NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社


2011年05月25日金子会長兼社長定例会見

会見要旨

(司会)

みなさまお待たせいたしました。ただいまから第67回の定例記者会見を始めさせていただきます。

 

(会長兼社長)

NEXCO中日本代表取締役会長兼社長CEO・金子剛一(かねこ・たけかず)

みなさんこんにちは。忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
トピックスの前に、東日本大震災の影響に対する当社の取り組みを申し上げます。
震災の影響による電力不足に対する取り組みについては、4月の定例会見時に、政府方針で電力の大口需要家は一律25%抑制という骨格が4月8日に発表されたことを受け、当社としてもこの目標に向け取り組むと申し上げたところです。
その後、政府方針が5月13日に見直され、大口・小口に関わらず、東京電力管内で昨年比15%以上の抑制との方針が決定されました。
このような状況の変化を踏まえ、当社としましては東京電力管内における7月から9月の最大電力を昨年比で15%以上の節電を目標に取り組むこととしました。お客さまの安全・安心・快適に配慮しながら、現在実施している道路照明の減灯などの節電に加え、夏に向けて電力消費が増えるサービスエリア建物の空調の節電などの、さらなる取り組みを順次実施し、目標を達成します。
また、浜岡原子力発電所の運転が停止された中部電力をはじめ、他の電力会社の管内においても、節電に向けた取り組みを進めてまいります。
東日本大震災では、想定外の津波により甚大な被害を受けました。NEXCO中日本では、地震や津波が発生した時に高速道路をご利用頂いているお客さまへ、より細やかな情報提供や高速道路周辺の避難場所・避難ルートの確認・誘導など、地域と一体となった防災体制の強化を図ってまいります。
また、東海地震・東南海地震・南海地震に備え、高速道路という国民の貴重なインフラを担っている企業の責任として、地震・津波の専門家の意見も伺いながら、必要な対策の検討を進めてまいります。
また、報道にもありましたが、高速道路を地域の避難場所として活用することについては、地元の皆さまのご意見を聞きつつ、国や機構、警察などとも協議しながら検討を進めていく必要があると考えています。
さて、東日本大震災の復興支援を目的に4月28日から5月9日の12日間にわたり、NEXCO中日本管内のサービスエリア・パーキングエリアにおいて「チャリティーキャンペーン」、「東北地方の名産品を揃えた物産展」、「フリーマーケット」を開催しました。開催期間中の売上金の一部とお客さまからの募金あわせて約3,170万円を、本日、当社のグループ会社である中日本エクシスから中日新聞社会事業団に寄付いたしましたので、この場をお借りして、ご協力いただきましたお客さまにお礼申し上げますとともに、ご報告させていただきます。ありがとうございました。
東日本大震災に関しては、以上です。

次のトピックは、4月の事業の状況です。
4月の料金収入は、345億6千万円と、対前年同月比5.8%減でした。
内訳は、高速が322億2千9百万円、3.5%減、一有は23億3千2百万円、29.2%減となっています。
一方、4月の通行台数は、日平均187万9千台と、対前年同月比8.5%増でした。
内訳は、高速が日平均141万8千台、3.4%増、一有は46万1千台、28.0%増です。
通行台数については、東日本大震災の影響による減少はあるものの、一般有料道路を中心とした無料化社会実験による増加がこれを上回り、全体では、昨年と比べ8.5%の増加となりました。
一方、料金収入については、無料化社会実験の影響に加え、東日本大震災の影響もあり、昨年と比べマイナスとなりました。
なお、今月のETC割引額は287億円で、前年同月の292億円に比べ、1.8%割引額が減少しています。
割引率としては、約45.3%となります。

続いて建設の状況です。
今年度末に開通を予定しております、首都圏中央連絡道(圏央道)八王子南インターチェンジから八王子ジャンクションの2.0km間につきましては、国(直轄)と当社で合併施行として事業を進めている区間であり、協働して鋭意工事進捗を図っているところです。
次に無料化社会実験区間を除くETCの利用状況です。
直近の5/6~5/12は、4/1~4/7と比較して、日平均利用台数は4.7%減、日平均利用率は89.0%から89.7%と0.7%増となっています。平日、土日休日別に見ると、平日平均利用率は89.0%から89.8%と0.8%増、休日平均利用率は88.9%から89.5%と0.6%増となっています。
4月末の車載器取付け累計台数は、3月末と比較して0.8%増、台数にして26万台増加し、約3,451万台です。【再セットアップ込み約4,306万台】

