NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社




2016年02月24日宮池社長定例会見

会見要旨

【司会】

皆さまお待たせいたしました。ただいまから第111回の定例会見をはじめさせていただきます。

 

【宮池社長】

それでは、本日ご用意したトピックスをご説明します。

【新東名開通のお礼】
トピックスのご紹介の前に、一言お礼申し上げます。
新東名豊田東ジャンクション(JCT)から浜松いなさJCTが、2月13日15時に無事に開通することができました。
開通にあたり、多大なご理解とご協力を賜りました地元の皆さま、並びにご尽力いただきました関係者の皆さまに、改めてお礼申し上げます。
また、多くのマスコミの皆さまにも、内覧会や開通式典などをご取材いただき、誠にありがとうございました。

 

【事業の現況(2016年1月)】
資料1の1ページをご覧ください。
営業の状況ですが、1月の料金収入は、495億8,500万円と対前年同月比0.8%の増加、また、通行台数は日平均172万7,000台と対前年同月比0.6%の増加となりました。
1月は中央道で大雪による通行止めをおこなったことが影響し、当年度の平均伸び率からやや鈍化し、料金収入・通行台数ともにほぼ横ばいとなりました。

次に建設の状況につきましては、先ほど申し上げましたとおり新東名が開通しました。開通から1週間の交通状況につきましては、資料2でご説明します。

次にサービスエリアの状況です。
サービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)の総数は、2月13日(土)に新東名開通区間にあるNEOPASA岡崎(岡崎SA)と長篠設楽原(ながしのしたらがはら)PA上下線の3箇所が開業したことにより、180箇所となりました。
1月のSA・PAの売上高は137億6200万円で、対前年同月比0.9%の増加、飲食・物販部門の売上高は、対前年同月比2.5%の増加となりました。
増加の要因としては、3週目以降の寒波の影響による降雪で通行止めが発生し、売り上げに影響しましたが、年始の売り上げが好調であったため、前年比プラスとなりました。
ガソリン部門の売上高は対前年同月比2.8%の減少となりました。
減少の要因としては、原油価格の下落があげられます。

【新東名(浜松いなさJCT~岡崎東JCT間)の開通効果】
資料2をご覧ください。
新東名(愛知県)開通効果検討会議の記者発表資料として、「新東名高速道路(浜松いなさJCT~豊田東JCT)開通直後の交通状況」をお配りしています。
資料の冒頭にもありますように、開通翌日の2月14日(日)から2月20日(土)までの1週間の通行台数は、新東名が44,000台/日、並行する東名が56,000台/日となりました。東名は、開通前に比べ約4割交通量が減り、交通が分散しています。
また、東名から新東名への交通の転換により、東名では開通後1週間の間に、渋滞や大きな事故は発生していません。これにより、定時性が確保され、物流への貢献、沿線産業の活性化などで役に立ち始めています。
SA・PAの売り上げは、2月14日(日)から2月20日(土)までの1週間で、新規開業したNEOPASA岡崎と長篠設楽原PA上下線で約1億8,000万円、これに並行する東名のPA(新城PA上下線、赤塚PA上下線、美合PA上下線の6PA)で約3,000万円、合計で2億1,000万円でした。
特に、今回オープンしたNEOPASA岡崎は、この1週間で、これまで当社管内の中京圏最大の売り上げであったEXPASA御在所上り線の約3倍の売り上げとなりました。
これは、当社管内で最大の売り上げを誇る海老名SA下り線と比較しても、売り上げ、来場者数ともに上回る結果となりました。
来場者につきましては、高速道路側だけではなく、ぷらっとパーク側からも非常に多くのお客さまにお越しいただいています。また、開業1週間が経過した先週末は悪天候であったにも関わらず、開業時と同等のお客さまにお越しいただき、新規開業エリアの期待度の高さとともに地域の活性化にも貢献できたと思われます。
今後も、何度でも訪れたくなるエリアを目指していきますので、皆さまのご利用をお待ちしています。

【首都圏の新たな高速道路料金について】
4月1日以降の首都圏の新たな高速道路料金につきましては、昨年9月に国民の皆さまからの意見募集を実施し、現在は正式決定に向けた諸手続きを進めているところです。まもなく新たな料金へと移行することとなりますので、本日、改めて内容についてご紹介させていただきます。
お手元の2種類のチラシをご覧ください。
新たな料金では、圏央道とその内側の高速道路の料金につきまして、料金水準や車種区分を整理・統一し、対距離制を基本とした料金体系に移行します。都心を迂回する車両が不利にならないよう、割高な圏央道西側区間の料金を引下げ、目的地が同じであれば、その経路によらず最も安い料金を基本に料金を決定するなど、都心の渋滞緩和を目指して環状道路をより賢く使う料金体系を導入します。
当社では、現在、お客さまができるだけ早く新しい高速道路料金についてご理解していただけるよう、ホームページに掲載するとともに、お手元のチラシを休憩施設などで配布して、広く周知を図っています。マスコミの皆さまにおかれましても、ご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
なお、新たな料金が正式に決定しましたら、改めて皆さまにお知らせいたします。

