NEXCO中日本 企業情報サイト




「5つの取組み方針」に基づく安全性向上の取組み

1.安全を最優先とする企業文化の醸成

  1. 笹子トンネル天井板崩落事故を決して忘れず、「二度とこのような事故を起こしてはならない」との深い反省と強い決意のもと、「安全啓発研修」などを通じて、一人ひとりの「安全を最優先とする意識」の維持向上を図ります。
  2. ≪具体的な取組み≫

    ●安全を最優先とする経営理念の更なる浸透
    ・新人研修・階層別研修・役員による安全対話等の場で背景等の説明を通じた浸透
    ・日々の業務における各職場の所属長を通じた浸透
    ●グループ全体での「安全の日」(12月2日)の取組み
    ●グループ会社全社員を対象とした「安全啓発館」での「安全啓発研修」の実施
    ●「安全行動指針」の唱和、「安全に関する職場討議」、「安全に関するe-learning」の実施
  3. 経営陣が先頭に立ち、各職場の所属長と一体となって、安全を最優先とする姿勢を具体的な行動で示し続けます。
  4. ≪具体的な取組み≫

    ●経営陣および各職場の所属長による安全を最優先とする姿勢・行動の率先垂範
    ・具体的なメッセージの継続的な発信
    ・経営会議等の重要会議での安全に関する情報の共有・議論
    ・安全性向上に関する社員からの提案等に対する表彰の実施
  5. 安全に関する現場の課題をグループ内で共有できるよう、階層間および部門間のコミュニケーションを更に充実させます。
  6. ≪具体的な取組み≫

    ●階層間の安全に関するコミュニケーションの充実
    ・経営陣の基本点検への参画・現場訪問等の直接的な対話、日々の業務における各職場の所属長を通じた対話の推進
    ●部門間の安全に関するコミュニケーションの充実
    ・「建設・保全合同会議」、「構造物のリスクに関する調査検討会」、「技術戦略会議」や、「安全に関するグループ連絡会」などを通じたコミュニケーションの充実
  7. 経営陣および社員のリスク感度を高めるとともに、安全を最優先とする価値観をグループ内で共有し、個人および組織としての自律的な行動につなげていきます。
  8. ≪具体的な取組み≫

    ●階層別研修や講演会等を通じたリスク意識の浸透
    ●経営陣が中心となり現場組織も参画する自律的なリスクマネジメントの実施とリスクマネジメント委員会におけるモニタリング
    ●工事中事故防止の取組み

2.安全活動の推進

  1. 安全を経営の根幹として経営陣が先頭に立ち、安全性向上の取組み状況等について、全社的な視点でフォローアップしていきます。
  2. ≪具体的な取組み≫

    ●経営陣による社内の重要会議での安全性向上の取組みのフォローアップ
    ●安全性向上有識者会議への報告と委員からのアドバイスを踏まえた安全性向上の取組みの改善
  3. あらゆる機会をとらえて、海外を含む社内外の安全に関する情報を幅広く収集し、グループ全体で共有するとともに、「安全掲示板」等に蓄積された安全に関する情報を整理し、分析して、組織的に業務に活用していきます。
  4. ≪具体的な取組み≫

    ●「安全掲示板」等を通じた海外を含む社内外の安全に関する情報の収集・共有
  5. 安全に関する情報から得られた教訓や、最新の知見による現場への支援・指導をおこないます。
  6. ≪具体的な取組み≫

    ●内部監査や「安全推進活動」を通して確認した安全性向上に向けた取組みの好事例の共有
    ●「安全に関するグループ連絡会」の場を活用して、安全掲示板に投稿された注目情報の共有や注意喚起を実施
  7. 安全性向上の取組みについて、社外への情報発信により透明性を確保します。
  8. ≪具体的な取組み≫

    ●「道路構造物の点検計画および点検結果」の公表
    ●安全・安心に係わる重要業績評価指標(KPI)の設定およびその情報発信
    ●「NEXCO中日本インフラ長寿命化計画(行動計画)令和3年度~令和7年度」の公表

