ニュースリリース

中日本高速道路株式会社
中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京株式会社

NEXCO中日本と、グループ会社である中日本ハイウェイ･エンジニアリング東京株式会社は、高速走行しながら細かなひび割れやわだち掘れなどの路面性状を測定する「ロードタイガー」をフルモデルチェンジしましたのでお知らせします。
今回の開発は、当社グループが推進する｢i-MOVEMENT｣の「構造物等の状況把握（データ取得）の高度化」につながる技術で、車両小型化や3Dステレオカメラを採用することで、時速120㎞で走りながらでも路面の1㎜のひび割れ変状を見つけ出すことが可能となります。さらに測定時間に昼夜制限がなくなり、より少人数で路面性状測定ができ、データ解析の効率化が図られることで働き方改革につながります。
この新型「ロードタイガー」は、11月からE1 東名高速道路などで測定を開始いたします。
引き続き、レーンマークの剥がれや骨材飛散などを抽出する多機能測定の開発を進め、構造物などの状況把握のさらなる高度化を推進していく予定です。

路面性状測定車「ロードタイガー」とは

路面性状測定車「ロードタイガー」は、カメラやセンサなどの機器を搭載した測定用車両で、走行しながら路面の劣化や痛みの具合である「路面性状」（ひび割れ、わだち掘れ、平坦性など）を測定する車両です。その語源は、Take（捉える）、Inspect（検査する）、Gaze（熟視する）、Exact（正確な）、Rapid（すばやい）の各頭文字をとったものです （「ROAD TIGER」として商標登録済）。
1982年に1号車が開発され、改良を重ね今回が7号車になります。常に高速道路のニーズに合致した路面性状測定車に進化させ、効率的な測定を実現してきました。

写真- 1 現在のロードタイガー（左）と
新型のロードタイガー（右）

新型「ロードタイガー」の概要・特徴

新型「ロードタイガー」は、現在運用中のロードタイガーに比べ、次の特徴があります。

① 測定可能な速度範囲が拡大
これまでの路面性状測定は、測定可能な速度が60～100㎞/hであり、お客さま車両との車間距離を保った測定に課題がありました。今回、路面性状測定の主要機器として3Dステレオカメラを採用したことで、測定できる速度範囲が30～120㎞/hと拡大し、より安全に測定できるようになりました。

② 昼でも路面性状測定が可能
これまでの路面性状測定はひび割れの陰影撮影のために夜間の測定に限られていましたが、左右2台の3Dステレオカメラ（写真-2）で、青色LED照明（写真-3）を路面に照射させて撮影することで、昼間でも測定することが可能になりました。なお、青色LED照明は、昼夜測定において同じ明るさの画像を撮影するために必要なもので、運輸局の基準緩和申請で認定されています。

写真- 2　新型ロードタイガー後部の
3Dステレオカメラ

写真- 3 青色LED照明（夜間測定状況）

③ データ解析の作業時間を短縮
路面性状測定データ解析の大部分を自動化処理することができるようになり、作業時間短縮による効率化・低コスト化が図られます。

写真- 4 ひび割れの自動解析

④ 車体がコンパクト・測定体制の省力化
これまでの路面性状測定では、ひび割れとわだち掘れで別々のカメラを搭載していましたが、測定機器が3Dステレオカメラ1台に集約されたことなどにより、車体サイズがコンパクトになり、普通免許で運転可能になりました。
また、測定機器の集約化やデータ解析の自動化で、測定体制を3名から2名に減らすことができます。

i-MOVEMENT（アイ･ムーブメント）とは

i-MOVEMENTは、最先端のICT技術・ロボティクス技術の導入により、人口減少などの高速道路を取り巻く環境の激変に対応しつつ、高速道路モビリティの進化を目指すNEXCO中日本の活動（ムーブメント）を表しています。 innovative -Maintenance & Operation for Vital-Expressway Management with Efficient "Next generation" Technology （次世代技術を活用した革新的な高速道路保全マネジメント）

お問い合わせ先

・NEXCO中日本お客さまセンター （24時間365日対応）

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