NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社


2008年01月23日矢野会長定例記者会見

会見要旨


(司会)

では定例会見を始めさせていただきます。


(会長)

NEXCO中日本代表取締役会長CEO・矢野弘典 どうもみなさんこんにちは。
足元の悪い中、お集まりいただきありがとうございます。
最初に事業の現況ですが、12月の料金収入は対前年同月比マイナス2.1%です。内訳は、高速でマイナス2.7%、一般有料はプラス5.4%です。高速はETCの普及に伴う割引額の増加で減収となっています。一般有料は圏央道の開通効果により増収となりました。通行台数はプラス0.6%となっています。高速がマイナス0.1%、一般有料がプラス3.6%です。
ETC割引額は148億円で、ETC割引がなかった場合の料金収入と比較すると23%の割引となっています。その結果、収入が49,452百万円となっています。

建設の状況は、来月23日に新名神が開通します。後ほど、これはすでに発表済みですが、資料を用意しています。

主な工種の工事契約落札率ですが、12月は主な工種の契約は8件あり、平均落札率は85.87%でした。

次にETCの状況です。月で言うと、日平均の利用率は73.1%、前年同月に比べ、6ポイントほど増えています。1月11日から17日の速報を見ると、利用率は74.6%です。平日が77.2%、休日が70.3%となっていて、休日の利用率が低いという傾向は変わらないですが、これも70%を超えたということで、徐々にではありますが、利用率の向上が進んでいるという状況です。

SAの売上げは、対前年同月比でプラス6.6%です。内訳は、飲食部門がプラス1.2%、物販部門がプラス4.2%、サービス部門がマイナス8.8%、ガソリン部門が伸びており、プラス17.1%です。以上が事業の現況です。

次にトピックスを、順をおって説明します。最初に、先ほども少し触れましたが、新名神の開通式です。16日に発表した資料をそのまま配布させていただきましたが、2月23日の10時からです。多くの皆様にお越しいただければありがたいと思っていますので、事前にご連絡をいただければと思います。資料には色々と当日の要領などが書かれているので、参考にしていただけばと思いますし、お尋ねがあれば広報まで一報いただければと思います。

次に、お正月にTDM、渋滞緩和のために半額割引の施策を行いましたので、その結果を報告させていただきます。速報については1月7日に発表しましたが、本日は詳しい中身について、小室部長から説明します。


(小室部長)

NEXCO中日本保全サービス事業部・小室部長 保全・サービス事業を担当している小室と申します。よろしくお願いします。今、会長から話のあったお正月半額割引と、タイトルにはないですが、伊勢のパーク&バスライドの結果について、簡単にご報告します。
お手元の資料をご覧ください。TDM、交通需要マネジメントについて、今回行ったもののイメージが1ページの真ん中の図です。赤い折れ線が時間ごとの交通量で、比較的交通量の少ない、空いている早朝の時間帯の通行料金を割り引くことによって、午前中の混雑した時間にご利用されるお客様の時間を早朝に変更してもらう、また、同様に深夜の割引をすることによって、午後の混雑している時間帯の利用を変更してもらう、ということを狙いとして、今回割引を行いました。
割引の個所は1ページ目の下にあるように3ヵ所、東名上りの大和TN付近の渋滞、中央道上りの小仏TN付近の渋滞、東名阪上りの四日市IC付近の渋滞。これを対象として、期間、時間、対象ICは下の表にあるとおりです。
2ページ目に対象料金所の図がありますのでご覧ください。
3ページ目からが、その結果の概要です。まず、3ページ目が東名高速の結果です。真ん中の棒グラフをご覧ください。赤い棒が昨年の実績、青い棒グラフが今年の実績です。1番上の交通量は昨年に比べ3.1%増で、2番目のグラフが割引時間帯の交通量ですが、これが7.0%増加していますので、全体の交通量に比べて、増加の割合が大きくなっているので、割引でお客様が時間帯を変更していただけたことが分かります。ただ、残念なことに事故などがあり、3、4番目のグラフにあるように渋滞の量は増えてしまいました。
そこで、下のグラフを見ていただきたいのですが、料金TDMをもし行わなければ、どのくらいの渋滞が出たのかを推計したのが、下のグラフで、赤い棒がTDMを行わなかった場合の推計値、青い棒が今年の実績です。ご覧いただいて分かるように渋滞量、渋滞長で、それぞれ3割もしくは2割くらい、これによって渋滞が減ったと推計しています。
4ページ目が中央道です。傾向は東名と同じように、交通量が昨年よりも増えており、渋滞量も増えています。ただ、先ほどと同様に下のグラフですが、渋滞の効果について、もしなかった場合を推計すると、およそ1割、この施策によって渋滞が減ったものと推計しています。
5ページ目に東名阪の結果ですが、これも中央道と同様、交通量が増え、渋滞量も増えてしまいました。また、もし料金TDMを行わなかった場合の推計を行うと、下のグラフにあるように4〜5%ほど渋滞が減ったものと推計しています。
今後もお客様のご利用のパターンを踏まえ、広報活動も行いつつ、積極的にTDMを行っていきたいと考えています。
最後に6ページ目に参考としてつけているのが、伊勢道のパーク&バスライドです。これはお正月に伊勢神宮に参拝する方々が自動車でお越しになると非常に混雑して、伊勢道で渋滞が発生してしまうため、自動車で来た方はシャトルバスに乗り換えていただき、シャトルバスで参拝してもらうおうと、地元の伊勢地域の観光交通対策協議会、三重県警高速隊と連携して行ったものです。
真ん中の地図をご覧ください。通常ですと、名古屋方向から来ると、伊勢西ICか伊勢ICで下りてお参りしていただくのですが、お正月の間はそこで下りる車を規制して、図の右側のサンアリーナICからのシャトルバスの駐車場まで自動車で来ていただいて、そこからバスに乗り換えてお参りしていただくという方法をとりました。
その結果が下の棒グラフです。平成14年度から示してありますが、それぞれの年度に4本の棒がありますが、それが1日、2日、3日、4日の渋滞の長さだとお考えください。
平成14年度は、この施策を行わなかったので、だいたい10km程度の渋滞が毎日発生していましたが、平成15年以降は、三が日はほとんど渋滞がない状態で、ただ4日に関してはバスライドを行わなかったので、毎年、若干の渋滞が出ていて、年々渋滞が増えてきていたので、平成19年度は6日までこの施策を取り入れることにして、ほとんど渋滞が発生しなかったという状況でした。
説明は以上です。


