NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社


2019年01月23日宮池社長定例会見

会見要旨

【司会】

皆さまお待たせいたしました。 それでは、ただいまから第144回の定例会見をはじめさせていただきます。

【社長】

【はじめに】
今年初めての会見ですので、トピックスのご紹介の前に、新年を迎えての抱負を簡単にお話しさせていただきます。
後ほど「事業の現況」でもお話ししますが、3月までに、東海地区では新名神、東海環状道、首都圏方面では新東名、中部横断道と、4路線の新規開通が予定されています。
また、12月から順次運用を開始していますが、東海北陸道の4車線化も年度内に完成する予定です。
いずれも、開通に向けて工事は最終盤に差しかかっているところですが、1日も早くお客さまにご利用いただき、地域の活性化のお役に立てるよう、工事を急ピッチで進めていきます。
また、3年前からスタートしました「リニューアルプロジェクト(大規模更新・修繕事業)」の取り組みもさらに加速していきます。
今年からは、中京圏の東名や中央道など、交通量の多い区間での工事も始まります。
高速道路の安全性向上に向けて、着実に工事を進めていきます。
これらの事業に加えて、財政投融資を活用した東海環状道の整備加速やさらなる耐震補強工事の追加、新東名(静岡県区間)の6車線化など、当社の事業規模はますます拡大しています。
限られた経営資源を有効に活用し、これらの事業を着実に実行していくためには、生産性の向上が不可欠です。
業務プロセスの最適化や生産性の向上につながる技術開発など、グループ全体の生産性を高める取り組みをさらに加速していきたいと考えています。
後ほどトピックスでもお話ししますが、東名は5月26日に全線開通50周年を迎えます。お客さまや沿線地域の皆さまに感謝の気持ちをお伝えするイベントやキャンペーンも各種予定しています。
この1年を、環境の変化にスピード感を持って的確に対応し、グループ全体にとって充実した1年にしたいと思います。

【事業の現況(2018年12月)】
資料1をご覧ください。
まず、営業の状況ですが、12月の料金収入は572億7200万円で対前年同月比0.4%の増加、また、通行台数は日平均195万5000台で対前年同月比0.6%の増加となりました。
12月は、28日から29日にかけて東海・北陸地方で降雪の影響がありましたが、大型車のご利用が引き続き好調だったことから、料金収入・通行台数ともに微増となりました。
通行台数で見ると、大型車が昨年と比べ2.3%増加しています。このような大型車の増加傾向は2年程度続いています。

続いて建設の状況です。
資料1に、2018年度に新規開通や4車線化の完成を予定している区間を記載しています。
このうち、昨年12月に一部4車線化での運用を開始しました、東海北陸道白鳥インターチェンジ(IC)から飛騨清見IC間では、例年発生していた年末年始の渋滞は発生しておらず、4車線化の効果が発現しているところです。
それ以外の各区間とも、道路本体工事がおおむね完了し、舗装工事や標識工事、情報板など設備工事を全面展開しているところであり、3月までの開通を目指し、工事の最終段階に入っています。
開通の見通しが立ちましたら、あらためてお知らせしますので、今しばらくお待ちください。
また、開通前には、報道関係の皆さまを対象とした現場公開を予定しています。詳細が決まりましたら、あらためてお知らせしますので、ぜひご参加ください。

次にサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)の状況です。
資料1の裏面をご覧ください。
12月のSA・PAの売上高は175億3200万円で対前年同月比2.8%の増加、飲食・物販部門の売上高は対前年同月比1.5%の増加となりました。
12月は、営業の状況と同様に28日から29日にかけて東海・北陸地方で降雪による影響があったものの、前年より休日が1日多かったこともあり、新東名のエリアを中心に売上が順調に推移したことから、売上高は昨年を上回る結果となりました。
ガソリン部門の売上高は、昨年に対し販売価格が上昇したことと軽油の販売数量が増加したことにより、対前年同月比4.8%の増加となりました。

