NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社


2008年04月23日矢野会長定例記者会見

会見要旨

(司会)

お忙しい中、お集まりいただきありがとうございます。
では定例会見を始めさせていただきます。


(会長)

NEXCO中日本代表取締役会長CEO・矢野弘典みなさんこんにちは。
きょうも数件ご説明する案件があります。

最初に事業の概況です。今回は3月までの1年分の数字も速報値でまとまりましたので、それもあわせてご報告します。道路の状況ですが、3月の料金収入は対前年同月比マイナス2.2%です。内訳は、高速でマイナス3.6%、一般有料はプラス13.8%です。高速はいつもと同じパターンですが、ETCの普及にともなう割引率の増加が減収要因です。一般有料は圏央道の開通効果によるものです。
通行台数はプラス3.5%となっています。高速がプラス2.0%、一般有料はプラス9.7%です。
ETC割引額は162億円で、前年同月の144億円に比べ、12.0%割引額が増えています。ETC割引がなかった場合の料金収入679億となり、前年同月比プラス0.9%です。したがって、今月のETC割引率は23.8%になっています。
次に年度分ですが、料金はマイナス1.0%。高速がマイナス1.6%、一般有料がプラス6.1%です。理由は先ほどと一緒です。
通行台数は全体でプラス2.3%。高速がプラス2.2%、一般有料がプラス2.8%です。
年度を通したETCの割引額は1,706億円で、前年度に比べると10.1%割引額が増えています。ETC割引が無かった場合の料金収入は7,749億円で、前年度比プラス1.3%となります。したがって2007年度のETC割引率は22.0%という結果でした。

建設の状況は変わっていません。ひとつ、先だって記者会見でお話させていただきましたが、東海北陸道が7月5日に開通することになっています。

主な工種の工事契約落札率ですが、3月は13件で、平均落札率は88.72%でした。年度累計が86.68%となっています。

次にETCの利用状況です。3月は74.6%です。年度を通じた平均は72.3%です。直近のデータを見ますと4月11日から17日までの1週間で75.3%となっています。平日が77.4%、土日休日が69.6%となっていて、土日が低いのはいつもと同じ傾向なのですが、もう一息で土日も70%に到達しようとしている状況です。
会社としては2007年度のETCの普及率目標を74%に設定していまして、この3月分の74.6%という数字をもって、当初の目標は達成できたと考えています。

SAの売上げはプラス11.7%です。年度累計では若干上回った程度にとどまっています。11.7%の内訳ですが、飲食部門がプラス7.3%、物販部門がプラス11.0%、サービス部門、これはレストインやお風呂ですがマイナス5.4%、ガソリン部門がプラス18.3%、広告部門が絶対額は少ないのですが、600万円が2,100万円に増えています。
以上が事業の現況です。

次にトピックスを説明します。
まずひとつめは、去年の9月6日から7日にかけて襲ってきた台風9号で被災した西湘バイパスの暫定4車線供用が決まりました。復旧作業にご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございました。暫定4車線供用は資料にありますとおり4月25日、明後日の午後5時からです。片方は有料区間で当社の担当、残りの方は国土交通省の担当している部分で、これらが同時に開通できる運びになったということです。現地の位置図や当時の写真、直近の写真を入れていますが、私どもが担当しているところは5ページが一番よくわかるところでして、ランプ橋がありまして、本線が右側にあるところです。事故後ちょっと経ってから私も見に行き、波頭の強さというか恐ろしさを痛感しました。この発表は実はこの同じ時間に横浜国道事務所と当社の横浜支社が関東で発表していまして、時間を合わせて、私のほうで、きょうご報告できる運びとなったものです。