3.安全を支える人財の育成

  1. 体系的な人財育成計画(マスタープラン)の更なる充実、グループ会社との人事交流の推進など人事制度の継続的な見直しや活用により、安全を最優先し、自ら考え行動する人財の育成、安全管理に関する技術力の向上、社員のモチベーションの向上を図ります。
  2. ≪具体的な取組み≫

    ●階層別研修を活用した「道路管理」、「リスク」に関する知識・意識の向上、「リーダーシップ」能力の強化
    ●道路構造物の点検・診断等に関する能力の強化
    ●「技術戦略」に基づいた高度な能力を有する専門技術者の育成
    ●現場への工事管理エキスパートの配置による工事管理等の実務能力の向上
    ●社員の能力・モチベーション向上のための人事制度(グループ会社の現場業務経験を積む等の人事交流を含む)の活用
    ●資格取得・学位取得に向けた支援制度の充実(自己啓発支援の実施)
  3. グループ全体での共通した安全教育を進めます。
  4. ≪具体的な取組み≫

    ●グループ全社員を対象とした「安全啓発館」での「安全啓発研修」の実施
  5. 点検・維持補修業務の見える化を継続し、社員の使命感とモチベーションを向上させるとともに、良い行動に対して褒める文化を醸成します。
  6. ≪具体的な取組み≫

    ●点検・維持補修業務に係る計画および結果の見える化の継続
    ●業務研究発表会での安全分野での優秀な論文への表彰の実施
    ●安全性向上に関する社員からの提案等に対する表彰の実施

4.道路構造物等の経年劣化や潜在的リスクに対応した業務プロセスの継続的改善

  1. 将来の安全や維持管理を重視した設計・施工、建設事業における各種情報の保全事業への確実な引き継ぎ、点検から維持補修に至る維持管理サイクルの確実な循環、道路事業全体を通じての安全に関する情報の共有など、道路構造物の経年劣化や潜在的リスクに対応するために整備したルールや仕組みを現場の日常業務の中で定着させ、グループ一体となって業務のPDCAサイクルを着実に実践します。その際、整備したルールや仕組みを形骸化させないために、現場の業務が確実かつ効率的に実施されているかという視点から、業務プロセスの継続的な改善を図っていきます。
  2. ≪具体的な取組み≫

    ●建設事業から保全事業に至る道路事業全体を通じての業務プロセスの現場における確実かつ効率的な循環
    ・(維持管理しやすい設計・施工、維持管理段階の不具合情報の建設段階へのフィードバックなど)
    ・新技術・新工法の適切な採用と、維持管理段階への引継ぎと評価の実施
    ・「設計・施工技術検討会議」による設計思想等の引継ぎと施工への反映
    ・設計・施工過程が確認できる設計成果・施工管理・品質検査記録等の引継ぎと保存
    ・点検から維持補修に至る維持管理サイクルの現場における確実かつ効率的な循環
    ・維持管理サイクルの照査と専門性の高い技術者の支援による点検から維持修繕に至る業務のPDCAサイクルの強化
    ・「安全掲示板」による安全に関する情報の収集・共有と業務での活用
    ・N-TECs(NEXCO中日本Technical support)の災害等現場への派遣
  3. 道路構造物等のリスクへの対応を継続的におこなう仕組みを確実に動かし、最新の知見や技術などを採り入れて対応するなど、道路構造物等のリスクに起因する事象の未然防止に向けて取り組んでいきます。
  4. ≪具体的な取組み≫

    ●最新の知見や技術などを採り入れた要領等に基づく業務のPDCAサイクルの実践
    ●「構造物のリスクに関する調査検討会」による道路構造物のリスクへの適切な対応(対応方針を策定した顕在リスクへの対策のフォローアップと潜在的リスクの洗い出し)
    ●耐震補強工事施工不良事案の再発防止策の着実な実行とその取組みのフォローアップ
  5. 部門を超えて共有された安全に関する情報や、最新の知見などを要領等へ反映していきます。
  6. ≪具体的な取組み≫