【E1 東名高速道路 全線開通50周年を記念してキャンペーンやイベントを開催します】
次に、東名高速道路全線開通50周年を記念して展開するキャンペーン・イベントに関するトピックです。
資料2-1をご覧ください。
東名は5月26日に全線開通50周年を迎えます。それを記念しまして、これまでご利用いただいたお客さまと東名沿線の皆さまに感謝の気持ちをお伝えするキャンペーンやイベントを展開します。
キャンペーンとしましては、1ページに記載の、首都圏と中京圏を発着地として高速道路の定額利用と宿泊施設の宿泊商品券や観光施設の入園券などをセットにしたドライブプラン、2ページに記載の、マイレージポイントを抽選でプレゼントするキャンペーンを実施します。
イベントとしましては、2ページに記載のとおり、東京駅付近の「KITTE丸の内」で開催する50周年フェア、海老名SA(下り)など6か所での記念イベント、足柄SA(上り)でのスポーツカーの試乗体験イベントのほか、SA・PAでの謎解きゲームやトランプラリーを予定しています。
なお、「全線開通50周年記念タイムカプセルプロジェクト」につきましては、1月30日(水)に詳細を発表させていただきます。
その他にも、SA・PAでの特別メニューの販売や全線開通50周年記念商品の販売も予定しています。
これらの情報につきましては、本日、東名50周年記念WEBサイトを開設して、随時お知らせしていきます。
なお、この50周年記念WEBサイトでは、東名の50年間の歴史やこれまで果たしてきた役割・整備効果などもご紹介します。
4ページには、ただ今ご紹介しましたキャンペーンやイベントなどの概略スケジュールを掲載しています。
今年一年、東名全線開通50周年を盛り上げる企画を展開していきますので、ぜひ足をお運びください。
5ページをご覧ください。東名全線開通50周年に向けて、SA・PAの商業施設やトイレのリニューアルなども進めています。
商業施設の外壁塗装の塗替えにつきましては5ページに、内装のリニューアルにつきましては6ページに、それぞれ実施エリアや実施状況を整理していますのでご覧ください。
また、トイレのリニューアルや新しい設備の導入につきましては7ページをご覧ください。
今後もお客さまに便利に快適にご利用いただくために、リニューアルなどに順次取り組んでいきます。

【E1 東名高速道路 全線開通50周年にあたり整備効果をまとめました】
続いて、東名全線開通後50年間の整備効果についてご紹介します。
資料2-2をご覧ください。
東名全線開通後50年間の整備効果につきましては、昨日、有識者からなる東名・新東名経済波及効果検討会の取りまとめにより発表しているところですが、日本経済全体への効果につきまして、1969年から2018年までの50年間で、東名の整備によって生じた地域間の所要時間の短縮による企業の生産性向上などの経済波及効果を評価しますと、約60兆円となります。
東名は、名神とともに日本の高規格幹線道路を通過する貨物量の約半分を担っており、1969年の全線開通から現在に至るまで、日本の大動脈として地域の皆さまの日々の暮らしの物流を支えてきました。
東名の開通により、東京から大阪・愛知間の貨物輸送の9割以上がトラック輸送にシフトし、そのトラック輸送の約7割が東名をご利用いただいています。
商業への貢献について見てみますと、東名の整備により配送網が拡大し、東名沿線地域の卸売販売額が約8~9倍と、他の地域よりも高い伸びで成長しました。
また、工業への貢献としましては、沿線地域の製品出荷額が開通前の約7倍に増加しており、日本のモノづくり産業を支えています。
以上が東名の開通による整備効果の総括ですが、東名の効果をより高めているものとして、新東名の存在は欠かすことができません。
世界をリードする高速道路プロジェクトとして新東名(静岡県区間)が2012年に開通したことで、東名とのダブルネットワークが形成され、それまでの東名の慢性的な飽和状態の解消やリダンダンシーの強化などの効果が発揮されています。
また、新東名は、ダブル連結トラックや無人トラック隊列走行など、次世代の物流システムを支える高速道路として期待されているところです。
当社グループは、東名が今後も皆さまの日々の暮らしを支える高速道路であり続けるよう、リニューアル工事などによる機能強化に取り組み、新東名とともにこれからも安全で安心・快適な高速道路を提供し続けていきます。

