NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社


2007年08月22日矢野会長定例記者会見

会見要旨

(司会)

では定例会見を始めさせていただきます。


(会長)

NEXCO中日本代表取締役会長CEO・矢野弘典みなさんこんにちは。
今日はいくつかトピックスがありますので、順を追って説明します。

最初に事業の現況ですが、料金収入は対前年同月比マイナス1.2%。ETCの普及による料金収入の割引額の増加で減収という、いつもと同じ傾向です。内訳は高速で1.9%減、一般有料が6.8%増となっています。通行台数は対前年同月比でプラス2.2%。内訳は高速が2.8%増、一般有料がプラスマイナス0です。
ETC割引額は139億円で、ETC割引率は約22%となっています。

建設の状況については、ここにあるとおりですが、後ほど、もう少し詳しく資料をもとに説明します。

主な工種の工事契約落札率ですが、7月の落札率は88.17%、年度累計が84.45%となっています。

次にETCの状況です。7月は利用率が70.2%となっています。昨年同月が63.1%ですので、大幅に増加しています。8月10日から16日のお盆の利用率をおよそ1ヵ月前の同時期と比べると、だいぶ利用率が落ちており、この期間は62.0%となっています。普段の休日の利用率と同じくらいの数字であり、毎年この時期の特徴となっています。昨年は同じ時期で53.9%でした。

SAの売上高は、対前年同月比99.3%です。飲食部門が97.9%、物販部門は99.1%、サービス部門が97.1%、GS部門が101.4%となっています。

以上が事業の現況です。次にトピックスをご紹介します。

まず、「チャレンジⅤの概要」というA3横の資料をご覧ください。これは建設事業の現況を補足するものです。皆さん、ご存知かと思いますが、現時点でどういった状況になっているかをまとめてお話します。
1枚目は2010年度までの開通計画で、青枠が既に開通済みの区間、圏央道です。赤枠が2007年度予定で東海北陸道。緑枠が2010年度までの予定で、近いところでは新名神の亀山JCTから甲賀土山ICまでが来年春目標ということで、順次開通を進めていく予定になっています。特徴的な区間について、写真を撮ってきましたのでご覧いただきたいと思うのですが、次のページが第二東名の御殿場JCTから引佐JCTまでです。工事が全面展開中で、用地は99%取得し一部残件がある状況です。森町PAをはじめこれらの進捗状況の写真で、だいたいの状況がつかんでいただけると思います。
2ページが第二東名の愛知県部分、引佐JCTから豊田東JCTの状況です。用地は8割取得し、準備工事に着手した状況で、ご覧のとおり工事が始まったばかりであることがお分かりいただけると思います。次が新名神の亀山JCTから草津田上ICに至る部分です。この区間は半分をNEXCO西日本がやっています。甲賀土山ICから東側が当社の担当部分ですが、西の部分も含めて写真を紹介します。ご覧のとおり、工事が相当進んでいることがお分かりいただけると思います。土工はほぼ完了して、現在は舗装や施設の工事中です。
4ページは東海北陸道の飛騨清見ICと白川郷ICの間です。飛騨河合PAから分けて、左右に写真を載せていますが、左側の清見側は施設・舗装工事中です。右側の飛騨河合PAから白川郷ICの間はトンネル本体工事の仕上げをやっています。また、舗装・施設工事にも着手しています。全体を見てみますと、多少、早い遅いがありますが、来年の3月の開通に向けて鋭意努力をしています。5ページは暫定2車線の4車線化についてで、瓢ヶ岳PAから白鳥ICまでの4車線化が工事全面展開中です。予定通り、平成20年度、21年度に開通する予定です。
6ページは名古屋2環の南東側で、工事全面展開中です。かなり形が出来上がってきています。場所によって計画に差がありましたから、早い、遅いはありますが、平成22年度の完成予定で工事を進めています。
7ページは紀勢自動車道の紀伊長島ICと大宮大台ICの間ですが、紀勢ICから大宮大台ICの間は工事全面展開中で、紀伊長島ICから紀勢ICは、用地6割取得で、工事5割着手という状況になっています。
以上が道路建設の状況で、一度これでおさらいいただければと思い、ご説明しました。また、実際に建設現場をご覧になりたいということであれば、いつでもご案内したいと考えておりますし、私どももそういった機会を設けることができればと思っています。