(会長)

次のトピックスですが、鞍ヶ池PAのスマートIC社会実験の開始です。これは、先月26日に鞍ヶ池PAスマートIC社会実験協議会と国土交通省が既に発表しているものですが、2月16日の10時から社会実験を開始します。ちなみに、現在、中日本管内で実施されているスマートICの社会実験は、資料にあるように南条SAとひるがの高原SAです。全体の状況については、一覧の図をつけていますので、ご覧ください。また、この社会実験の開始をスムーズに行うためにチラシを用意していますので、こちらもご覧いただければと思います。

次に「給油でGET!お買い物券プレゼント」キャンペーンです。チラシをお配りしていますが、一昨日の1月22日から4月6日までの77日間、NEXCO中日本管内の中日本エクシスが管轄する49ヵ所のガソリンスタンドで販売促進キャンペーンを開始しています。
高速道路のガソリンスタンドだけをターゲットにした販売促進は、民営化後初めての試みで、昨今のガソリン価格高騰のおりから、お客様への還元も目的としています。
この施策はファミリー層以外のプロドライバーや営業で高速道路をご利用される方にもお得なものになっているので、ぜひ、高速道路をご利用の際には活用していただきたいと思います。また、裏には「高速で満タン」というものがあって、これは3月下旬の1週間限定の短いサービスですが、高速で満タンにしていただければ、20リッター以上で200円のお買い物券ということですので、1リッターあたり10円安くなっているということです。
詳細については、このチラシやエクシスのホームページを見ていただければと思います。ホームページは「高速で満タン」と入れていただけば、すぐ検索できるようになっています。

最後ですが、これは本日新たに発表するものです。新名神高速の開通を記念したドライブ旅行商品です。旅行業を開業したと先だって発表させていただきました。「具体的な計画はあるか」というご質問に「検討中です」と申し上げましたが、これをひとつ具体化したものです。
2月23日の新名神高速の開通を記念して、旅行業第一号企画としてUSJの旅として、共同企画をして、本日発表するものです。2月23日から4月6日までの間、大阪にあるUSJのオフィシャルホテル3軒とスタジオパスのセット企画です。土山SAでこのスタジオパスを事前に受け取って行かれると、時間の節約にもなるというものです。
資料の2ページ目にはオフィシャルホテルとスタジオパスとお楽しみ付きプランというものです。当社が旅行業として企画をして、近畿日本ツーリストさんと一緒になってやろうとしているものです。

きょうの発表、ご報告事項は以上です。


(司会)

では、ご質問がありましたらよろしくお願いします。


(記者)

2月23日に開通する新名神高速道路による効果や、期待できる点をお聞かせください。


(会長)

