NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社


2010年04月21日矢野会長定例記者会見

会見要旨

(司会)

それでは時間になりましたので、ただいまから定例記者会見を始めさせていただきます。


(会長)

NEXCO中日本代表取締役会長CEO・矢野弘典

みなさんどうもこんにちは。
今日も案件が大変多いですが、よろしくお願いします。
まず事業の現況ですが、3月分のご報告と同時に年度の合計につきましても一緒にご報告したいと思います。
最初に3月分ですけれども、料金収入はマイナス9.6%でした。高速がマイナス9.5%、一有がマイナス10.3%となっております。それから通行台数ですが、プラス9.1%、高速がプラス7.9%、一有がプラス13.6%、対前年同月こういう数字になっています。通行台数は増えましたけど、料金収入が減っておりますのは、料金割引の影響でありました。この傾向はずっと同じように続いているということであります。

今月のETC割引額は312億8800万円で、前年同月に比べてプラス62.0%になっています。ETCの割引率は43.9%ということであります。ETCがなかった場合の料金収入は712億6700万円ということで、プラス12.2%であります。

それから年度の料金収入ですけれども4469億円ということで、対前年度比でマイナス19.9%。その一年前、2007年度と比べるとマイナス26.1%となっています。内訳は、去年との比較で高速がマイナス19.4%、一有がマイナス24.2%であります。一昨年との対比では高速がマイナス26.3%、一有がマイナス23.6%となっています。通行台数は日平均172万4000台ということで、対前年比プラス2.6%、2007年度比プラス2.0%でありました。内訳は昨年度の対比ですと、高速がプラス1.9%、一有がプラス5.5%、一昨年との比較でありますと、高速がプラス0.3%、一有がプラス9.3%となっています。通行台数が増えて料金が減ったことについては月次の分析と同じであります。年度のETC割引額とありますが、3497億円となっておりまして、前年度が1981億円でありますから、割引額の増加がプラス76.5%であります。一昨年と比べますと割引額が1707億円でありますのでプラス104.9%ということになっています。ETC割引率は約43.9%、ETC割引がなかった場合の料金収入は7966億円ということで、対前年度比プラス5.4%、一昨年度比ではプラス2.8%ということになっています。
毎回報告しています車種別の数字について、数字がいっぱい出てきましてまことに恐縮でございますけど、しばらくご辛抱ください。3月単月では、一年前との比較では軽が111.2%、普通が105.5%、中型110.0%、大型119.9%、特大128.3%、合計107.9%。これは高速道路ですね。一昨年との対比でみますと、軽が112.8%、普通102.2%、中型95.0%、大型95.9%、特大96.2%、合計101.6%ということです。中型以上につきましては、一昨年との比では100%に戻っていないということです。一方、走行台キロは、昨年度との比較では軽が115.4%、普通が111.1%、中型110.3%、大型116.6%、特大123.0%、合計112.5%です。一昨年との対比では軽が118.8%、普通が111.9%、中型95.8%、大型98.5%、特大102.2%、合計107.8%ということになっています。これを年度で比較してみたいと思いますが、まず、車種別で一年前との比較ですけど、軽が106.9%、普通が103.4%、中型94.5%、大型94.9%、特大94.2%、合計で101.9%です。一昨年との対比でいうと軽が113.2%、普通が101.8%、中型89.3%、大型91.6%、特大88.8%、合計100.3%。中型車以上は一昨年との対比では、だいたい90%のレベルと考えてよいのではないかと思います。走行台キロは省略します。もしご関心があればデータございますので、またご説明させていただきます。

建設の状況については変わっておりません。

ETCの状況ですけども、3月は当月で85.9%の利用率でした。年度でいうと84.3%でありまして、年々この表のとおり増えてきております。直近のところでは4月9日~15日、86.4%。一月前が85.9%ということで、平日、土日、休日とも若干増えてきています。取り付け台数は3053万台ということで、再セットアップ込みですと、3705万台ということになってきます。