次に、保全サービス関係のトピックスをご紹介します。
「美しいお手洗いを目指した取り組み」という資料です。手洗い内部の段差の解消、洋式化への改修、今後洋式トイレはすべて洗浄器付き便座を導入するということで着手したところです。それから女性用トイレの増設です。ここに載せた写真は中井PAの上下線と牧之原SAの上り線のものです。中井PAの上下線には女性トイレの中にアンケートボックスを設置して、色々と意見をいただいておりますが、一部をご紹介すると、洋式化には72%の方が賛成しています。また、洗浄器付き便座は65%。両方、およそ7割の方が、洋式化、洗浄器付き便座を望んでいらっしゃることが分かります。資料の最後に書きましたが、こうした取り組みにより、2010年度末までに、全てのSAにあるお手洗いのバリアフリー化、段差解消を完了させ、便器数の約6割を洋式化、それも洗浄器付きにします。現状が37%ですが、2010年度までに6割、最終的には次の5ヵ年計画で進めますが、お客様のご意見を参考に、7割を目処に進めていくというのが、現状での当社の考えです。

次に、環境報告書についてです。「NEXCO中日本 環境報告書2007」を作成しましたので、本日ここで発表させていただきます。私どもは、地球環境問題が今後の人類にとっても、会社にとっても最重要課題のひとつであると考えており、道路建設、運営を通じて環境貢献を図っていきたいということで、これまで検討してきました。
社内に環境委員会を設置し、社外には有識者を集めた環境懇談会を設け、社外の意見も聞きながら、それを実際に報告書に反映させる形でまとめました。本日お配りしたのは厚いほうが本文で、薄いほうが概要版です。
厚いほうの4ページに環境に対する理念と基本方針というものを記載しています。基本方針の中に、地球温暖化抑制への取り組み、資源の3Rであるリデュース、リユース、リサイクルを推進していくこと、それから地球環境への配慮、お客様や地域とのコミュニケーション・連携強化の4つを基本方針としてあげています。環境理念はそもそも、何を目的として我々が取り組んでいくのかを示したものです。全社をあげた取り組みとして、今日、ようやく発表に至りました。内容については、お読みいただければ大変ありがたいですし、それに基づいて、ご質問やご意見をいただければ、大変ありがたいと思っています。これはわれわれ、経営としての皆さんとのコミュニケーションツールのひとつだと考えています。民営化して初めて発表するものですのでよろしくお願いします。

次に電子入札の拡大です。これも本日の発表事項です。これまで電子入札は入札の透明性の確保、入札が参加しやすくなるなどの入札事務の簡素化を目的として、昨年の11月から始めていました。これまでは支社発注の工事に限っていたのですが、これからは工事事務所や保全・サービスセンターの発注分や調査案件といったものにも、電子入札の範囲を拡大するということで、10月の発注公告から適用することにしました。

次がETCマイレージ1,000ポイントプレゼントの実施です。こちらは8月10日に既に発表済みですが、皆さんお集まりの機会ですので、少しPRさせていただきます。
新規にETC車載器を購入していただき、9月1日から11月30日までのキャンペーン期間に中日本管内の出口料金所をご利用いただいた方に1,000ポイント、無料通行8,000円分を抽選で5万名にプレゼントするというものです。なんとかETC利用率の向上を図りたいということで、こうした企画を行っています。

最後に、東名、中央道でのお盆のTDMの結果報告です。まだ、終わったばかりなので、速報値というか概要の報告になりますが、本日は横浜の吉川支社長と八王子の今井支社長に来てもらっているので、どんな状況であったかを説明してもらおうと思います。


(司会)

それでは吉川支社長、よろしくお願いします。


(横浜支社長)

