NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社




2010年05月20日矢野会長定例記者会見

会見要旨

(司会)

みなさま大変お待たせいたしました。ただいまから第55回の定例記者会見を始めさせていただきます。


(会長)

NEXCO中日本代表取締役会長CEO・矢野弘典

みなさんどうもこんにちは。
最初に事業の現況について報告いたします。また、これも入れまして今日は7件ございます。
まず、高速道路の状況ですけれども、4月の料金収入は、マイナス0.4%でした。高速がマイナス0.8%、一有がプラス2.9%となっております。それから通行台数ですが、プラス5.2%、高速がプラス4.6%、一有がプラス7.7%であります。この料金収入と通行台数との関係は、先月と同じ理由になります。

今月のETC割引額は前月に比べプラス16.6%。今月のETC割引率は、44.3%であります。ETCがなかった場合の料金収入は658億9600万円で対前年同月比プラス6.4%であります。
建設の状況は、先月と変わっておりません。

毎回報告しています車種別交通量ですが、今年度(2010年度)と2009年度と比較いたしまして、軽が109.1%、普通が102.5%、中型106.8%、大型113.2%、特大123.0%、合計104.6%です。2008年度との対比でみますと、軽が112.8%、普通101.3%、中型92.5%、大型93.0%、特大94.5%、合計100.5%ということです。中型以上につきましては、2008年度との比では100%に戻っていないということです。一方、走行台/キロは、2009年度との比較では軽が110.0%、普通が102.7%、中型107.8%、大型111.9%、特大121.3%、合計105.6%です。2008年度との対比では軽が120.3%、普通が111.1%、中型94.0%、大型96.7%、特大100.7%、合計106.8%ということになっています。いずれも先月の傾向と変わってはいません。

ETCの状況ですけども、日平均利用率月単位で言うと86.4%。前年同月が81.8%でありましたのでおよそ5%くらい増えているという状況です。直近のところでは4月9日~15日、86.4%。5月7日~13日86.4%ということで、この一月間は横ばい。平日、土日休日ともに横ばいということです。車載器の取り付け台数は3089万台ということで、再セットアップ込みですと、3760万台ということになってきます。

サービスエリアの状況でございますけども、売上高は対前年同月比106.1%、内訳を見ますと飲食・物販部門は100.7%。飲食が97.6%、ちょっと不振でございます。その中でもスナックの方は100.4%ですが、レストランが86.2%ということで苦労しています。物販が102.6%となっております。サービス部門は85.7%。これはレストインとかお風呂です。規模も小さい事業でありますので上がり下がりが大きいところです。ガソリンですが、126.1%ということであります。単価が20円、数量は100.3%ということで、両方を掛けますと売り上げが126.1%ということです。広告部門は187.5%これも絶対数が小さい部門でありまして、月だけ見ても傾向がわからないと考えております。以上が恒例の事業の概況でございます。

次にゴールデンウイークの交通状況についてご報告いたします。速報を今月の6日に報告させていただきましたが、このたび分析を加えた内容を取りまとめましたので報告いたします。
これにつきましては、担当の水上より報告させていただきます。

 


(水上交通チームリーダー)

お手元の資料に基づきまして、まず、交通量の状況でございます。資料にありますグラフで2008年から昨年、今年、小型車と全車別に示していますが、期間全体8日間の平均で、昨年のゴールデンウイークと比較しますと、小型車、全車ともに3%の増加でございました。休日特別割引開始前の2008年と比較すると、小型で約31%、全車で約23%の増加となっております。そして、交通混雑状況として、10km以上の渋滞で比較しますと、2009年に比べまして今年は同じ、151回ということで変わり無しであります。30km以上の渋滞になりますと22%減少いたしまして、回数にしまして5回減少しております。これを2008年と比較しますと10km以上の渋滞が96%の増加。30km以上の渋滞は13%の増加という状況でございました。
総括させていただきますが、10km以上の渋滞は、昨年は連休の前半に集中しておりました。前半といいますと昨年の日付で、5月2日、3日、4日あたりに集中していました。今年は、ピークが後半にシフトしました。後半といいますと3日、4日、5日にシフトしております。そして、ピークが後半にシフトするとともに連休前の4月28日から30日の間も渋滞が増加しているという状況でございます。この傾向につきましては、交通量が次のような要因で変動したと推測しております。まず一点目、今年は連休前に連続して休日特別割引が適用されたため、連休初日の交通集中が連休前に分散したのではないかと推測しております。昨年は、連休の後半特に昨年の日付でいうと5月5日、6日このあたりで天候が崩れて雨が降っておりますが、今年は期間中通しまして、非常に天候が良好であった。連休、後半の交通量が増加したという状況でございます。簡単では、ございますがゴールデンウイークの交通の状況でございます。