サービスエリアの状況でございますけども、3月は対前年比113.4%ということです。飲食・物販部門は107.3%。内訳をいいますと、飲食が105.8%、物販が108.3%となっております。サービス部門は91.2%。これは足柄の下り線の工事中のためとみています。ガソリンですが、138.2%ということであります。好調です。単価が20円、一年前から高くなっている。レギュラーでいうと112円から132円という傾向とですね、数量は119.8%ということで、両方を掛けますと売り上げが138.2%ということです。広告部門は3月はちょっと少なくて、16.7%にとどまりました。
年度について申し上げますと、対前年比で109.3%であります。飲食・物販部門が109.5%。飲食部門が107.6%、物販部門が110.7%ということです。サービス部門が105.3%、GS部門が108.5%ということです。広告部門は128.8%。年度を通じては、もともと額が少ないですけど、まずまず順調に推移していることがいえると思っています。2008年度、2007年度、だいたい同じぐらいの売上高でございましたが、年々売上高が増えてきているということです。東海北陸道の全通とか新名神の開通とかが、いい影響を与えていると考えています。

2番目が入札状況とその分析ということで、四半期ごとにご報告しているデータでございます。まず、図の1ですね。これは2009年度の月別の平均落札率を示したものでありまして、1月から3月における落札件数は97件で、平均落札率は84.3%です。また、2009年度の落札件数は340件、平均落札率は84.0%となっております。
右側の表1でございますけど、主な工種別落札率を示したものであります。2009年度全体の落札率を比較しますと、土木工事、あるいは舗装工事などの落札率が低くなっていますが、これらは標準的な工事が多くて応札が増えたことにより、競争性が高くなって落札率が低くなったと分析しております。
また、遮音壁工事が下から3つ目にありますけども、これは高速道路に設置する比較的工事数量が小さい工事が多いものですから、応札が少なかったために競争性が低下して、落札率が高くなったと考えています。
それから図の2でございますが、これは低入札の発生状況を示したものです。2009年度の低入札発生率は51.7%となっています。発生率が50%前後の状況、これは低入札の基準価格を高くした2008年12月以降続いている傾向です。ただし、2009年6月以降、新たに導入した低入札重点調査の強化対策によりまして、強化対象となる落札率75%といたしましたが、これを下回る低入札の発生率は導入以前と比べて半減しておりまして、対策の効果が現れているとみております。
最後に図の3でありますが、入札不調、不落・不成立の発生状況を示しております。2009年度の不調件数は37件でありまして、不調発生率は9.8%となっております。2008年度までと比べると半減しているわけです。これは公募型見積協議方式などの適用などによる入札不調対策の効果の表れとみております。しかし、改善されたとはいえ、まだ10%程度の入札不調がありますので、これまでと同じように発生の削減を図るべく努力してまいりたいと思っております。
次に、ゴールデンウィークの高速道路における渋滞予測と対策でありますが、これは6日に発表させていただいたものでございますけれども、また時期が近づいてまいりましたので再度お知らせさせていただくものです。以下、担当部長の中森のほうから説明させていただきます。

 


(中森担当部長)

保全・サービス事業本部の中森でございます。よろしくお願いします。
先ほど会長からご案内しましたように6日に発表させていただきましたので、要点と改めてご報告申し上げます。
まず、渋滞予測です。4月30日につきましては平日でございますけど、休日特別割引の適用を適用します。渋滞につきましては上り下りとも多く発生すると予測しております。ピーク時10km以上の渋滞回数は173回、うち30km以上は26回という予測です。
また、下り線では4月29、30日、上り線では5月5日は渋滞の予測が少なく、分散利用のお願いをさせていただきました。以上、3点の渋滞予測状況でございました。
次に、事故防止対策の取り組みですが、昨年度GW以降の混雑期交通状況を踏まえて従来から実施している対策を引き続き行う予定でございます。ありがとうございました。

 


(会長)

それでは次に4番目ですけど、東名の牧之原地区地震災害の復旧と類似盛土の緊急点検実施状況についてご報告します。
被災した盛土のり面は昨年秋から本復旧対策工事を進めているわけでありますが、現時点の工事の進捗状況をご報告するとともに、類似した盛土の点検実施状況についてご説明したいと思います。以下は吉川常務からご説明いたします。

 


(吉川常務)