現名神の代替路としての役割が非常に大きいと思います。特に雪氷期に大きな期待がかかっていると思います。それでなくとも、距離も所要時間も短くなりますので、名古屋の南側を通って東西に向かう車が相当増加するのではないかと期待しています。産業にしても、観光にしても、生活用の道路としても、いろいろな意味で大きな役割を果たすと思っています。よく道路の建設や運営では、ネットワークという言葉がありますが、一つの大きなネットワークがここでできあがるというように評価しています。ぜひ多くの方に利用していただいて、私どもも良いサービスをしようと考えております。


(記者)

同じく新名神についてですが、予定よりも早く開通したということで、現場レベルでの施工能力、例えば掘削技術が上がったといったようなことはなかったのでしょうか。


(会長)

専門的な話は後ほどさせますが、新しい工法を使うなど、新機軸を随所に反映させている路線です。このたびの開通路線は当社だけではなく、西日本と共同で行ってきていますので、西日本さんでもがんばられて、2月23日に同時に開通させるというところまで来ています。


(司会)

一つ、土地の買収という面でいいますと、地権者の方のご理解をスムーズに得られましたので、特に西日本の管内では当初予定していた以上の工程の短縮が図れたと聞いています。


(会長)

どの道路でも同じですが、やはり地権者だけでなく地元の皆さん、地方公共団体やいろいろな支持団体、地元の住民の皆さんのご協力があってはじめて実現するものでして、特にこのような大幹線道路の場合、その思いを強くし、ご協力に感謝しています。


(記者)

地元の協力とおっしゃいましたが、具体的にどんな面での協力を受けたのでしょうか。


(会長)

そもそも土地の手当てからはじまって、設計協議などでその都度ごとに相談をしながら道路を造っていくわけです。そういう面で非常に深いご理解があったといえると思います。


(記者)

例えば高速道路ができると騒音があるんじゃないかとか、そういったことで…。


(会長)

そうですね。環境問題とか騒音、いろいろな課題をすべてクリアするためには、みっちりと話し合うことが何より大切でして、それも最終的にはご理解を得て賛同していただかなければならないんですね。ですから私ども施工する立場のほうの考えだけでは実現しないわけで、そういった細かいところまで含めて結論を得つつ進めていった、ということですね。全般にそれが言えると思います。


(司会)

建設技術については、後ほど改めて説明させていただきます。その他にご質問はあるでしょうか。


(記者)

旅行商品について伺います。記念すべき第1号をなぜUSJとお選びになったのか。今回のプランの中で、これまでできなかったことは何か。そして近畿日本ツーリストと組まれていますが、この全てを独自ではできなかったのか、という3点についてお聞かせください。


(会長)

なぜユニバーサル・スタジオ・ジャパンを取り上げたか、についてですが、やはり新名神の開通ということがあり、それに合わせて何かないかということを検討していました。その結果大阪のUSJがいいのではないか、ということで話を始め、お互いの考えが一致して実現しました。これからは新しい路線も各地で完成しますし、既存の路線も含めていろいろな企画を進めていきたいと思いますが、まだ販売チャネルにしても決済システムにしても、あるいは商品を具体化するための仕入れなどの細々した手続きなどといった点で、まだまだ始めたばかりだということでしっかりしたノウハウや経験がありませんので、企画は私どもでやりましたけれども、実行面ではやはり一流の旅行会社の協力が必要だったという事情があります。近畿日本ツーリストさんはいろいろな面でこれまでも一緒にやってきましたので、これからもいいパートナーでいて欲しいと思っていますが、それ以外の旅行会社もこれからパートナーシップを築く可能性は十分あると思います。
2番目ですが、私どもは旅行業の第2種という免許を取りました。これにより国内団体旅行の企画や募集が可能となりました。そこで経験豊富なパートナーさんと相談しつつ進めた、ということです。ですからこれからだんだんと経験を積んでいって、自前でもできるようになればいいなと思っているんですけれども、やはりお客様へのサービスが大事ですから、足りない部分は経験豊富なところに補ってもらって、力をつけていきたいと思っています。


(記者)

このドライブ旅行商品というのは、「ホテルとスタジオパスのセット企画」であって、高速道路の料金をセットにしているものではないですね。高速道路会社が提供される上で、事前にスタジオパスをサービスエリアで受け取れる、というあたりが今回の企画の意図なんでしょうか。


(会長)

実は通行料金とのセットというのは、料金体系上なかなか難しいものがありまして、高速道路の通行料金は鉄道や航空運賃と異なりまして、運賃を旅行会社に卸し売るということができません。そういった想定をしていないものですから、まとめてパッケージにするという企画が難しいということです。そのため、全体の売り上げは利用者の数によって相当上がるとは思いますが、当社の収入という面ではその中から企画料収入を得るという形になります。


(記者)

東海北陸自動車道についてですが、現在の進捗状況をお聞かせください。また、先日の発表では7月ごろの開通とのことですが、7月のどのくらいに開通できそうか、固まっていればお聞かせください。