【SA・PA、料金所で防災訓練】
資料3をご覧ください。
2011年3月11日に発生した東日本大震災から、まもなく5年が経過します。この災害を通じて、「くしの歯作戦」で示されたように、まず、高速道路などの幹線道路網の啓開が、人命救助・物資輸送などすべての復旧対応の先駆けとなる、ということを再確認しました。また、SAや「道の駅」は、広い敷地や駐車スペースを活かし、自衛隊などの活動拠点や食料、トイレ、車中泊場所などを提供する避難場所として機能しました。
当社管内では、東海地震、南海トラフ巨大地震や首都直下型地震など、高速道路に影響を及ぼす可能性のある大規模地震の発生が想定されています。
当社でも、自衛隊などとの応援協力体制の構築やSA・PAにおけるお客さまへの備蓄品の整備などを進めています。また、お客さまのより一層の安全を確保することを目指し、SA・PA164箇所と料金所231箇所の合計395箇所で、防災訓練を実施します。
この訓練は、料金所でのお客さま避難誘導訓練、SA・PAでのお客さま避難誘導訓練、配備した防災備蓄品を実際に動かすオペレーション訓練を予定しています。
なお、昨年9月には道路啓開を主眼とした防災訓練として、道路復旧計画策定の他に、自衛隊との情報伝達や災害派遣医療チーム(DMAT)のSA・PAへの参集など、関係機関と連携した訓練をおこないました。
マスコミの皆さまには、資料に掲載されている4箇所で、訓練の様子を公開します。詳細につきましては、別途お知らせいたしますので、この機会にぜひ、ご取材いただければと思います。

【高速道路の「トイレのヒミツ」PR冊子を発行】
資料4をご覧ください。
当社は、お客さまにSA・PAで快適なひと時を過ごしていただくため、民営化以降、高速道路会社の中でもいち早く、トイレをきれいに、しかも清潔で臭わないものにしようと取り組んできました。
具体的には、トイレ棟内にロビーを取り込んだ空間設計や、多機能トイレ・ピクトサインの設置などのユニバーサル対応、さらに、トイレ診断士のチェックを取り入れた清掃など、おもてなしの心を持って、“キレイ、スッキリ、臭わない”トイレづくりを徹底してきました。
その結果、今では、女性のお客さまはもちろん、ご利用いただく皆さまにとてもご好評をいただけるようになり、2014年からは、長野県と連携して県内のトイレの整備、美化のノウハウを市町村や清掃業者に提供しています。
また、昨年には、民営化後10年の業務点検検討会でも、「トイレがきれいになった」と評価していただくとともに、新東名NEOPASA清水のトイレが「日本トイレ大賞 国土交通大臣賞」をいただきました。
このような背景を踏まえ、この度、トイレ美化のための取組みや工夫などいろいろな“ヒミツ”をお手元のPR冊子にまとめ、3月上旬から高速道路のSAで配布することとしましたので、ぜひご覧ください。
また、高速道路のトイレの取組みに興味をお持ちいただき、取材をご希望される方は、本社広報室までご連絡ください。

以上が、本日ご用意したトピックスです。

 

【司会】

それでは、これから皆さまからのご質問をお受けします。

 

【記者】

新東名開通前と比べて、東名との合算で交通量が1割増えていることについて、どのように分析されていますか。

【宮池社長】

具体的な数字は把握していませんが、一般道から高速道路をご利用いただいたのではないかと思います。

 

【記者】

新東名の交通量の速報結果については、事前の予測と比べていかがでしょうか。

【宮池社長】

計画していた分担率を、新東名45%、東名55%としておりましたが、交通量を含め、ほぼ計画通りと評価をしています。

 

【記者】

年間では、渋滞が8割減ると予測していましたが、どのような状況でしょうか。

【宮池社長】

渋滞につきましては、開通後1週間では発生していませんが、交通混雑期、例えばお盆などに、渋滞が発生するのではないかと思います。

 

【記者】

東名の暫定3車線の今後の方針はいかがでしょうか。

【宮池社長】

今のところ、渋滞や大きな事故も起きていませんが、今後の交通状況を踏まえ、関係機関と相談していきたいと思っています。

 

【記者】

今後のスケジュールはありますか。

【宮池社長】

具体的には決まっていません。

 

【記者】

今回の新東名延伸で、静岡県内区間の交通の分担率に変化はありましたか。

【社員】

この1週間の傾向としまして静岡県内の東名、新東名の交通量は大きくは変わっていませんが、東名から新東名に転換しているようです。

 

【記者】

東名の渋滞は無かったということですが、新しくできたSAの付近の混み具合について教えてください。

【宮池社長】

SAの入口ランプ部で、週末に最大3km程度の渋滞がありました。この対策として、事故が起きないように渋滞の後尾には警戒車を配置しています。また、SA内の駐車場には警備員を配置して交通整理などを実施しています。

 

【記者】

新しくできたSA・PAの売り上げは、当初の予想を上回っているのでしょうか。

【宮池社長】

NEOPASA岡崎の売り上げは当初予想の2倍にあたる約1億4,000万円となり、非常にありがたいことだと思っております。

 

【記者】

海老名SAの月間の売り上げと来場者数を教えてください。

【社員】

NEOPASA岡崎は、1週間で約1億4,000万円の売り上げがあり、当社管内で1位となりました。2位は海老名SA下りで約1億2,000万円です。入場者数は、NEOPASA岡崎は1週間で約31万人、同期間の海老名SA上下線はそれぞれで約16万人でした。

 

【記者】

中部運輸局がインバウンドでインドネシアの旅行会社の人を中部地方に招いて旅行してもらうという事業をおこなっていますが、今後イスラム圏からの旅行者が増えてきた場合に、高速道路会社として、SA・PAなどで礼拝堂や手足を洗うような設備を造るなどの検討の予定はあるのでしょうか。

【宮池社長】

礼拝堂などの具体的な話はありませんが、ハラル対応については一部のテナントで検討している段階です。

 

【司会】

ご質問が途切れたようですので、これで定例会見を終了させていただきます。