保全・サービス事業本部長の吉川でございます。ただいま紹介ありましたように、現在牧之原地区の復旧の中間報告と、類似盛土の点検結果報告をさせていただきます。
進捗状況ですが、平成22年の梅雨入り前の工事完了を目標ということで鋭意工事をしておりまして、現在の進捗率は約70%という状況でございます。横断図の赤の部分が施工中の部分になります。今後は青の部分の工事にかかっていくという状況でございます。下のほうに写真が載っておりますけども、現在工事を進めているところでございます。
続きまして、類似盛り土箇所の緊急点検結果でございます。
平成21年度までの進捗状況ですが、まず机上抽出を行いました。その後、現地踏査ということで、平常時、降雨後の2回調査をいたしました。ここまでが3月までに完了した部分でございます。内容的には湧水の有無、路面のクラック、沈下の有無、のり面クラック、はらみだしの有無、排水設備の機能低下の有無を調べたわけでございます。現地で381箇所を点検したところ、湧水とかしみ出しが143箇所で確認されました。これはただちに対策を必要とするものではありませんし、また、すべりに伴う路面のクラックとか沈下、およびのり面の沈下やはらみだしなど、緊急的に対策が必要な箇所はありませんでした。
今後は簡易現地調査ということで、簡易動的コーン貫入試験という簡易な試験を実施し、土の強度を測定します。さらにその状況の中で問題があるとなればボーリング調査などの詳細調査をかけていくという計画で進めているところでございます。現地調査の結果、状況写真は資料のとおりです。
最後に、4月16日に国際交通安全学会賞の業績部門を受賞しましたことをご報告いたします。この賞は警察庁所管のところでございますが、115時間という短時間で応急復旧し、交通を開放したということに対して受賞したものでございます。

 


(会長)

これからご説明させていただく案件の4件ほどは本日発表のニュースでございます。
最初に、東名で電気自動車用急速充電システムの運用開始というものでございます。東名のサービスエリアで試行導入するというものでございまして、順次拡大していきたいと思っております。これは高速道路関連会社社会貢献協議会という組織がありますが、ここの支援を受けまして、海老名サービスエリアの上下、上郷サービスエリアの上下、全部で4箇所になりますけども、ここに設置して、4月28日11:00から運用を開始いたします。このご利用に当たりましては事前に登録いただく必要がありまして、その利用者カードとか、お財布ケータイとかFelicaカードのいずれかが必要になるということでございます。また、利用に際しては1充電あたり100円の料金がかかります。当社の管内ではこれが初めての試みになります。
開始式典ということで、4月28日の10時に海老名SAの下り線でデモンストレーションなども含めましてやりたいと思っております。上郷では開始式典はしませんけども、利用促進イベント、それとCOP10の150日前記念式典が5月21日にありますので、そこで実施する予定であります。COP10はご承知のとおり10月の18日から29日まで行われる大きな国際会議でございまして、私どももこの関連行事に積極的に参加してお役に立ちたいと思っております。充電システムの概要は資料のとおりですので、ご覧いただければと思います。

次はお得なレジャー「速チケ」をはじめるというものです。中央道諏訪湖SAの上下線と浜名湖SAのコンシェルジュカウンターで4月22日から各種遊園地の入場料が割引となるお得なレジャーチケット、「速チケ」を販売開始するというものです。これはJTBグループのインフラシステムを活用させていただき、行っていきます。提携するレジャー施設は94カ所で、チケットは平均15%引きで販売いたします。コンシェルジュが対面販売いたしまして、そこで入場確認証を発行いたします。それをレジャー施設にお持ちいただくと入場券に引き換えてご利用いただけます。94施設の主なものを表にしておりますので、ご参考にしてください。これが順調に行くようであれば、もっと拡大していきたいと考えております。

次が「ジャンクッション」などのオリジナル商品の発売でありまして、SA・PA8カ所と当社オンラインモールで高速道路限定オリジナル商品を22日10時から発売いたします。1つは「ジャンクッション」で、復元力のある低反発ウレタン素材を用いた心地よい感触のクッションで、長距離のドライブでも快適にご利用いただけるものです。もう1つはドクターグリップというボールペンなんですが、PILOT社製のボールペンに高速道路の案内標識やETCつけてケロちゃんなどのデザインをのせて販売するというものです。もう1つはジグソーパズルの達人「日本の風景―夕暮れの富士と東名高速―」というエポック社がやっているものですが、こちらも22日から販売します。高速道路ならではの商品開発を努力しております。少しずつですけれども種類も増えてきたと感じています。これからもっと色々と工夫を凝らしていきたと思います。