(会長)

全体的には7月ごろの開通に向けて順調に進んでいます。舗装が済んで、電気や機械といった施設工事が始まっているという状況です。いつ開通できるかということは現時点でははっきりと言えないんですが、おそらく春頃には公表できるんじゃないかと思います。結局最も時間を要するのが安全チェックなんですね。10.7キロに及ぶ長大トンネルなので、安全チェック、防災訓練などいろいろなことをやって、システムがきちんと動くかどうか徹底的に検証したいと思っています。そのために相当な時間を予定している、ということがあります。ハードの方は春頃くらいまでに機械など施設を含めてある程度メドが立ってくると思いますが、その頃になれば、「いつ頃開通できる」というお話ができるんじゃないかと私自身は期待しています。まだちょっと断言ができませんので、そういった点で答えとしては不十分になるのですが、はっきりと言えるようになった時期に、この場でもお話をさせていただきたいと思います。


(記者)

旅行商品についてですが、同様なものは東日本や西日本にもあるのでしょうか。


(会長)

中日本独自のものです。ウェブサイト、電話予約とも当社独自のものです。


(記者)

東日本さんや西日本さんは御社の取り組みをまねられるというか、同様に取り組みたいという声とかはあるんでしょうか。


(会長)

今回についてはそこまではいっていません。旅行業という点でいくと免許を持っているのも多分当社だけだと思います。お客様の便宜も考えて、必要な提携はいつでもしたいと思っていますが、今回は当社独自の企画だということです。


(記者)

年明け以降、株価の下落や円高、米国経済の不調など経済環境が大きく変わっていますけれども、ご見解として日本や中部地方の景況感の先行きをどのように見ておられますか。


(会長)

突如として曇り空が広がってきているような状況ですが、経済のファンダメンタルというものは衰えていないと思いますので、しばらくの調整期間はあると思いますけれども、年内という意味合いで見れば十分回復していくだろう、と思っています。やはり国際情勢については、私どもも非常に心配していまして、特に中部地方はモノづくりの産業基盤の発達したところで、しかも輸出に相当支えられているのもありますので、そういう意味ではアメリカや中国といったところの経済情勢がどうなるか、経済全体の動向を左右する力を持っていると思います。まあ、冒頭申し上げたところで推移するんじゃないかと、期待を込めて考えています。


(記者)

今のところ御社のビジネスに影響が出てきているとか、そういったことはありませんか。


(会長)

それはありませんね。ただしドライバーが運転を差し控えるですとか、あるいは物流が鈍化するということがありますと、すぐ当社の収入に影響してきますので、実は世界の経済情勢といっても非常に身近に感じるんですよね。割と早くに反応が出てくるんではないかと思っていますけれども、当面のところは先ほどの資料でご説明しましたけれども、12月の実績で見ても通行台数は前年比で増えていますから、まだ心配する状況にはなっていないと思います。このあたりの数字を丁寧に押さえて状況判断していきたいと思っています。


(司会)

先ほどご質問のありました新名神の関係で、工法的な面で工期短縮が図られたことについて、担当チームの友池から説明します。


(友池L)

建設チームリーダーの友池と申します。
新名神については、用地の協力もさることながら、工事のほうでも、鈴鹿トンネルという県境をはさんだトンネルでTBMを使用したり、錐ヶ瀧という高い橋があるのですが、その橋脚が高いので、それをハイブリッド工法という新しい新技術を用いて工期短縮を図れたという状況です。


(司会)

そのほかにご質問はありますか。


(記者)

先ほどの質問の補足ですが、新名神のドライブ旅行の企画で、中日本高速が企画を担当されたということですが、近畿日本ツーリストはホテルの選定やパスの仕入れなどを担当されたということですか。両者の分担をもう少し細かく教えて下さい。


(田中部長)

NEXCO中日本事業開発部 田中部長 事業開発を担当している田中です。
今回の企画は新名神の開通ということで、以前からUSJと接触を持っていました。お客様の60%が自動車で来場され、そのうちの20%が中部圏域から来場されるということで、まず、新しい新名神を使ってUSJにいっていただこうという企画を考えて、付帯するホテル、販売方法などを以前から共に業務をやっていた近畿日本ツーリストと企画分担をして、商品をつくりました。
具体的に作り上げを中日本高速でやり、販売を近畿日本ツーリストにお願いしたという形です。


(記者)

客の60%が自動車で、そのうちの20%が中部圏域からということですね。「中部圏域」というのはどこまでですか。


(田中部長)

中部3県と富山県、石川県、静岡県です。


(司会)

その他特にご質問がなければ、第27回の定例記者会見をこれで終了させていただきます。
本日はどうもお忙しい中ありがとうございました。


(会長)

どうもありがとうございました。