 


(会長)

では次に、工事資材の調達でコストオン方式を導入することにいたしました。これは本日の発表案件のひとつでございます。工事資材の一部を競争入札で一括入札をするということから始まる新しい方式でございまして、本件については担当の日比野からご説明をいたします。

 


(日比野技術管理チームリーダー)

技術管理チームの日比野と申します。お手元の資料の裏面をごらんいただきまして、まずコストオン方式の概要からご説明申し上げます。上段の方がコストオン方式でございまして、下段の方が従来の資材調達の方式でございます。従来の方は、工事資材は各工事会社が個別に調達しておりまして、その取引先や価格も各工事会社が決定していました。コストオン方式につきましては、複数の工事で使用する資材を合わせて、当社が競争入札で一括調達しまして、調達先、価格を事前に決めまして、その内容を契約条件に反映したうえで、施工する工事会社を競争入札により契約する方式でございます。これによりまして、スケールメリットを生かした資材調達コストの縮減が期待できるものと考えております。
表面に戻っていただきまして、今回の対象とする資材は3種類を考えております。いずれも新東名高速道路で考えておりまして、トンネル内装板のタイル、トンネル照明灯具、遮音壁の金属性遮音板でございます。内装板タイルを例にご説明いたしますと、タイルの数量が、約20万m2、枚数で約1千万枚の調達を6月に1件公告いたします。その入札結果で決まりました調達先や価格を契約条件に反映したトンネル内装版工事7件を、8月以降に入札公告いたします。同様に、トンネル照明灯具は約2万5千個、金属性遮音板は約7万m2、約5万枚の数量を対象に考えております。各資材の詳細については、今後公告していく入札公告の資料を参考にしていただければと思います。また、今後、他の資材にもこの方式を拡大していく予定でございます。説明は以上になります。

 


(会長)

では次に、東京大学との間で、共同研究の推進に向けた連携を行う契約を締結いたします。これも本日の発表案件でございます。東京大学にはProprius21(プロプリウス21)という仕組みがございまして、こういうプロジェクトにおいて契約を締結いたしました。これはどういうものかといいますと、共同研究の具体的テーマを決める前の段階で、企業と大学との間で最適な研究テーマやパートナーを共同で探索しまして、共同研究計画を策定する仕組みでございます。ここに入りましてこれから相談していくわけですが、来年の3月までの1年間の契約で、この間に具体的な共同研究テーマを決めて、それをスタートさせるというものでございます。先月、名古屋大学との包括協定を結ぶというお話をしまして、予定通り5月13日に名古屋大学の濱口総長と当社の高橋社長との間で調印をいたしましたが、それに続く、大学との連携強化をするためのプランでございます。

次に、名神高速道路多賀サービスエリア(下り)の一部が新築オープンいたします。これも本日の発表案件のひとつでございます。まだリニューアルを全部終えているわけではないですが、多賀SAの下りで工事の一部が完了しまして、新築した建物に10店舗が6月24日午前8時にオープンするということです。このあと二弾、三弾の多賀SAのリニューアルが進んでまいるわけでございますが、滋賀県内を中心に店舗展開しているお店とか、スイーツを取り揃えたお土産店とか、デパ地下などにも出店している有名店とかにご協力いただきまして、新装開店をするということでございます。私どもとしては通過型のSAから滞在型のSAへということで、複合商業施設ということを目指しておりまして、その第一弾ということでございます。今後、東名高速の足柄SAの上下、東名阪の御在所SAの上下、今回の1箇所を含めまして5箇所を2010年内にグランドオープンの予定でございます。出店する店の名前とか、全体の建てつけなどは資料のとおりです。