名古屋大学との包括的な連携協定を締結するということが決まりました。高速道路の建設・維持・管理あるいは環境ですね、そういった面で相互協力が可能な全ての分野について連携を深めようというものです。5月13日13時30分から名古屋大学東山キャンパスで協定の調印を行います。濱口総長と当社社長高橋が調印することになっております。包括協定の内容については最終的な詰めの段階にきておりますので、当日発表させていただきたいと考えております。

ここまでの4件が今日のニュースでありまして、さらに開発中のサービスエリア自動清掃ロボットがございまして、これは3月30日に発表したものですがちょっと説明させていただきたいと思います。この会見が終わりましたらデモンストレーションも予定されているようですのでご覧いただきたいと思います。担当の猪熊部長より説明させていただきます。

 


(猪熊部長)

環境・技術部長の猪熊でございます。会長からお話のありました開発中の清掃ロボットの説明をさせていただきます。目的は、お客さまに24時間ご利用いただくトイレをきれいにしようと取り組むとともに清掃員の作業の軽減、清掃レベルの向上を目指しております。それらをロボットで実現できるといいなということでホームページで技術情報を募集いたしましました。そこに富士重工業様が情報をお寄せいただき、その結果平成21年11月から共同開発の契約を締結して行っております。研究期間としましては平成22年9月末まででございます。富士重工業様はロボットのビルの清掃システムなど従前から取り組まれておりましたが、当社の24時間トイレを清掃しているという実態、維持管理のノウハウを情報交換して研究を進めてまいりました。清掃の段階として、ゴミを吸引するバキュームの段階、その後モップがけして磨く段階、それと男子小便器周りを清掃するサイドブラシを付けております。後は障害物センサーにより安全面にも十分配慮しております。今後の予定としましては、機械が完成したところですので、東名のSAを中心に実証実験を進めていきたいと考えております。それから来月の上海国際博覧会の日本館ロボットステージで他社のロボットと一緒に展示する予定です。次のページにロボット機器の図が載っておりますが、左側に記載のものが清掃のために工夫したものです。右側が従前からのレーザーによる障害物検知などです。以上です。

 


(会長)

それでは最後の案件ですが、毎回紹介しております環境に配慮した取り組みの一例ですが、静岡県の新東名高速道路で緑のリサイクルが完了したというご報告であります。これは御殿場から引佐までの間、工事で発生した根株、これは大変な量なるんですね。それを利用して堆肥やチップ材を製造する、それを「緑のリサイクル」と呼んだわけでございます。工事で発生した総量が60万m3でして、それを堆肥とチップに分けて製造しますと、堆肥が9万m3、チップが6万m3になります。堆肥の方は植生のり面保護工の基盤材として利用しました。それからチップの方は雑草防止・土壌乾燥防止材、マルチング材として利用いたしました。これは全て新東名の建設工事で利用した、完結したわけでございます。CO2の発生量ですが、このシステムでも7,000tのCO2が発生します。しかしこれを全て焼却にまわした場合どうなるかというと、65,000tのCO2が発生するわけでありまして、差し引き58,000t、およそ60,000tのCO2発生量の抑制になったと考えております。写真で、破砕から堆積、切り替えし、基盤材としての利用、マルチング材としての利用ということを確認できると思いますが、当社は今後とも資源の3Rを推進して、環境負荷の低減を目指したいと考えております。

大変長くなりましたが説明を終わります。

 


(司会)

それでは、ご質問をお受けしたいと思います。


(記者)

急速充電システムですが、順次導入していくというのは具体的な方針があるのか教えてください。
また、昨年度のサービスエリアの売上高が伸びたとのことだが、新名神の開通などの要素を伺ったが、新商品の拡充とか場所の増加とか、そういうような要素はどのくらいあるか教えてください。


(会長)