NEXCO中日本 吉川 横浜支社長横浜支社長の吉川です。それではお手元の資料に基づいて、東名の料金TDM・お盆の半額割引の結果についてご報告します。

東名ではこれまでお正月、ゴールデンウィークとやってきて、今回のお盆が3回目でした。1ページ目に11日から19日までの9日間全体の概要がありますが、結果から言いますと3回目ということもあり、お客様にはたいへん賢く運転していただいた、ということで、東名・大和トンネルの渋滞は大きく減少しました。資料にあるように日交通量は昨年と比較して対象区間で1.6%増加しました。ただこの割引対象時間帯である9時から12時、20時から24時の交通量はそれ以上の3%増えたということで、上り線の大和トンネル付近を先頭とした渋滞の規模は昨年と比べて16.6%減少しました。また最大の渋滞長も13%減少したという結果です。また14、15日に海老名SAの上り線に立ち寄られたお客様にTDMの認知度という形でお聞きしました。認知度は42%でした。正月、ゴールデンウィークでは約50%の方がご存知ということで、だいたい半分くらいの方はTDMをご存知だということでした。今回は午前午後2回に分けて割引時間帯を設定したのですが、その効果があったのか、割引時間帯に利用を変更されたかという問いには29%、およそ3人に1人の方が変更された、ということでした。
2ページ目以降は各々の日、9日間の詳細です。この見方だけご案内しておきますと、一番上にはおおまかなその日の概況です。例えば11日だと日交通量が1.9%増加しました。割引対象時間帯は逆に4.4%減少し、渋滞の規模は43.8%減少しています。その下に最大渋滞長、発生時刻、解消時刻等々のデータを載せていまして、2007年と2006年の実績とを増減率もあわせて比較しています。下のグラフは横軸が時刻、縦軸が時間交通量です。青い折れ線が昨年2006年、赤い線が今年で実績の交通量を示しています。割引時間帯を網掛けで表示しています。渋滞は昨年が黄色、今年が赤です。
3ページ目は少々見づらいかもしれませんけれども、われわれが用いている「渋滞図」というものです。横軸は右が東京IC方向、左が三ケ日IC方向で、東名上の位置を示します。縦軸は時刻です。これらで渋滞がどこで発生し、どこまで延びたかを緑の部分で示します。緑の部分が大きければ大きいほど大きい渋滞だったということです。事故についてはマークを置き、事故による渋滞を赤で示しています。

お正月、ゴールデンウィーク、お盆と来て、3回目でようやく大きな成果が得られたと思っています。これが今後定着して、100%の方がご存知になれば、さらに渋滞は軽減されるだろうし、最終目標として渋滞を解消できればと思っています。
最後のページに認知度、利用時間を変更されたかのアンケート結果を載せています。以上です。


(司会)

引き続き中央道のお盆の半額割引について、八王子支社の今井支社長からご説明します。


(八王子支社長)

NEXCO中日本 今井 八王子支社長八王子支社の今井です。よろしくお願いします。今回から中央道でもTDMを実施しました。11日から9日間の概要ですが、お手元の資料の1ページ目で紹介します。今回は交通量がだいぶ伸びていまして、日交通量が昨年比で3.2%増加しています。一方割引対象時間帯については東名と同様5.3%の増ということで、相当数がシフトしたという結果になっています。ただ全体的に交通量がシフトしてはいるのですが、交通量が大幅に増加したということと、事故等の影響もあり、渋滞量、渋滞長は39%、17%の増という結果になっています。
また、14日、15日には談合坂SAの上り線で、約1,000名の方にアンケート調査を行いました。その結果、認知度は初回ということもあり33%でした。またこの33%の認知されている方々に利用時間をシフトしたかという質問をした結果は26%となっています。2ページ目以降の表や図、資料については東名と同様ですので、説明は省略します。八王子支社からは以上です。


(司会)

では、ご質問がありましたらよろしくお願いします。


(記者)

TDMについて、割引の時間帯が9時から12時と20時から24時までということなのですが、この時間帯に設定した理由をお聞かせください。


(会長)

富士山のような形で交通量にピークが生じているのを横にずらすため、前後の時間帯を割り引いています。その時間設定は専門家の吉川支社長からもう少し詳しく説明してもらいます。


(横浜支社長)

例えば12ページ、8月16日の時間交通量の時刻歴をごらん下さい。大体2時ごろから渋滞が始まっています。その時の交通量が4,500台から5,000台の間ぐらいです。大和トンネルは大体5,000台前後で渋滞が始まります。渋滞が一度始まってしまうと、さばける交通量がどんと落ち、4,200〜4,300台くらいとなって、渋滞がどんどん延びていくことになります。ですから、このピークの山をできるだけ前後の時間帯に崩したいということで、お盆の交通の傾向を見たうえで割引時間帯を設定しています。例えば午前の時間帯だと、9時から12時の間に静岡ICから厚木IC間のICで乗った車、横浜町田ICから東京IC間のICで降りた車が割引の対象となるのですが、12時に静岡ICから乗った車が概ね2時間後に大和トンネルに到達するということから逆算して割引時間帯を設定しているわけです。夜の割引時間帯も同様な考え方で設定しています。


(記者)

管内の他の高速道路でも展開されるというお考えはありますか。


(会長)

とりあえずは東名、中央道でやっていきたいと考えています。

 

(記者)

トイレをきれいにする計画について、便器の洋式化を60%、将来的には70%以上にということですが、結構費用がかかるものなのでしょうか。


(会長)