【2018年における交通死亡事故の発生状況について】
2018年に当社管内で発生した交通死亡事故の状況について、ご報告します。
資料3-1をご覧ください。
昨年の1月から12月までの1年間で、当社管内では合計36件の死亡事故が発生し、38名の方がお亡くなりになりました。
これは一昨年(2017年)から件数で4件、死亡者数で8名減少する結果となっています。
死亡事故件数は、最近5か年の中で最も少なく、2005年の民営化以降、2番目に少ない件数となりました。最も少なかったのは、2009年の35件、38名です。
当社では、警察などとも連携してハード・ソフト両面で様々な対策をおこなっているところですが、報道関係の皆さまからも注意喚起にご協力いただいた結果と考えています。
昨年の事故の特徴としましては、高速道路上で停止していた車両に衝突する形態の事故が一昨年から1件増加して14件と、死亡事故全体の約4割を占めていることが挙げられます。
この14件の内訳につきましては、渋滞の最後尾などで停止していた車両への追突事故が10件と、約7割を占めているほか、事故などでやむを得ず停止していた車両への衝突事故も1件発生しています。
渋滞の中や最後尾付近などでは追突事故が発生しやすい状況になります。

当社がおこなっている渋滞最後尾車両への追突事故防止対策としましては、資料の2ページに記載していますが、渋滞最後尾の手前での渋滞情報の提供、ハザード点灯などの注意喚起をする標識車の配置、SA・PAなどでの啓発ポスターの掲示やチラシの配布などをおこなっています。今後も警察などとも連携して事故防止に努めていきますので、報道関係の皆さまからも引き続き注意喚起にご協力をいただきたいと思います。
資料3-2として「高速道路を安全にご利用いただくためのお願い」をお配りしていますので、注意喚起の参考にしていただければと思います。
なお、昨今「あおり運転」に関する報道が多くされています。
「あおり運転」に遭遇し執拗に付きまとわれた場合は、SAなどの安全な場所に避難し110番通報をお願いします。
以上、交通事故防止の注意喚起につきまして、引き続き皆さまのご協力をよろしくお願いします。

【中日本高速道路株式会社と北陸電力株式会社の連携に関する協定】
次に、北陸電力(株)と当社との災害時における相互連携協定の締結に関するトピックです。
資料4をご覧ください。
当社は、災害発生時の緊急輸送路の確保や救援活動などの相互協力を迅速に進めるため、これまでも国や高速道路沿線の自治体などと連携協定を締結していますが、昨年7月に締結した中部電力に続き、本日、北陸電力と災害に備えた相互連携協定を締結しました。
協定の主な内容は、次の4点です。
(1)災害時における被害・復旧状況の相互共有
(2)災害時における緊急通行車両などの高速道路の通行
(3)緊急通行車両などが高速道路移動中に発見した被害状況の情報提供
(4)連携訓練および連絡会議などによる相互連携の強化
当社は、これからも災害発生に備えた他機関との相互連携の強化に努め、迅速な復旧活動を通して地域社会に貢献していきます。

【簡易で天候に左右されないポットホール応急補修材「TOKE・パック」の開発】
最後に、技術開発に関するトピックです。
資料5をご覧ください。
道路の舗装部では、車両が繰り返し走行することで舗装表面の一部にポットホールという穴が発生します。
ポットホールが発生した場合、本格的に補修するまでの当面の措置として、常温合材という常温のアスファルト合材で穴を埋めることにより、応急的な補修をしています。
応急的な補修には、ポットホールの大きさにより2種類の補修材を使用しています。
比較的小さなポットホールには、500g程度の常温合材を不織布で梱包した小袋状の補修材を使用して補修しています。
小袋状の補修材が使えない大きなポットホールには、20~25kg単位の袋詰め常温合材を使用して補修しています。
しかし、不織布で梱包した小袋状の補修材で補修する際には、乳剤という接着剤を事前に散布する必要があり、雨天時には散布した乳剤が流れてしまうため補修できないという課題がありました。
また、20~25kg単位の袋詰め常温合材は、接着剤が不要のため雨天時でもポットホールの補修ができますが、常温合材の敷きならしや機械による締め固めに時間を要するという課題がありました。
そこで開発したのが、天候に左右されることなく速やかにポットホールを応急補修することができる製品「TOKE・パック」です。
本製品は、当社のグループ会社である中日本ハイウェイ・メンテナンス北陸株式会社(メンテ北陸)が東亜道路工業株式会社と共同開発したものです。
2ページに「本製品の概要」を記載していますが、今回開発した「TOKE・パック」は、水溶性フィルムを外装材として常温合材を梱包した製品です。3ページのように水に触れることにより外装材のフィルムが簡単に溶けてなくなってしまうため、不織布で梱包した場合のように接着剤である乳剤が不要となり、雨天時でも速やかな応急補修が可能となりました。
4ページをご覧ください。従来の方法と「TOKE・パック」を使用した場合との作業時間を比較したところ、従来の袋詰めされた常温合材を使用した場合は補修に約5分必要だったのに対して、「TOKE・パック」を使用した場合は約1分で補修を完了することができ、お客さまと作業員の安全性の向上につながることが確認できました。
詳細は、会見終了後に担当者が実演しながら機能などを詳しくご説明しますので、ぜひご取材くださいますようお願いします。
今後は、NEXCO中日本グループ内で本製品の活用を進めていくとともに、他の高速道路会社や一般道を管理する自治体などにも展開していく予定です。
また、当社ではオープン・イノベーションで積極的に技術開発を進めています。当社公式WEBサイトでも、「ライフサイクルコストの低減や品質確保につながる高速道路リニューアルプロジェクトに関する技術」をはじめとした6つのテーマで、新たな技術開発につながる情報やご提案を募集しています。
そちらの方にもぜひ情報提供いただきたいと思いますので、ご協力をお願いします。
当社は今後もグループ一丸となって、技術開発を進めていきます。