急速充電については試行導入ということで2012年3月までを有効期間と考えてその後更新ということですが、今後の電気自動車の普及状況を勘案しながら決めていく必要があると思いますが、当面私どもの計画としては何処でということではありませんが、東名高速道路の東京と名古屋の間のSAに順次拡大したいと考えています。
どの位のスピードでEV車が普及していくかということによりますが、いずれはそうなると考えて、東名についてはSAで拡大していくという方針で臨んでまいりたいと思ってます。これが最初のご質問の答えであります。
次に、SAの方は新しい路線が開通したということが一つの大きな売上増の原因ですが、もう一つは去年の3月あるいはその前からの料金政策によって交通量が増えたことが売上の増加に結びついたと思っています。交通量の増加率よりもSA・PAの売上げの増加率のほうが少し高かったと思います。これはSA事業部門、あるいはそれぞれのSAでのテナントの皆さんが一生懸命やった成果だと思っていますが、じゃあこれで十分かといえば決してそうではないと思っています。恵まれた環境にいると思います、高速道路は。一般の小売業がたいへん苦しんでいるときに高速道路を通行されるお客様が増えていると、魅力あるSA・PAをつくればもっと率を上げていけるのではないかというのが私どもの考えであります。
もう一つ、まだ大きな売上高への貢献とはいえないのですが、私どもはぷらっとパークというものをやっています。これは高速道路の外からも入れるようにして地元の方々がお買い物や食事をできるようにしています。結構常連の方も増えていまして、その影響もこれからもっと大きくなると思います。いま大規模改良というものを既存の路線で何箇所かでやっていますが、そこにも外部からこられる大きな駐車場、高速の外側に止められる大きな駐車場を計画していますし、もっと先になりますが、新東名では最初から、外側の駐車場をしっかり設けてやっていく。いままでそういう思想がなくて、外部からの方の駐車場とかは従業員の駐車場しかなかったのですが、ここ1~2年かけて少しずつ増やしてきてますがまだ十分ではない。ご近所に家のたくさん建っているところではいいのですが、少し車で行かないとアクセスできないというところは、どうしても駐車場が必需品だと思います。これから、ぷらっとパークを重視していきたい。つまり、高速道路をお使いいただくお客様だけではなく、地域のセンターになるようにSAを持ってきたいと思うんです。
いろんな要因が重なって、最近私が一番うれしいなと思っているのは、「SAPAのトイレがきれいになったね」とか、「SAPAが変わったね」といわれることなんですね。
やはり魅力のある場所にしないと人は決して喜んでくれない。そういうところからこの事業は始まるし、伸びるものは伸びるのではないかと思っています。
これだとはっきりしたのは無いのですが、新路線、交通量、地域の皆さんのご利用というものではないでしょうか。


(記者)

盛土の牧之原の災害に関してですが、二点質問があって、一点は381箇所のうち「湧水」、「しみ出し」が確認されていないのが計算すると238あると思うのですが、そこに関しては耐震性は何も問題ないということでしょうか。
二点目は今後詳細調査を実施して対策の必要性を検討とありますが、これについて今のところ耐震性、どのような地震に対して耐えられるものを作っていこうとかは決まってないということでしょうか。


(吉川常務)

最初のご質問ですが、まず「湧水」が無いものにつきましてはほぼ耐震性には問題ないと考えてます。これは、先ほどの類似箇所を抽出したときの三要素でございますが、一つは水の集まりやすい地形、一つはスレーキングしやすい岩質材料が使用されている可能性、それから高さ10mで選んでおりまして、水が大きな影響を与えているということがございますので、これについては問題ないと考えております。
それから今後の盛土の耐震性なんですが、盛土構造の耐震性とはなかなか難しい問題でありまして、これまで盛土構造は経年変化すればだんだん強度が高まっていくという理解のもとでやってまいりまして、そこで牧之原のように水を集めやすいとか水による影響を受けやすいところが地震時に崩壊する恐れがあるということであり、今の盛土構造事自体が耐震上大きな問題があるとは考えておりませんが、そういう条件が重なり合ったときに耐震性の問題が出てくる、ということで条件に当てはまるところをチェックして調べたということです。ですから、盛土構造の耐震構造化というのは橋梁とかとは違ってなかなか難しいと思ってます。


(記者)

そうしますと例えば阪神大震災ですとレベル2という耐震基準がその後できたと思うのですが、そういったものに関しても、例えばレベル2に対応するような工事を今後していくとか特に方針としてあるわけではないのでしょうか。


(吉川常務)

阪神のときも橋梁構造物等の耐震性を上げるという耐震補強をやってまいりました。
土工部分というのは現地の材料を使っていて千差万別なので、なかなか一律に耐震性向上のための基準値というのを設けにくい。ですから今の盛土の現状がどうかを把握しながら必要なものについては対策を講じていきたいと考えております。


(記者)

対応というのはまだ今後の調査の結果をみて判断していくということでしょうか。


(吉川常務)

