高速道路リニューアルプロジェクト
高速道路リニューアルプロジェクト(大規模更新・修繕事業)とは
橋梁やトンネルなどの構造物を最新の技術を用いて補修、補強し、建設当初と同等またはそれ以上の性能や機能を回復することで、高速道路をこれからも長く健全に保つ「高速道路リニューアルプロジェクト」に取り組んでいます。
東日本・中日本・西日本高速道路株式会社(以下、NEXCO3会社と言う。)は、高速道路ネットワークの機能を永続的に活用していくことを目指し、高速道路本体の構造物に関する大規模更新、大規模修繕の必要性やその対策について「 高速道路資産の長期保全及び更新のあり方に関する技術検討委員会」を2012年11月に設置し、検討を進めてきました。
NEXCO3会社が管理する高速道路は、1963年の名神高速道路・栗東~尼崎間の開通から50年を経た現在、延長約9,000kmに達しています。そのうち、供用から30年以上経過した延長が約4割(約3,700km)を占めるなど、老朽化の進展とともに厳しい使用環境にさらされていることによる変状の増加や新たな変状の発生などが顕在化してきており、早期に大規模更新、大規模修繕に取り組んでいく必要があります。
事業許可および実施計画について
NEXCO中日本は、2015年3月25日付で国土交通大臣から大規模更新・修繕事業の実施について、道路整備特別措置法に基づく許可を受けました。2015年度から15年間で約1兆円規模の事業を実施していきます。
工事の実施について
工事を実施するにあたり、構造物の劣化状況や、新東名高速道路・新名神高速道路などのネットワークを考慮した工事渋滞の削減、東京オリンピックをはじめ大規模イベントなどを考慮した工事規制を計画し、関係機関と調整のうえ協議の整った工事から順次公表してまいります。
NEXCO中日本が管理する高速道路の現状
NEXCO中日本は、東名高速道路、中央自動車道などの高速道路約2,000kmを管理しています。名神高速道路は全線開通から50年以上が経ち、供用から30年以上を経過した道路が約6割を占めるなど、老朽化が進展しています。これからも暮らしや経済を支える大動脈としての役割を果たしていくために、早期に大規模更新・修繕事業に取り組んでいく必要があります。
高速道路の老朽化の進展
経過年数の増加や厳しい使用環境により、老朽化が進展しています
老朽化を加速させる原因として以下が考えられます。
- 大型車交通の増加とともに総重量等を超過した法令違反車両の通行
- 積雪寒冷地の開通延長の増加や凍結防止剤(塩化ナトリウム)使用量の増加 など
大型車交通の増加
法令違反車両の取り締まり
凍結防止剤の散布状況