混雑を緩和する対策を進めています。また、路肩部分を含めた車線運用の工夫による暫定車線の整備など、高速道路を「賢く使う」対策を実施しています。
休憩施設においても、更なる駐車スペースの有効利用などの混雑対策を進めます。

主な渋滞ポイントと対策

路 線 渋滞ポイント 渋滞対策
     
 東名高速道路  横浜町田IC〜海老名JCT
  大和TN付近、綾瀬BS付近
 付加車線設置 事業中
 海老名JCT(外回り)  ランプ部暫定2車線運用 運用中
 音羽蒲郡IC~豊田JCT  暫定3車線運用 運用中
 中央自動車道  高井戸IC~調布IC
  深大寺BS付近(上り線)
 暫定3車線運用 運用中
 付加車線設置 事業中
 八王子JCT~相模湖東IC
  小仏TN付近(上り線)
 付加車線設置 事業中
 東名阪自動車道  四日市IC~鈴鹿IC  暫定3車線運用 運用中
 新名神
  新四日市JCT~亀山西JCT建設
事業中

渋滞量(総数)

(年度)

項 目 2013 2014 2015
       
渋滞量[千km・時間] 148.7 124.2 131.8

暫定車線の運用状況(中央道 高井戸IC~調布IC)

運用開始前   運用開始後

東名 海老名JCTの対策効果

項 目 運用開始前 運用開始後
     
運用開始後 平日:6回/10日間 休日:2回/10日間

渋滞の発生なし

平均渋滞時間 平日:220分/回 休日:220分/回

運用開始前:2015年10月16日(金)~10月25日(日)
運用開始後:2015年10月31日(土)~11月 9日(月)

運用開始前   運用開始後

交通事故対策

当社管内の高速道路において、2015年度に発生した死亡事故は42件、死亡者数は47名でした。2014年度と比較して、減少しています。

交通事故防止のため、高輝度レーンマークの整備など走行環境を改善する「ハード対策」と、お客さまの安全意識の向上などの「ソフト対策」を展開していきます。

交通安全のPR

無料出張講座「NEXCO中日本高速道路交通安全セミナー」の開催や交通安全キャンペーンなどの交通安全啓発活動を実施しています。

死亡事故の発生推移

重大事故防止に向けた事業の推進

高機能舗装やガードレールの改良、高輝度レーンマークの整備などのハード対策に加え、自動車メーカーで開発が進められている自動運転支援システムなどと協調した対策に取り組んでいます。
中央自動車道 多治見地区では、交通事故の低減と交通容量の増加を目的に登坂車線を走行車線に切り替える車線運用を試行的に実施しています。

中央道 多治見地区における対策

運用開始前

登坂車線を利用して、低速車が待避や合流をしていました。

運用開始後

登坂車線を走行車線とし、右側に追越車線を設けることで、低速車の待避や合流をなくし、安全性の向上を図りました。

逆走防止対策の強化

高速道路の逆走は、逆走以外の高速道路上での事故と比べて死傷事故となる割合が4倍、死亡事故では40倍となり、非常に危険です。当社管内では年間約30件の逆走事案が発生しており、逆走防止対策を進めています。今後さらに、「2020年までに高速道路での逆走事故をゼロに」をめざし、対策を講じていきます。

逆走事案と逆走事故の発生推移

逆⾛の危険性

逆走防止対策の状況

TOPICS ー休憩施設で快適に過ごしていただくためにー

民営化以降、お客さまに休憩施設で快適なひと時を過ごしていただくため、設備のリニューアルや清掃方法等を工夫し、おもてなしの心を持って、"キレイ・スッキリ・臭わない"トイレづくりを徹底してきました。
長時間の移動での疲労やストレスを解消する場所としての役割を担うトイレ空間の創造をめざし、これらの活動を継続していきます。

