NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社


2013年09月19日金子社長定例会見

会見要旨

【司会】 

皆さまお待たせいたしました。ただいまから第87回の定例会見を始めさせていただきます。

 

【金子社長】

 

お忙しいところ、お集まりいただきましてありがとうございます。

本日は、6つほどトピックスをご用意しています。

 

【台風18号に伴う影響】

先日の台風18号は、各地に大きな被害をもたらしました。当社管内でも、名神高速道路上り線 八日市インターチェンジ(IC)~彦根IC間の多賀サービスエリア付近で、9月16日午前、降雨によるのり面土砂崩落が発生しました。

その影響により、名神高速道路 上り線 八日市IC~彦根IC間で通行止めが続いています。幸い、お客さま、近隣住民の皆さまにお怪我はありませんでしたが、高速道路に隣接する民家の敷地内に土砂が一部流出しました。

現在、応急の復旧対策として、土砂の撤去および被害拡大防止のために鋼矢板による土止め対策工を実施中であり、1週間程度を目処にとお伝えしましたが、21日土曜日中に完了させ、通行止めの解除を目指します。

お客さまや近隣の皆さまには大変ご迷惑をおかけしたことを心からお詫び申し上げるとともに、少しでも早く通行止めを解除できるよう引き続き取り組んで参ります。ご理解とご協力をお願いします。

 

【事業の現況(2013年8月)】

7月、8月の定例会見を休ませていただいていましたので、6月と7月の月別の営業状況、ETCの状況、サービスエリア・パーキングエリアの状況は参考資料としてお配りしています。

8月の料金収入は、517億2千6百万円と、対前年同月比0.9%の増、また、通行台数は日平均214万2千台と、対前年同月比2.9%の増でした。

お盆期間が期間を通じて好天に恵まれたこと、また、圏央道の一部区間が開通した効果もあり、収入・台数ともにプラスとなりました。

 

次に建設の状況です。

4月14日に圏央道茅ヶ崎ジャンクション(JCT)~寒川北IC間が開通しましたが、同じく圏央道相模原愛川IC~高尾山IC15㎞も、2013年度の開通を目指します。

 

次にETCの利用状況です。

8月の日平均利用率は90.5%でした。

 

次にサービスエリアの状況です。

8月のサービスエリアの売上高は228億5百万円と、対前年同月比1.3%の増でした。

「飲食・物販部門」では、伊勢神宮の式年遷宮の影響で、東名阪道や伊勢道での売上は増えましたが、新東名のご利用が落ち着いてきたこともあり、部門全体では前年に比べて若干減りました。ただし、「ガソリン部門」の売上は、対前年同月比15%増えています。「ガソリン部門」が増えた理由は、給油量が若干増えたことに加え、ガソリン単価が1リットルあたり約20円プラスになっていることが要因と考えています。

 

【「安全性向上3カ年計画」の取り組み状況】

7月26日に「安全性向上3カ年計画」を公表させていただいてから、これまでに実施してきた内容について、主なものをご説明いたします。

安全性向上に向けた事業計画では、修繕に係る事業から安全性向上に係る施策を優先的に執行することとしています。

すでに恵那山トンネルの天井板を撤去したことは前回の会見でご説明しましたが、9月5日には、東名の都夫良野トンネルの天井板の撤去が完了しました。これで、当社管内のトンネル天井板は全て撤去完了しました。

工事に際しては、地元の皆さまと高速道路をご利用いただくお客さまにご理解とご協力をいただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

引き続き、換気ダクト類の撤去や、道路上などに設置された構造物の二重の安全対策などを実施してまいります。

 

組織や制度・仕組みなどの抜本的な改革については、今年の秋を目途に抜本的な組織の改革計画をとりまとめているところです。

そして、「安全性向上3カ年計画」の実行に必要な現地の保全・サービスセンター等への保全担当要員の増員を開始しました。第一弾として、9月・10月に合計で60人の増員を予定しています。引き続き、保全担当要員を増員し、現場体制を強化します。

 

安全管理体制確立のための施策として、情報開示にも取り組みます。今年度の橋梁・トンネル・のり面の点検計画を当社公式WEBサイトで判りやすく、積極的に公表すべく準備中です。補修計画やその実施結果についても、今年度の点検結果を踏まえ順次公表していきます。

 

また、安全を最優先とする企業文化を構築するために、社員の意識改革をおこなっています。「安全性向上3カ年計画」の着実な実行に重点を置いた『安全性向上キャラバン』を8月下旬から9月上旬にかけておこないました。NEXCO中日本グループの社員と経営陣が直接対話し、意見交換をすることで、「二度とこのような事故を起こしてはならない」という深い反省と強い決意をグループ全体であらためて共有し、社員ひとりひとりの「お客さまの安全を何よりも優先する」という意識の浸透を図りました。今後も定期的なキャラバンを続けてまります。