次に、プレミアムドライバーズカードSA・PAポイント20倍キャンペーン、これも本日の発表案件でございます。当社が発行しておりますプレミアムドライバーズカードのクレジットをご利用いただきますと通常はご利用あたり2ポイントということですが、6月1日から7月15日の間の期間について20ポイントお付けするというものでございます。10%還元ということになるものでございます。

最後に、毎回ご紹介しております環境施策の事例でございますが、2件ございます。1件目が、てんぷら廃油のリサイクルでございまして、2009年の利用状況をまとめてみました。これはSAで使っておりますてんぷら油の廃油をリサイクルしましてバイオディーゼル燃料として用いているもので、2006年12月からはじめました。2009年度は標識車両や路面清掃車両など17台の車両で3万8200Lのバイオディーゼル燃料を利用しました。2008年度までは富士と彦根の保全・サービスセンターで利用しておりましたが、2009年度はこれを拡大しまして、静岡、袋井、大月、甲府、松本というふうに2箇所から7箇所に拡大してきております。軽油を使用しないために約72トンのCO2排出量の抑制になったと推計しております。これは樹林で言いますと、6.8ヘクタールの樹林の面積に相当するCO2の吸収量でありまして、名古屋ドームの面積でいいますと1.4倍ぐらいの森林効果があらわれていると考えております。まだまだわずかでありますけども、年々リサイクルによる成果が出てきていると思っていましてこれからも引き続き実施していきたいと思っております。
環境についてのもう1件は、COP10の関係になりますけども、5月22日、今度の土曜日ですけど、国連が定めました国際生物多様性の日でございます。この日を機にいろんなイベントの計画がございまして、私どもも積極的に参加することにしております。22日、23日には市内のオアシス21でいろんな展示が行われますが、私どもも生物多様性の取り組み、地域性苗木やハイウェイ堆肥、また新東名でやっている希少生物の保護ということ、緑の里など私どもが取り組んでいる内容につきまして展示をして参加したいと思っております。植樹につきましては、豊田ジャンクションで近くの保育園児とご家族に参加いただいて、ハイウェイ緑の里プロジェクトと題して盛土のり面に苗木の植樹をする計画でございます。22日の10時から植樹をします。この活動は世界各地で植樹を行うグリーンウェーブ2010にも登録しております。
私の方からのご説明は以上でございます。

 


(司会)

それでは、ご質問をお受けしたいと思います。


(記者)

工事資材の一括調達でコストオン方式を実施するとのことですが、これによりどの位のコスト削減を見込んでいますか?
また、東京大学との共同研究で、研究内容はこれからと聞いているが、会社としてどのような分野で一緒に研究していきたいという方向があるんですか?


(会長)

前半は日比野からお答えします。
後半につきましては、一番身近なテーマは土木の関係ですね。環境とかも幅広くとらえた、土木を中心とする技術の共同研究が一番手近にあると思うが、このProprius21(プロプリウス21)は幅広くて、文系など技術系だけでなく可能なのでよく勉強しながら調べて行きたい。
手近なところから始めたいと考えてます。


(日比野技術管理チームリーダー)

コスト縮減の効果ですが、今回の資材調達に関する金額については今後の入札になりますので一概に答えることはできないのですが、これまで、資材を工事に含めた場合の平均の落札率は80~90%ぐらいの数字でした。
今回一括調達して更なるスケールメリットが生かせることを考えると、少なくとも1~2割以上のコスト縮減は各材料の調達で期待しているところでございます。


(会長)

実際にやってみて一度またご報告させていただきたいと思います。
6月からということなので、年内くらいには報告を聞いていいただきたいと思います。


(記者)

コストオンに関連して、他社で先行した事例はありますか?


(日比野技術管理チームリーダー)

この方式は他の機関や道路会社でも事例がありそういった例を参考にして取り組んでいきたいと考えております。


(記者)

先日、前原大臣が新料金体系の6月からの実施を見送るとの発言がありましたが、それについての会長の見解と、改めて、この新料金体系、近距離の利用者には値上げになるとの指摘もあるが、どうお考えでしょうか?