これで一応現地踏査し全体をつかみましたので、この後は現地の状況に応じて必要な対策は講じていきたいと思ってます。


(会長)

ちょっと補足しますと、当社の大きな経営施策の柱に「百年道路」計画というのを作りまして去年の春からはじめたんですね。これは根本的に盛土であろうと、トンネルであろうと、橋であろうと、百年たっても元気な道路を作ろうという決心なんですね。たまたま去年地震がおこって大きなことになりましたが、ほんとに良い教訓になったと思っているんです。どちらかというと盛土はだんだん強くなるという認識があったのですが、これもきちんと見直して、心配事は全部チェックしようということに決めたわけです。こういったことは全部後で役に立ってくると思うんですね。ですからそういうことで道路を作る段階から百年持つ元気な道路を作ろうと、作る段階からそういう配慮をしながらやっていこうというのが当社の取り組みで、どんな建造物でも盛土であっても、平生からよくみて手を加えていかないと、必ず老朽化していくものなんです、ですからそういう前提に立って百年経っても大丈夫なように、また出来上がった後で維持管理しやすいような道路を作っていくというのが大事だと思うんです。私も当社の道路を隅々まで何辺も回りましたが、人がなかなか入りにくい構造物があるんですね、そういうところを人が入りやすくして、いつでもチェックできるようにしておけば、それだけで丈夫に長持ちできるんですね。そういったことを今作る段階からやっていますから、後半の質問に完全に答えたことにならないかもしれませんが、例えば新東名はそういう配慮で作っておりますので、それが成果に現れるだろうと期待しています。


(記者)

今月、国土交通省から高速道路料金の上限2000円という新しい制度を導入すると発表されました。いろんな変更があって一概に考えにくいのですけど、会長がどのように見られているのか、影響とか、渋滞がどうなるとかいったところについて聞かせてください。


(会長)

私ども話を聞きまして、必要な準備を開始しております。やる以上はきちっと準備万端整えて、望みたいと考えております。
料金体系が複雑になってきているというのは、私ども道路を運営している立場で前から問題意識を持っておりまして、今回それが簡素化するのは歓迎したいと思ってます。その水準がどうであるかについては、色々なご意見も世間にあるようですから、結局最終的に決まった姿で、そしてそれを如何に実行していくかということだと思います。
やはり、システムを書き直さなくてはならないところがあるのですが、これが結構たいへんですね。去年の3月のときもみんな大汗かいて準備したんです。お蔭様で何とか間に合ったと思っているんですが、今度も似たような課題がありますので、これを一つ一つ克服してちゃんと始まったらしっかり運用できるようなものにしていきたいと思っています。
料金の体系が簡素化するとか、地球環境に配慮した料金の仕組みをつくるとかについては基本的な考え方を尊重して、そしてどういうふうに実行していくかが当面の課題と思っています。


(記者)

JRとか鉄道から見ると財源の負担とかの問題についても反対の声がありますが、これについてはどう思われますか。


(会長)

前の1000円のときも色々意見がありました。私どもが受けております説明では来年の春まで試行期間であると、社会実験ですね。そういうものを通じて色々な内容の評価をしていったら良いのではないかと思います。
最初からこれが永久固定の制度ではないようですので、例の無料化の社会実験についても同じですね。やってみないと分からないことが必ずありますから、それをきちっと評価するというふうにしていけばより良い制度になるのではないかと思っております。


(記者)

いまの関連ですが、この制度、色々な良い面もあるかと思いますが、この制度が導入された場合の見通しとして交通量とか、料金収入とかへの影響はどうでしょうか。


(会長)

影響は必ず出てくると思います。混雑・渋滞がどうなるか、収入がどう動くか、きちっと把握して、数字で押さえることができますから、あとで一番評価しやすいところではないでしょうか。制度の運用が始まったらそれをきちっとデータベースにして後で分析して、答えが出せるようにそういう努力を我々自身がしなくちゃいけないと思っています。


(記者)

交通量が減るとか、料金収入が増えるとか、見通し的なものは現状ではまだでしょうか。


(会長)

ちょっとなんとも言えないですね。1000円をやったことによって、今の利便増進計画でこの一年間でどういうことが起こったか、お話したとおりですね。これがちょっと様子が変わってきますから、どういうふうになるか、一概には言い切れないですね。
これは事実に基づいて判断していくことしかないのではないのかなと思います。
混雑にしてもなんにしても我々自身の努力で解決できることがあれば、一生懸命やりますから、SAPAの混雑とか、料金所窓口での色々な施策とかありうると思います。細かいところまでよく気を配って準備していきたいと思っています。