 

【新東名がアジア土木学協会連合協議会のプロジェクト賞を受賞】

昨年2012年4月14日に新東名高速道路御殿場JCT~三ヶ日JCT間162kmが開通し、多くのお客さまにご利用いただいていますが、この建設事業が、アジア地域の土木技術の進歩と発展に顕著な貢献のあったプロジェクトとして認められ、2013年8月21日にインドネシアジャカルタで開催されたアジア土木技術国際会議でアジア土木学協会連合協議会のプロジェクト賞を受賞しました。これは、日本の高速道路会社としては、初めての単独での受賞となります。

アジア土木学協会連合協議会は、1999年に発足した協議会であり、日本、アメリカ、フィリピンなど10カ国の土木学会のメンバーによって構成されています。今回の受賞は、50mを超える高い橋脚や130m以上の長い支間長を有する山岳地帯の橋や、地表面からの深さが浅いトンネルなど、厳しい施工条件が多い新東名高速道路で、それを克服するために様々な新技術・新工法を導入したことが高く評価されたものです。

今後も引き続き、アジア地域の土木技術の進歩と発展に貢献し、世界をリードする高速道路事業に取り組んでまいりたいと考えています。

 

【フリーペーパー『クルマグ』】

株式会社リクルートマーケティングパートナーズと当社は、高速道路で初となる自動車フリーペーパー『クルマグ』を創刊し、9月16日から当社管内の50カ所のサービスエリアで無料でお配りしています。

当社のサービスエリアでは、これまでも様々な情報誌を発行していますが、お客さまに“クルマのある生活の楽しさ”を改めて発見していただきたく、「カーセンサー」などの雑誌を発行するリクルートマーケティングパートナーズとのコラボレーションで創刊しました。主にクルマの購入が活発な30歳~40歳代の方々をターゲットに、新車・中古車を問わず幅広い車種やクルマに関わる人が国内外から登場して、様々な角度からクルマの魅力を伝える内容になっています。

この機会に“クルマの楽しさ”“クルマのある生活の魅力”を再発見していただき、高速道路のドライブを楽しんでいただければと思います。

 

【CSRの取り組み】

当社では、「地域連携の強化、地域社会・経済への貢献」を推進するため、『NEXCO中日本ならでは』のCSR活動として、地域との対話と協働による農山村活性化に取り組んでいます。

2011年9月から、静岡県の浮島地区・水見色地区・都田地区、富山県の世界遺産五箇山菅沼集落、三重県亀山市で、約700名の当社グループ社員と約1,100名の地域の方々が参加し、合計50回の活動をおこないました。

さらに、今月から、ラムサール条約湿地に登録されている、福井県若狭町の三方五湖の周辺地域で自然環境保全活動をスタートしました。現在建設を進めている、舞鶴若狭自動車道の三方パーキングエリア(仮称)は、若狭湾国定公園内にある三方五湖のひとつの三方湖畔に位置しており、三方湖を一望できる場所にあります。開通後にお客さまに良好な景観をお届けするためにも、地域と協働して、自然環境保全活動に取り組むこととしました。具体的な活動内容としては、「ブルーギル」や「オオクチバス」などの外来魚の駆除、周辺の草刈作業などをおこないました。今後は、湖面を覆い三方湖の生物多様性や水質に影響する可能性があると指摘されているヒシ刈りなどを計画しています。

NEXCO中日本グループは、今後も活動範囲を拡大し、地域連携の強化と地域社会・経済への貢献に取り組んでまいります。

 

以上が、本日ご用意したトピックスになります。

 

 

【司会】

それでは、これから皆さまからのご質問をお受けしたいと思います。

 

【記者】

JR東海がリニア中央新幹線のルートを発表し、名古屋~東京間の路線が確定しました。御社への経営上の影響、メリット・デメリットなどを教えて下さい。

 

【金子社長】

報道では承知していますが、リニア中央新幹線の開通によるデメリットはないと思います。リニア中央新幹線の途中駅がJRの在来線とのアクセスが便利になるのか、あるいは高速道路とのアクセスが便利になるのか、どちらになるのかまだ分かりませんが、リニア中央新幹線をご利用される方の利便性を考えると、ネットワークが大事になると思います。今後そういったアクセスについて、どの程度当社が貢献できるのか、そういった観点からJR東海と今後話をしていきたいと思っています。

 

【記者】

デメリットはないということですが、車を利用される方とリニアを利用される方はそもそも目的が違って、競合する状況にないということですか。

 

【金子社長】

リニア中央新幹線は品川~名古屋間を40分で結びますが、それは自動車ではとても考えられません。むしろどうやって駅とアクセスするかの方が重要だと思っています。

 