次にGW時期の高速道路渋滞予測です。これは既に4月4日に発表済みでして、内容としては新しいものではありませんが、いよいよGWも近づいてきたので、再度ご説明する機会をつくった次第です。私どもの中日本管内、全国ともおおむね共通していますが、5月3、4、5日あたりがピークになると見ています。ゆとりのある旅行計画作りに、こうした資料をご利用いただければということで、渋滞予測ガイド全国版を添えていますので、ご活用いただければありがたいと思っています。
これに関連してGWの半額割引TDMを行います。こちらも4月4日に記者発表をさせていただいていますが、そのときにお付けしていなかったチラシを2種類添付しています。タレントのベッキーさんがキャラクターになっています。東名のものと、それから東名阪の関係のものと2種類あります。東名、東名阪ともに上り線で4月26日から5月6日まで続けてやろうということにしました。東名ですと、GWとしては2回目、東名阪では初めてということです。時間帯としましては、交通量の状況を見て、午前と午後に分けて行うということにしています。多くの方が活用されまして、渋滞が少しでも緩和できればと私どもは考えています。

次に、名神の集中工事、東名阪のリフレッシュ工事、伊勢湾岸道の夜間通行止めのお知らせです。これは先月12日に記者発表させていただきました。きょうは新しくチラシを3種類、今、言いました3ヵ所の内容のお知らせです。名神は5月12日から19日まで、東名阪は26日から6月2日まで、伊勢湾岸道は6月7日の夜から翌日の6時までやっているものです。当社のWEBページにもアップしていまして、これもさまざまな広報に努めて、ドライバーの方に不便がかからないようにしていきたいと考えています。

次のトピックスです。工事におきまして「品質管理中間検査」を今年度から導入することにしましたので、そのお知らせです。ご承知のとおり、2005年4月からいわゆる品確法、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」が施行されました。当社としては、その考え方を活かすために品質管理巡回指導をやってきていました。また、去年の7月には事業部から独立させた技術検査部というものを設けて対処してきたわけです。今年度の工事から、しゅん功検査に加えて、工事施工途中での「品質管理中間検査」を導入するという内容です。概要は資料のとおりですが、検査員を現場に派遣するとか、低入札工事では1回だけでなく2回やるとか、抜き打ち検査もできるようにするとか、その中身は施工管理、品質管理、出来形、出来栄えといったもので、最終検査結果は工事成績評定の一部として用いるという考えです。相当の件数がありますが、しっかりやりまして、品質の確保というものに取り組んでまいりたいと思います。

次に、これは新しい発表ですが、開通前の東海北陸道を見学をいただけるバス旅行商品を発売することとしました。世界遺産の白川郷や高山の散策、あるいは開通前の東海北陸道の通り抜け、飛騨トンネルの見学といったものを組み合わせたもので、阪急交通社と提携してやることにしました。工事に支障がないというのが大前提で、ここにありますように5日間、6月下旬の5日間実施します。
次のページに地図がありますが、名古屋を朝早くたち、御母衣を回って、白川郷、飛騨トンネル、そして高山というコースを見ていただく。白川郷では観光と昼食、高山では観光、温泉に入るなどいろいろと考えていまして、多くの方にご利用いただければと思っています。
当社は旅行業の登録をしたことを以前に発表させていただきましたが、そのひとつの企画商品ということです。

それから最後に、これも新しい発表事項ですが、自国通貨建て発行体格付けAaaを取得しました。これはムーディーズという会社の格付けでして、これまではR&I、格付投資情報センターからトリプルAの格付けをいただいていたんですが、もう一社もらっておこうということでずっと準備をしていまして、このほどムーディーズからトリプルAの格付けをいただいた、ということです。これによって発行登録制度を活用した機動的な社債発行の環境が整うわけでして、資金の自主調達を着実に拡大できると考えています。政府保証を年々減らして最後はそれをゼロにするということで、現在着々と予定通り進めているわけです。そうした目標の達成のためにも、この2つめの格付けというものがたいへん役に立つと考えています。

私からの冒頭の説明は以上です。

 


(司会)

では、ご質問がありましたらよろしくお願いします。


(記者)