現在の便器数は中日本高速の管内で4,429あります。そのうち37%、1,640器がすでに洋式化されているのですが、これを07年度中に44%、1,929器にしようと思っているんです。一気にまとめてというのはなかなか難しいので、混むところから順に洋式化していこうと考えていまして、とりあえずは2010年度までの予定を立てて進めているということですね。当然予算の中に反映していきますけれども、費用がどれだけかかるかはちょっと手元に資料がありませんが、やはり快適性の向上ということを考えますと、力を入れてやっていかなければならないなと思っています。

道路の景観の問題とトイレですね、これらが非常に大事なんじゃないかと思っていまして、取り組みを進めていきたいと考えています。環境報告書の中にも考え方を記しておきましたけれども、やはり道路は安全で安心でなければならないというのが何よりの第一条件だと思いますが、関連施設を含めて快適でなければならないということがあると思うんですよね。そういう会社の方針に基づいてやっていきますので、多少お金はかかるんですがあえてやろうと決めました。


(記者)

電子入札に関して伺います。2006年11月から開始されて効果が出たということで、これまでの実績や効果、今年10月に拡大されてからの規模をお聞かせください。


(会長)

2006年度は11月から4ヵ月間実施しました。全体の工事入札件数の7%程度が電子入札でした。2007年度に入って、4月から8月の5ヵ月間でみると、179件中26件、15%です。いずれも支社が発注するものに限られていますので、これからは先ほども申し上げたように支社の下にある工事事務所や保全・サービスセンターであったり、調査案件などへとかなり対象が広がりますので、金額的にも小さなものがかなり増えてきます。そうしますと、遠くにある工事会社などの場合、わざわざ出かけていって入札するということがなくなりますので、反応がよくなるのではないかと思っています。2007年度にどれくらいとはまだ数字が確定していないのですが、2006年度の数字をもとに規模を申し上げると、今までは対象となる件数が163件であったものが、662件になります。そのうち工事の関係が支社発注163、事務所等の発注が170件で合計333件です。そして調査等については、支社28、事務所301ということで、全部足せば662件です。2007年度がこれより増えるかどうかですが、あまり大きな変動はないだろうと思います。そのうち何件を電子入札にするかについては、2007年10月以降に入札公告などを予定している、250万円以上の工事や調査のうち、90件程度を予定しています。なるべく件数を増やせるよう努力したいと思います。


(記者)

昨年度は4ヵ月間で全体の工事入札件数の7%ということですけれども、件数的には何件でしょうか。


(会長)

21件です。333件中21件で7%ということです。今年度の8月までが、工事入札件数179件中26件です。


(記者)

建設事業のチャレンジⅤ計画概要について伺いたいのですが、こちらに出ている各路線の開通計画は、基本的にはすでに発表されているということでしょうか。


(会長)

そうです。全てこれまでに発表済みです。今後も変更があれば、その都度きちんと発表させていただきます。


(記者)

環境報告書の総括表中の実績自己評価で、ETC利用率が目標からどんどんかい離していっているのが目に付くのですが、これに対する評価をお聞かせください。またETC利用率が6割を超えて、東京本線料金所の渋滞量も0.2km時まで減少した、という評価がありますが、これ以上ETCの利用率を増やすことにメリットがあるのか、ここまでくれば十分ではないのかという点を伺いたいのですが。


(会長)

2006年度の実績値が69%でした。目標が73%でしたので、未達でした。当社の経営計画「チャレンジⅤ」中の数値目標では、これ以外の目標はすべて達成できたものの、ETC利用率だけが少し足りませんでした。現在は71%ぐらいにまで上がってきているという状況で、今年度の目標は74%としています。将来的には90%を目標にして、いろいろな準備も進めているところです。
やはりETCが普及していくことがお客様の利便性も高めるし、もちろん渋滞解消や環境面にも貢献しますので、ぜひこの方針は今でよしと満足しないで進めていきたいと思っています。それにしてもここのところ伸び悩んでいる主な理由はやはりサンデードライバーで、どうしても土日はETC利用率が62%ぐらいと低いんです。平日は非常に高く、70数%と、74%という目標を超えているときもあるくらいです。たまに土日しか運転しないサンデードライバーの方にETCの良さを知っていただくという努力が必要だろうと考えています。そういう意味では先ほどの説明の中で申し上げましたが、いろいろなサービスをしたり、車載器を簡単に取り付けられるようにしたりとか、いろいろな施策を講じてPRしています。まだETCの良さを知らず付けていない方がかなりおられるということが分かっていますので、できるだけETCを付けやすい、使いやすい環境をつくっていくのが私どもの現在やるべきことだと思っています。


(司会)

その他特にご質問がなければ、第22回の定例記者会見はこれで終了させていただきます。本日はどうもお忙しい中ありがとうございました。


(会長)

どうもありがとうございました。