【記者】

名神高速道路の盛土のり面崩落ですが、原因は分析できたのでしょうか。

 

【金子社長】

9月23日に専門家の先生に現地に入っていただいて、今回の崩落がどのような原因で発生したのかなど詳細な分析をしていただく予定です。その後、本復旧工事を実施します。

 

【記者】

最近で今回のようなのり面の崩落はありましたか。

 

【金子社長】

大きなものは、2009年8月のお盆の時期に、東名高速の牧之原で駿河湾地震によるのり面崩落がありました。

 

【記者】

これを契機に、この場所以外でものり面の点検をしていますか。

 

【金子社長】

現在、類似箇所の点検をしているところです。

 

【記者】

これから国土強靭化に力を入れていく中で、公共事業への活発化に期待しているところはありますか。

 

【金子社長】

「安全性向上3カ年計画」で実施する修繕に係る事業費は、過去3年で約1,200億円の規模だったものが、これからの3年では倍近くなります。当社としては、安全性の確保・向上を第一に実施してまいります。

 

【記者】

クルマグについて、御社のフリーペーパーへの期待を教えてください。

 

【金子社長】

ひとことで申し上げれば、クルマのある生活を楽しんでいただき、そして高速道路をたくさん利用していただきたいということになります。

 

記者】

スイーツコンテストなど、御社はサービスエリアやパーキングエリアの魅力を高める取り組みをおこなっていると思います。その取り組みについて、現状の認識と今後の方向性を教えて下さい。

 

【金子社長】

高速道路の魅力を高めるための取り組みはこれまでもやってきましたし、今後も続けていくつもりです。スイーツや新しい食べ物の開発、サービスエリアやパーキングエリアの全テナントが参加した接客コンテストにも取り組んでいます。少しでもお客さまに喜んでいただきたい、もう一度あのサービスエリアやパーキングエリアにおこなってあのサービスを受けたい、あるいはそのサービスを受けた人に会いたい、などと思っていただきたいと考えており、今後も新商品の開発やさらなるサービスの向上に努めていきたいと思います。

 

【記者】

これまでの取り組みで手ごたえを感じられたことはありますか?

 

【金子社長】

新東名のサービスエリアやパーキングエリアは121店舗ありますが、約半分の67店舗が高速道路上に初めて出店した店舗です。ご利用されるお客さまにとっては目新しい、今までになかったものです。それは食べ物であったり、アパレルであったり、あるいはオートバイ用品であったり、色々とあります。そういった新しい需要を掘りおこしてお客さまに喜んでいただくと、手ごたえを感じます。

 

【記者】

「安全性向上3カ年計画」の組織改革についておたずねします。秋ごろに発表されると聞いていますが、いつ頃発表する予定なのか教えてください。

 

【金子社長】

11月を目途にと思っています。保全担当要員の増強は9~10月の第一弾にはじまり、来年の4月に終える予定です。

 

【記者】

具体的にはどういった内容で計画をまとめていますか。

 

【金子社長】

太田国土交通大臣もおっしゃっているとおり、当社も今年度はメンテナンス元年と認識しています。いわゆる建設から管理が主体になっていくと考えています。したがって、管理を主体にするための社内の体制作りをどうやっていくかということです。この体制作りは、1つは組織であり、1つは人材であり、そして体制強化のための技術、もう1つ付け加えますと、お客さまの安全第一、安全性を何よりも優先するということに対する日頃からの意識改革です。これらの4つが必要だと思っています。

管理体制を強化するためには、現場での点検体制の質や頻度も変えていくつもりです。当然、人材を厚くしなければなりません。これは3カ年計画の1つの柱となっておりますが、人員体制は100名超増員します。第一弾は、先ほどお話ししたとおり、約半分の60名が異動します。点検・判断・修繕・記録、こういったプロセスを、できる限り現地主体で、スピードをあげて判断できる体制を構築します。もちろん新しい技術開発にも取り組んでいきます。

 

【記者】

オリンピック開催を踏まえ、どういった役割が果たせるのか、どういった貢献ができるのか、お考えをお聞かせ下さい。

 

【金子社長】

オリンピックの開催は、大変喜ばしいニュースだと思っています。日本が明るくなりますし、経済の活性化と当社の事業は非常に密接に関係します。具体的には、人などの輸送経路の確保に貢献できると考えています。例えば、味の素スタジアムでいくつかのゲームがおこなわれるようですので、中央道高井戸IC~調布IC間でオリンピックレーンを期間中提供します。今後どうやってこれを実行するのかについて関係機関と調整していきたいと思っています。

 

 

【司会】

ご質問が途切れたようですので、これで定例記者会見を終了いたします。