東海北陸道の建設現場を見学できる旅行商品の発売についてですが、そのねらいを改めてお教えいただきたいのと、どのくらいの人数見込んでいるのか、あと売り上げの目標をお聞かせください。


(会長)

なんといってもいちばんの眼目は白川郷と高山です。それと先だって発表させていただいたように、当社の飛騨トンネル、世紀の難工事を実際に開通前に多くの方に見ていただいて、状況を知っていただこうという思いとが2つ重なったものです。どのくらいの申し込みがあるかちょっと見当が付かないのですが、幸い阪急交通社さんではバスを十分に提供いただける能力がおありですので、かなり多くの応募があっても大丈夫だと思っています。現段階で人数や売り上げの目標というものを持ってはいませんが、当社としては飛騨トンネルを見ていただけるということだけでありがたい話ですので、サービスに努めたいと考えています。


(記者)

将来大きな需要が見込まれると思いますけれども、今回はゴールデンウィークといったかき入れ時を外してしまいます。事前には収入に大きく結び付けたいという思いはおありでしたか。


(会長)

東海北陸道の往復分は確かに利用者の増加でバスの運行台数が増え、当社の収入に寄与します。しかし、7月5日の開通前にぜひ見ていただきたい、という思いが最初の動機でした。その結果として見学者、ツアーの参加者が増え、収入が増えればそれに越したことはないと思っています。


(記者)

このバス旅行についてもう少し伺いたいのですが、御社と阪急交通社とで利益はどのように按分することになっているんでしょうか。


(会長)

当社がいくらか、というのは両社の関係上ご容赦いただきたいのですが、考え方だけ申し上げておきますと、当社が最初にアイデアをつくったということで企画料といいましょうか、それに類するものが当社の収入になります。実際の申し込みは当社のWEBサイトを通じても受注するんですが、手続きそのものは阪急交通社さんで受け付けますので、多くの収入は阪急交通社さんに行くだろうと思っています。これで当社に直接どれほどの利益が上がるかというと、あまり大したことはないんじゃないか、むしろ旅行業を始めたばかりですので、いろいろやってみたいということでして、今後旅行業で売り上げを増やして利益を上げられるような、そういう事業体質にしていきたいと思っています。まだまだ駆け出しですので、あまり大きなことはまだ期待していません。


(記者)

旧道路公団の時代ですと、工事の進捗に影響があるだとか、万が一何かがあるといけないだろうということで、絶対に見せなかっただろうと思うんですけれども、そうした考えの転換は会長がなさったんですか。


(会長)

いや、これは若い者のアイデアなんです。私はとにかくオープンに、なるべく多くの人に見てもらおうじゃないか、という思想ですから、民間会社らしい事業をやろうと。道路公団の時代は旅行業を登録していなかったと思います。旅行業をやって、道路という資産を使って、そして観光資源の豊富な地域ですので、そうしたものも活用し、たとえ小さなものではあっても旅行業も当社の事業の柱にならないか、という問題提起はしていましたけれどもね。幸いにして当社の担当部署が一生懸命考えた上で出てきたアイデアです。民間らしい事業と言えるんではないでしょうか。


(記者)

開通前に自分の会社の商売に使うという問題については、社内的にクリアされているんですか。


(会長)

私どもは飛騨トンネルをご覧いただいたので料金をいただくという思想は全くありません。これは開通前の地域開放と同じ思想でして、このツアーでお客さまにお支払いいただくのは、飛騨高山と白川郷の観光の部分なんですね。ただ速弁を提供しますので、このお代はいただこうと思っています。あとお土産で「石貫徹」というものがあるのですが、それをお持ち帰りいただこうと考えています。ですから飛騨トンネルによる直接の収入というものは考えていません。


(記者)

自分たちの都合だけが先行しているという気がしないでもないんですが、収入がどうということではなくて、社内議論のようなものはなかったんでしょうか。


(会長)