    ●部門を超えた情報交換(「建設・保全合同会議」や各部門からの提案)、海外を含む社内外の構造物の損傷情報、道路構造物のリスク情報、国の法令や各種委員会等の提言などの要領への反映
    ●二重の安全対策等致命的な状態を回避する構造、点検手法に配慮した構造、交換を前提とした設計、更新の考え方などの設計要領への反映、高速道路リニューアルプロジェクト(大規模更新・大規模修繕)に対応した技術基準の体系化、安全掲示板に掲載された情報等を基にした要領等の改定
    ●高度な点検・補修技術の活用、保全点検要領の継続的な改善
  7. 点検・維持補修業務を支援する点検・補修業務支援システムを継続的に改善し、現場業務の着実かつ効率的な実施を支援するとともに、高度で効率的な点検・診断・補修技術をはじめとした安全性を高める技術開発を推進し、最新の知見や技術などを採り入れていくことで、安全を長期的に確保していきます。
  8. ≪具体的な取組み≫

    ●点検・補修業務支援システムの活用と継続的な改善
    ●点検・診断から補修・補強・更新までを高度で効率的に実施する技術の開発と導入
    ●劣化要因を除去し耐久性を向上させる技術、ライフサイクルコスト低減や品質確保につながる技術の開発と活用
    ●i-MOVEMENTの実現に向けて、「イノベーション交流会」等を活用した企業・大学等との共同研究および新技術の実証を推進

5.安全性向上に向けた着実かつ効率的な事業の推進

  1. 点検計画および点検結果に基づく補修工事を着実に実施するとともに、予防保全の取組みを推進します。
  2. ≪具体的な取組み≫

    ●省令に基づく近接目視を基本とした5カ年点検計画の着実な実施
    ●高速道路リニューアルプロジェクト(大規模更新・大規模修繕)や維持修繕工事の着実な推進
    ●構造物の機能強化、潜在的リスクへの対応、重量超過等違反車両の取締り強化等、予防保全に向けた取組みの推進
    ●点検および補修による商業施設の適切な管理
  3. 高度で効率的な点検・診断・補修技術をはじめとした安全性を高める新しい技術を開発・導入するとともに、公正性および透明性が確保された着実な調達などにより、安全性向上に向けた事業を計画的かつ効率的に実施していきます。
  4. ≪具体的な取組み≫

    ●工事における大規模な渋滞を回避するため、現状の車線数を極力確保した交通運用の採用
    ●発注見通し公表や入札契約方式の見直し等入札不調対策の実施
    ●週休2日制モデル適用工事の推進やi-Constructionの積極的な導入
    ●路上作業の削減につながる取組み等工事中事故防止対策の推進
  5. 交通安全対策や渋滞対策、地震・大雨・降雪などに対する防災対策など幅広い観点から安全性向上の施策を着実に実施します。
  6. ≪具体的な取組み≫

    ●高速道路ネットワークの整備、6車線化・4車線化・付加車線事業の推進
    ●暫定2車線区間の安全対策、交通安全対策や渋滞対策の推進
    ●人命を最優先とした大雪時の予防的通行止めの実施
  7. 休憩施設の混雑状況等を踏まえ、高速道路がより使いやすくなる取組みを推進します。
  8. ≪具体的な取組み≫

    ●休憩施設での大型車マスの増設、兼用マスの増設
    ●高速道路での安全自動運転(レベル4)トラックや隊列走行の実現に向けたインフラの整備
  9. 脱炭素社会の進展など環境変化を見据えて、地域環境の保全と脱炭素化に向けた取組みを推進します。
  10. ≪具体的な取組み≫

    ●高速道路ネットワークの整備や渋滞対策の推進
    ●環境配慮型コンクリートの導入促進
    ●ETC専用化による料金所のキャッシュレス化・タッチレス化への取組み着手

※『「5つの取組み方針」に基づく安全性向上の取組み』において、「安全」とは、「お客さま」および「高速道路周辺の人々」への危険性が許容可能な水準に抑えらえている状態を言います。

  • ページの先頭へ戻る