(記者)

日本航空の路線が撤退するという話が、名古屋地域でまだ確定している話ではないのでしょうが、交通インフラと考えた場合、仮にJALが撤退した場合、高速道路利用への影響は現状どう印象を持ってますか。


(会長)

経済活動に対する影響は出てくるでしょうね。物流と人流、人の流れと物の流れと両方ですね、貨物なんかは経済活動そのものですし、人の通行も増えれば経済活動も活発になりますから、みんな関係しているんですね。
政府の方針でもだんだんハブ空港化して経済面での効果が上がるようにしているようですから、そういう観点で少し長期的に政策を作られたら良いと思いますね。
飛行場とか港は道路と不可分ですから、協力するところはしっかり協力していきたいと思います。
名古屋について申し上げれば、早く経済が良くなって飛行場がパンクするくらいに使われるようになりますと、これまた道路のほうに影響が出てくるのではないかと思いますから、一番はなんといっても経済活動がまた元に戻るということですよね。そう思っています。


(記者)

会長がおっしゃった、強い「百年道路」ということですが、対策工事としては、施工性であるとか、経済性であるとかいうことも重要だと思いますが、強い道路を作るにあたってその辺のことをどう考えられているのでしょうか。


(会長)

私はその問題を考えるときは、いつも思っている三つ要素がありまして、一つは品質、一つはコスト今おっしゃる経済性ですね、もう一つは納期どれだけ早くやれるかですね。
やはり先ほどのご指摘にあったように、どうしても守らなきゃいけない社会インフラとしての品質基準があるんです、これは絶対妥協してはいけない。
しかしそれを安く作ることは可能です。色々な新しい工法を見出したり、すごい努力をやっていますから、外部の大学や色々な研究機関と一緒にやることによって新しいアイディアが出てきますから。
道路はほんとに新しい道路ほど色々な工夫がなされているんです。そういうのをきちっとつめてきていると。
それから、一日でも早く開通するとそれだけコストが安くなるのと同じです。時間コストですね。そんなふうにやりたいと思っています。
経済性というものと、品質というものと、三つ一緒に行けると思っています。それが我々の仕事だと思っていまして、実現できると確信しています。


(記者)

名古屋大学との包括的協定締結の件ですが、具体的な中身は締結式の場でということなんでしょうが、現時点で大きなイメージというか、高速道路の建設・維持管理についてということなんですが、名古屋大学と協定することによってどういう効果が生まれるか、言える範囲で教えていただければと思うんですが。


(会長)

具体的な案件は、そのときにお示しできると思いますが、まず、共同研究ですね。
色々なテーマがありますから。それから人材の育成ですね。我々も勉強しますが、例えば学生さんがインターンで当社に来る機会を設けたいと思います。それから、いまも実はやっているのですが、大学の講座に当社から人を派遣して教えているんですね。そういうことも続けたいと思います。最近、若い学生さん達は色々なアイディアをもっていますね。若い人のアイディアを色々活用させてもらえるのではないかと期待をしております。
そんなわけで幅広く、あまり物事を限定しないで、やっているうちにこんなこともやろうとなるはずですから、広げていこうということです。
それから先ほどのご質問で、経済性の話で付け加えますと、ライフサイクルコストというのがありますね。先ほどお話した「百年道路」計画でやると、早め早めに手を打っていくわけです。そうすると50年経ったときに全体のコストがどうなるかという計算ができるんですね。道路は穴が開いたり、悪くなってから修理するとすごくお金が掛かるんですね。ところが、早め早めにやっていくと相当なコスト削減になるんです。そういうふうに何十年単位でライフサイクルコストを計算して、早め早めに手を打っていくと、私どもは「計画保全」とか「予防保全」といっているんですが、そういうところに力を入れていきたいなと思います。ライフサイクルコストを計算するについては、有識者の意見も聞いておりまして、大学の先生とか研究者とか、そういうもので今レポートをまとめているところでして、それをぜひ実行したいと思います。


(記者)

どんどん新しい技術を取り入れてということですか。


(会長)

そうです。


(司会)

これをもちまして定例記者会見を終わりといたします。ありがとうございました。