(会長)

新料金体系は少し後になるとのことになりますと、無料化の社会実験が先行になると理解している。そのための準備を進めています。これは従来の割引に加えて、社会実験を行うということですから、そういう前提で6月下旬に実施できるようにシステムその他の準備を進めてまいりたいと思っています。
その他の新料金体系については、これは広い意味でのコンセンサスが必要でありましょうから、それが決まった段階で実施については万全を期すということにしたいと思っております。結果を待つというところですね。


(記者)

今月の上旬に会長がベトナム訪問をされたが、どのようなことを現地で話し合われて、事業に影響が出てくるようなことがあったのか、教えてください。


(会長)

本来の目的は両政府間の意志の確認といいますか、前原大臣が行かれましたので、そこで色々なプロジェクトについての政府間の意見交換を行うとが今回の目的であったかと思います。
その色々な案件の中には鉄道もありますし、私どもの高速道路もありますし、色々あるわけですが、意見交換がなされる場に私も同行し、陪席したというわけです。
高速道路事業の案件につきましてはそこで具体的な案件が進展したというわけではなく、むしろ私どもが前からやってきているベトナムへの進出、それについて、久しぶりに行きましたので先方と話し合いを進めたというわけです。
ですから私が会いましたのは、ビジネスパートナーとしてはVEC(ベトナム高速道路公社)という会社がありまして、そことは個別の話し合いをしまして、これからどうしようかということを自由に討論してまいりました。
その他MOT(交通運輸省)、実際の高速道路作りでの政府側の担当省庁になるわけですが、そこの方々ともお会いしました。前原大臣とはご一緒に大臣・副大臣以下と会う場がありましたが、それとは別に私自身もMOTの副大臣以下と色々と意見交換しました。
それからMPI(計画投資省)という省があります。計画投資省といっておりますが、そこの大臣・副大臣とも前原大臣に陪席してお会いしましたが、副大臣とは別個に今後のベトナムでの投資計画についてお話を聞いて、我々として今もっている計画についてお話しました。
私も久々にベトナムに行って要人の皆様と意思疎通ができてよかったと思います。
全体に若い国でありまして、平均年齢が若いとか、いよいよこれからという若さなんですが、ものすごい熱意を持っている国だなと思いまして、高速道路という面で役に立てたら良いなという思いを強くして帰ってまいりました。
やはり社会インフラをやる上でいつも大事だなと思うのは、政府間の関係、信頼関係があるということだと思うんです。普通のコモディティを売るのとちょっと違いますので時間はかかるし、資金の調達も大掛かりなものですから、政府間の関係が良いということは我々事業をやる側からすると心強いですね。そういう意味で今度のミッションに参加させていただいてよかったと思っております。


(記者)

具体的に何か案件について合意されたとかはありますか?


(会長)

そこまで話は進展していません。色々な事業に関心を持っていますということは言ってきましたが、それが実るかどうかはこれからでございまして、まだまだ時間がかかることだとは思っています。
また具体的な案件が決まってまいりましたら、この場でもご説明する機会を作りたいと思います。


(記者)

高速道路の新料金体系の関連で、前原大臣が6月に実施すると言ったり、小沢さんの指摘があって二転三転しているような状況で、道路会社だけでなく、交通関係、JRとか関係機関はかなり振り回されているようですが、御社は計画に従って粛々と言うことだと思いますが、政治状況というか、方針が二転三転するのはどうみていますか?


(会長)

新しい施策に基づいてコンセンサスを作るというのがいかに大変なことだということではないでしょうか。
そういう意味で時間がかかることは十分理解できますので、国会の場で色々な意見が出てオープンに論議されるということはいいことだと思います。
私どもはそういうものを想定しながら必要なものを準備していくということが、我々の仕事とではないかと思っております。


(記者)

多賀サービスエリアの新築に関して、滞在型のサービスエリアへ転換とのことですが、改めて滞在型サービスエリアへの転換についての、収益への影響とか利用者のメリットとかそういったところをコメントいただきたいと思います。


(会長)