続きまして、サービスエリアの状況です。
4月のサービスエリアの売上高は119億6千9百万円と、対前年比100.8%でした。道路別に見ると、東名阪道150.0%、紀勢道136.9%が好調でした。
東名阪道では、『EXPASA(エクスパーサ)御在所』が、引き続き多くのお客さまにご好評いただいており、紀勢道は無料化社会実験による影響と考えています。
売上を部門別に分けると、「飲食・物販部門」は、対前年比97.0%で2億6千5百万円減でした。
「飲食・物販部門」の更なる内訳は、「飲食部門」が対前年比100.9%で2千7百万円増、「物販部門」が対前年比94.9%で2億9千3百万円減となっております。

続いて、「サービス部門(レストイン、風呂)」では、対前年比104.2%で1百万円増でした。
最後に「GS部門」では、給油数量が対前年比99.6%と昨年度を下回りましたが、単価差がプラス19円あることから、売上高は対前年比112.6%で3億7千2百万円増となっています。

次のトピックは新たな「EXPASA」のオープンについてです。
昨年度、御在所、足柄、多賀の5箇所の「EXPASA」がオープンしました。事業の現況でお話しいたしましたが、ご評価いただいております。今回新たに、東名高速道路海老名サービスエリア(上り)と中央自動車道談合坂サービスエリア(下り)の2つの商業施設をリニューアルし、『EXPASA』として展開します。これで『EXPASA』は7エリアになります。
EXPASA談合坂(下り)は、中央自動車道初の『EXPASA』であり、第一期オープンとして6月16日(木)午前6時に2店舗オープンします。
談合坂サービスエリアは、都心から郊外へ向かう中央自動車道の最初のサービスエリアで、旅の始まりには必ず立ち寄りたくなる、旅の始まりを素敵に演出するエリアを目指します。
第一期オープンする店舗は、地元食材を使用した惣菜や季節の果物などをお買い求めいただけるデリカテッセン「フードスクエア」とフルーツ王国山梨県の特産品を使用したベーカリー「リトルマーメイド」の2店舗です。
また、EXPASA海老名(上り)の第一期のオープン時期については決まり次第改めてお知らせします。是非、「EXPASA」にご期待下さい。

次のトピックは、チェンソーアート競技大会のお知らせです。
お手元のチラシにありますように、この大会は、丸太や木から様々な彫刻作品を作り上げていく木工アートの日本一を決める大会で、今週末の28日の土曜日と29日の日曜日に、愛知県の東栄町で開催されます。
NEXCO中日本は、平成21年12月に締結した愛知県との「連携と協力に関する包括協定」に基づき、愛知県産木材の利用推進・地産地消の推進を目的に、本イベントに協賛しています。
この大会で使われる丸太や木などの材料は、ほとんど新東名高速道路の建設現場から伐採した木で、当社が提供したものです。
ぜひ、チェンソーアート競技大会にお越し頂き、チェンソーを使ったダイナミックなパフォーマンスとその迫力をお楽しみ下さい。

次のトピックは、環境に配慮した取り組みです。
当社では、「環境・持続可能社会への貢献」の取り組みとして、再生可能エネルギーの太陽光発電、水力発電、バイオディーゼル燃料、バイオマス燃料の利用を進めています。
太陽光発電は、1995年度に足柄サービスエリアのお手洗いなどで初めて利用してから、11箇所で導入してきました。
今年の3月に営業を開始した名二環では、国内の高速道路では最大になる約2,000kwの発電規模の太陽光発電を導入し、半地下式の道路構造であるため昼間必要になる照明の電力を100%賄っています。
また、当社管内での2010年度末の太陽光発電の規模は全体で約2,500kwになりました。
水力発電は、東海北陸道の飛騨トンネルから発生する湧水を活用して、約50kw規模の水力発電を2010年12月から行い、トンネル照明などの電力の一部を賄っております。
バイオディーゼル燃料の利用については、サービスエリアなどで使用したてんぷら油の廃油をリサイクルした、バイオディーゼル燃料を2006年度から利用しています。2010年度は道路を管理する標識車両や路面清掃車両など17台、軽油に換算して約3万リットルのバイオディーゼル燃料を利用しました。
次のページは、バイオマス燃料についてです。
バイオマス燃料は、高速道路から発生する刈り草や間伐材などの植物発生材を活用した、バイオマス燃料の利用や技術開発を進めています。
まず、小さく固めた固形燃料のペレットの利用です。
間伐材などからペレットを製造し、冬期の間サービスエリアでペレットストーブの燃料として利用しています。2010年度までに8箇所のサービスエリアにペレットストーブを導入しました。
さらに、刈り草などからペレット燃料を製造する技術開発を、民間企業との共同研究で行い、新東名リーディングプロジェクトで、このペレット燃料利用の実証実験を行いました。現在は、実用化の検討を進めています。
次に、バイオマス気体燃料です。
刈り草などから、バイオマス気体燃料を製造し発電する技術開発をヤンマー(株)様と共同研究しています。来月、6月から名神高速道路多賀サービスエリアで基礎実験を開始します。発電規模は25kwで、実験期間中に得られた電力は、サービスエリアの一部で利用する試みも予定しています。
以上、当社が取組んでいる再生可能エネルギー利用の状況です。
先日、大村愛知県知事とお会いし、低炭素社会システムについて意見交換をさせていただきました。当社も、これを踏まえて再生可能エネルギーの利用に積極的に取組んでまいりたいと考えています。
これで、環境に配慮した取り組みの報告を終わります。