【司会】

以上が本日ご用意したトピックです。それでは、これから皆さまからのご質問をお受けします。

【記者】

「TOKE・パック」についてですが、開発のポイントや製品のセールスポイントを教えてください。

【社長】

特に北陸地方では雪の影響などによりポットホールが多く発生します。本日ご紹介した製品はポットホールを短時間で簡単に補修できるように開発したものです。開発のポイントは、常温合材を使用することは変わりませんが、梱包している袋が水に溶けるというところです。この袋がうまく溶けてポットホ-ル周辺のアスファルトと馴染んで、乳剤を使わなくとも速やかに補修できるというところがポイントです。

【記者】

何を改良したのでしょうか。

【社長】

一言でいうと袋です。従来は不織布という袋を使用していましたが、水に溶けるもので包むことによって、上から押さえつければ濡れていてもポットホールが補修でき、迅速な作業ができるということです。さらに申し上げますと、長時間の作業をする場合、交通規制をかけなければいけないのですが、特に北陸地方の場合、雪が降っていたり霧が出ていたりと見通しが悪い気象状況が多く、そうした状況では交通規制をかけられないため、迅速に対応できる製品を開発したということです。

【記者】

「TOKE・パック」は、実際に使われているのでしょうか。

【社長】

すでに試行的に使っています。

【社員】

50箇所ほどで使用実績があり、効果があることを確認しています。

【記者】

他社にも展開するということですが、販売するということでしょうか。

【社長】

そうです。高速道路会社はお互いに技術開発して、その技術を相互に活用していますし、自治体が管理する一般道でも効果があると思いますのでぜひ使っていただきたいと思っています。

【記者】

交通死亡事故の資料について、渋滞最後尾などで停止している車両に対する衝突が14件ということですが、現在は新東名もできて渋滞自体は少なくなっているという話も一方ではありました。そうした中、これを見ると渋滞最後尾に追突した事故が過去5年で増えていますが、背景など分析されているものがあれば教えてください。

【社長】

渋滞発生の要因は、主に交通集中によるものや工事規制によるものなどで、渋滞の最後尾に追突する死亡事故が多い傾向にありますが、事故と渋滞の関連性についての分析は難しいと考えています。私どもとしましては、あらかじめ渋滞の発生が予想される場合は、仮設情報板の設置などによって情報提供を強化して事故防止に努めているところです。

【記者】

「TOKE・パック」について、販売するということですが価格を教えてください。

【社員】

1袋500グラムが20個入りで、5,200円(税別)で販売しています。

【記者】

東名全線開通50周年の関係ですが、東名は新東名とあわせて静岡県内の延長が長くなっていきますので、これまでの産業、観光などさまざまな面での効果について、静岡県に向けてのコメントをいただけないでしょうか。また、JRのデスティネーションキャンペーンと期間が一部重なりますが、タイアップなどのお考えがあればそれも教えてください。

【社長】

コメントにつきましては、後ほどまとめてお伝えします。

【社員】

今のところキャンペーンやイベントについて、JRとのタイアップの予定はありません。

【司会】

ご質問が途切れたようですので、これで定例会見を終了させていただきます。