どのくらい売り上げが増えるかとの数値はまだなんともいえないですが、これを機に魅力のあるサービスエリアにはきっとお客さまが立ち寄っていただけて、物を買ったり、食べたりということになっていくと思います。これまで色々お客さまの調査をしながら得てきた考え方を具体化するとのことですから、必ず反応はあると思います。
例えば今度の多賀の下りですが、新築部分が面積として純増となりましてこれまでの売り場面積の1.6倍になります。
それから後々計画している御在所SAや足柄SAですが、それぞれ今までの2~3割り増しの売り場面積の拡大を考えています。
それに加えて、我々がこれまで足りなかったと思うことをここで思い切って変えて行きたい。
例えば駐車場を広げる。多賀では小型車のスペースを81台から199台に増やす、大型は58台から81台に増やす。
それから、ぷらっとパークと申しまして、時々この場でもお話させていただきましたが、外部の地域の方々がサービスエリアの外側に車を止めて、歩いて中に入る、そしてショッピングや食事をされると、これをふらっとバークと呼んでいるのですが、この駐車スペースを多賀の場合は5台から17台に増やす。
それからトイレはどうしても女性のほうが混むのですが、これを40箇所から60箇所に増やす。こういう考え方は他の御在所や足柄でも全部適用しておりまして、お手洗いについてもただ数だけ増やすのでなく、外部の方や社内の女性の意見を聞いて、女性の方が使いやすいトイレを目指す。男性のほうも清潔な良いトイレにしたいと思っています。
ぷらっとパークは今までも推進してきましたが、既存のレイアウトの中では外側に駐車場を作るのは制約があり、どうしても数が少なかったのですが、これをだいぶ強化して、地域のセンターにもなるように、これは私どもの念願でありまして、道路を走ってお使いいただくお客さまだけではなく、地域のセンターになるという意図でやっています。
例えば、足柄SA上りでは現状は2台しか止まれないのですが、47台にする。足柄SA下りは2台を31台にする、ということで工夫を凝らしてやっていきたい。そういったところがお客さまの心に触れれば、きっと大勢おいでいただき利用いただけるのではないかと思っております。
実際にやってみて結果がどうなったかということをご報告できると思っています。
2010年に5箇所大規模改良をやって、その成果を私どももきちっと分析しなければいけないものですから、それをご報告する機会をつくりたいと思います。
その後にも大規模改良の計画が続いておりまして、その先に新東名の新しいSA・PAがあると考えていますから、ずっと継続しながらSA・PAのサービスの充実を考えてまいりたいと思っています。


(記者)

来月から始まる無料化の社会実験について、実施される区間の期待や注目されている点と、東名など実施しない道路への影響としてどのような点があると考えているか教えてください。


(会長)

社会実験ですので、実行した影響をしっかりと把握して分析する必要があると思います。そのことが何よりも大事だと思っています。
社会実験区間以外の部分については、交通量について影響が出てくる可能性がありますので、これもちゃんと分析したいと思いますが、今のところどの程度の影響が出るかは予測し難いところがあります。


(記者)

影響が出るとするとプラスの影響か、マイナスの影響か?


(会長)

増える影響だと思います。例えば紀勢道とか伊勢道ですね、あっちのほうから名古屋に向かって入ってくる交通量が増えると、渋滞だとか問題が出てくるんじゃないかと思うんですね。
個別路線ごとにみな様子は違うと思いますので、いちいち分析していく必要がある。
富士吉田、大月から先のところですね、河口湖に向かう、これも交通量に影響出てくる可能性がありますよね。
ですから地域性と季節性と色々な要素が絡むと思いますが、ちゃんと分析して後につなげたいと思います。


(記者)

一番注目されているのは新たな渋滞ポイントとかですか?


(会長)

課題としてそういうことがあるとは思いますが、それで困るかどうか?吸収できるのではないでしょうか。大幹線道路がありまして、1万台が増えるのか千台なのか5千台なのかでずいぶん違いますから、場所によって急に1万台のところが2万台になるかどうか、よく分からないですね。
むしろ、短距離の利用者が増える要素がありますよね。その路線だけの影響ですね。それがネットワークに入ってきたときにどういう影響があるか、何処まで現状で吸収できるかということだと思いますが、あまり予断を持たずに調査したいと思います。
最終のところはやってみないとわからないのではないでしょうか。


(司会)

以上で定例記者会見を終了します。ありがとうございました。