日本トイレ大賞を受賞

2015年9月4日に発表された「日本トイレ大賞」(主催:内閣官房すべての女性が輝く社会づくり推進室)において、高速道路の休憩施設での「より快適、より便利、より楽しい、より美しい」トイレ空間の創造として、新東名高速道路 NEOPASA清水のトイレが「国土交通大臣賞」を受賞しました。

冊子「トイレのヒミツ」

これまで取り組んできた快適なトイレ空間の創造への取組み事例や、清掃スタッフによる掃除の工夫やおもてなし事例を紹介しています。

災害に強い高速道路

大規模災害時の緊急輸送ルートの迅速な機能確保も高速道路会社である当社の重要な役割です。大規模災害や大雪に備え、関係機関との連携強化や防災機能の強化を進めています。

通行止め時間(総数)

(年度)

項 目 2013 2014 2015
       
通行止め時間(総数)[時間] 5,428 3,025 3,062

・雨、雪、事故、工事等に伴う年度の通行止め時間です。

大規模災害時の緊急輸送ルートの確保

大規模災害時に、ネットワークを活用した迅速な緊急輸送ルートの確保に向け、業務継続計画(BCP)に基づき、防災訓練の実施や関係機関との連携強化及び復旧に必要な資機材の備蓄などに努めています。また、大規模地震発生時においても甚大な被害を防ぐため、一層の耐震補強を進めます。

緊急輸送ルート確保のための段差修正訓練の様子

陸上自衛隊と連携した訓練の様子

休憩施設における取組み

国の「南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画」や「首都直下地震における具体的な応急対策活動に関する計画」などに対応し、自衛隊、災害時医療派遣チーム(DMAT)などの参集拠点として休憩施設での連携強化や、お客さまの避難誘導訓練なども実施しています。

熊本地震発生後における休憩施設の活用状況 多賀SA

津波避難訓練の様子 西湘PA

荒天時の通行確保

大雪など荒天時において円滑な交通を確保するため、冬装備や出控えを推奨する事前広報の充実、走行困難となった車両に対する救援車両の事前配置や位置情報システムを活用した効率的運用による除雪体制の強化、関係機関との連携強化などに取り組んでいます。

大雪による走行困難車両に対する救援車両配備の様子

高速道路管理業務の成果(アウトカム指標)

(年度)

指標名 定  義 2014 2015 2016 単 位
実績 目標 実績 目標
             
総合顧客満足度 CS調査等で把握するお客さまの満足度 [5段階評価] 3.6 3.6 3.6 3.6 ポイント
年間利用台数 支払料金所における年間の利用台数 670 692 百万台
通行止め時間 雨、雪、事故、工事等に伴う年間の平均通行止め時間 [暦年集計] 55 21 時間
本線渋滞損失時間 渋滞が発生することによるお客さまの年間損失時間[暦年集計] 1,238 1,057 万台・時
路上工事時間 道路1kmあたりの路上作業に伴う年間の交通規制時間 94 118 時間/km
死傷事故率 自動車走行車両1億台キロあたりの死傷事故件数 [暦年集計] 7.1 6.7 6.7 6.4 件/
億台キロ
車限令違反車両取締台数 高速道路上で実施した車限令違反車両取締における引き込み台数 13,990 17,018 台
逆走事案件数 交通事故または車両確保に至った逆走事案の件数 [暦年集計] 37 47
人等の立入事案件数 歩行者、自転車、原動機付自転車等が高速道路に立入った事案の件数
[暦年集計]
1,302 1,286
快適走行路面率 快適に走行できる舗装路面の車線延長比率 96 95以上 96 95以上
要補修橋梁数 2015年度に点検した橋梁の健全性区分Ⅲ・Ⅳの橋梁
[健全性区分Ⅲ:早期措置段階、Ⅳ:緊急措置段階]
80 144

・指標は、2015年度に独立行政法人 日本高速道路保有・債務返済機構へ報告した項目を掲載しています。