特にそうした社内論議はありません。開通が3ヵ月遅れましたのでなるべく知ってもらおうじゃないかと、そのためにどうすればいいかをいろいろ議論していましたら、それなら観光ツアーの中に織り込んでやったらどうかと、そういったごく自然な発想だったと思います。この時を外すとこうした機会は二度とないものですから、そうした企画をたてました。


(記者)

ツアーのタイムスケジュールを教えていただけないでしょうか。


(会長)

順に申し上げますと、名古屋駅西口を朝7時45分発と、8時45分発とがありまして、出発後御母衣湖を通って世界遺産・白川郷に行き、集落を散策ののち昼食となります。そこから東海北陸道の建設中区間に入って、飛騨トンネルを通り抜け、飛騨河合PAで下車してトンネルの坑口付近を見学します。その後飛騨清見ICで建設中の区間を離れ、高山の古い街並み散策ですとか、飛騨牛料理の食べ歩きなどをしていただき、最後に「ひだまりの湯」で入浴ののち、名古屋駅西口に戻るのが20時15分または21時15分、こういった行程です。


(記者)

高速道路の交通量についてお尋ねします。原油高の影響で3月末までガソリンの価格の高い状態が続いていました。ガソリン価格の下がった4月の状況はまだ出ていないかと思いますが、3月末までガソリンが高かったという状況下で事業にどれくらいの影響を与えていたか、お教えいただけませんか。


(会長)

当社はどちらかというと恵まれた会社だと思っています。交通量の多い区間を担当していますので、人流・物流ともに盛んで、この3月までの1年間を見てみますと、きょうの資料にもありますように、通行台数が安定して前年同期比でプラス2%台を続けているんですね。3月だけでもプラス3.5%という状況ですから、景気の良さですとかいろいろな好条件が重なってそういう状態になっていると思います。私は油の値段も重要な要因だとは思いますが、経済の状況ですね、景気がどう動いていくかが、最終結果としては大きいと思います。物流・人流が減ってくるということになってきますと、非常に大きな影響を受けることになりますが、まだその動きにはなっていないと思います。今後の油の値段の推移にもよりますし、米国のサブプライムの問題ですとか、景気動向を左右する様々な要素がありますので、そういったものを注意深く見て先を判断しなければならない。決して楽観してはいませんけれども、事実を示すデータを見ている限りでは3月までのところはなんとかいい状況で来たかなと思っています。


(記者)

関連してなんですが、4月はガソリン価格が安くなった関係でおそらくさらに数字が伸びるだろうと思うんですが、5月以降またガソリンの値段が高くなった場合の見通しとして、どのようなお考えを持っておられますか。


(会長)

そうですね。個人のドライバーのお客さまにとっていちばん大きな影響を受けるのが5月の連休だと思うんですけれども、その時にどういう値段になっているかですね。上がるときにどのように値段が上がるかですね。早く上がるかゆっくり上がるかによって左右されるんじゃないかと思います。油が安くなったときは予想よりも相当早く価格が下がったように思いますが、上がる場合にゆっくりと上がれば交通量への影響は少ないと思いますけれども、急に上がるとなると影響が出てくるだろうと思いますね。ちょっとその辺は数字でこうなるんじゃないかという予想まではできないんですね。ですので状況を見ているということでして、国会の動きがなるべく早くはっきりすれば、ドライバーの皆さんもそれぞれ準備されるでしょうから、そうしたことでいろいろと相殺されて結果が出てくるんじゃないでしょうか。


(記者)

あえて数字で例えば通行量が何割くらい減りそうだとか、収入が何パーセントくらい減りそうだとか、何か見通しをたてられているものがあれば教えていただけないでしょうか。


(会長)

ちょっとそれは数字を持っていないですね。私どもとしては粛々と状況の変化にあわせていくことになるわけでして、大きな混乱がないことを望んでいます。


(司会)

その他特にご質問がなければ、第30回の定例記者会見をこれで終了させていただきます。
本日はどうもお忙しい中ありがとうございました。


(会長)

どうもありがとうございました。