最後に、皆さまのお手元に資料はお配りしていませんが、ひと言申し上げます。
弊社社員が所得税法違反容疑で国税局から査察を受けていることについて、3月の定例会見でもお話したところですが、現在の状況についてご説明します。
弊社といたしましては、引き続き国税局の調査に全面的に協力しております。また、弁護士、不動産鑑定士など外部の専門家の協力をいただき、委員会を設置して必要な調査を鋭意続けており、事実関係の把握を最優先に進めております。また、これと並行して、再発防止策についても検討しているところです。
委員会の調査結果がまとまり次第、あらためて皆さまにお知らせいたします。
今日現在、調査中であり内容についてのコメントについては、控えさせていただきます。
日頃から高速道路事業にご理解・ご協力を頂いている関係者の皆様や、高速道路をご利用頂いているお客さまには深くお詫び申し上げます。

 


(司会)

それでは、これから皆様のご質問をお受けしたいと思います。


(記者)

高速道路の利用状況ですが、回復傾向と見ているのでしょうか?


(会長兼社長)

交通量データを見ますと、震災直後の1週目の交通量は2割弱ほどに落ちました。その後徐々に回復し5週目になりますと昨年並みに回復しました。その後、ゴールデンウィーク期間は110%ほどになり、直後少し下がりましたが100%は超えています。したがって、交通量は昨年並みに回復したのではないかと見ております。


(記者)

節電の話で、東京電力管内は15以上抑制の目標を掲げましたが、中部電力管内での目標値はありますか?


(会長兼社長)

東京電力管内については15%以上抑制の目標で、中部電力管内についても浜岡原子力発電所の停止を受けまして、当社として4%ほどの節電を予定しています。関西電力、北陸電力管内についても、3~5%の節電を考えております。


(記者)

中部電力管内の節電の内容は、どのような内容になりますか?


(会長兼社長)

安全・安心が第一になりますので、なるべく本線上の節電より先に、休憩施設で照明を落としたり、トイレの節電あるいはオフィスでの節電を中心に行います。


(記者)

節電の数値は昨年比ですか?


(会長兼社長)

7~9月のピーク時における昨年度との比較になります。


(記者)

東京電力管内での節電目標15%以上を行う場合、現在行っている節電に加え、新しく行う節電はありますか? また、東京電力管内15%と中部電力管内の4%とで差をつける理由はありますか?


(会長兼社長)

節電の詳細については具体的な方針を作成中ですが、東京電力管内の15%以上の節電は目標を達成できると考えております。現在、本線における電灯の数で47%、約半数の減灯を行っていますし、サービスエリアのエアタオルなどを止めたりしており、トータルで15%程度の節電ができると考えております。東京電力管内と他の電力会社管内との格差ですが、電力会社の深刻さあるいは電気の供給量の余裕の差と考えています。東京電力管内以外では、「安全」「安心」に「快適」を考慮し、東京電力管内ほど節電は行わなくてもよいと考えています。


(記者)

輪番操業の影響と対応策をお願いします。


(会長兼社長)

当社管内の企業、特に製造メーカーがどのような輪番操業を行うのか全体像が見えていませんので、特別の対応は現在考えていません。今後の各業界の取り組み状況に応じて、必要な対応策をとっていきたいと思います。


(記者)

バイオマス気体燃料という言葉を初めて聞きましたが、詳しく教えて下さい。


(会長兼社長)

刈った枯れ草の処理について今まで悩んできましたが、これらの発生材を使ってガスを発生させて電気に変えていくもので、新しい自然エネルギーの試みです。まだ25kwですので大きな施設ではありませんが、試験的に採用してうまくいけばと思っています。


(記者)

6月中旬にいわゆる休日1000円割引が廃止される予定と報道されていますが、交通量や渋滞への影響はどのように考えていますか?


(会長兼社長)

導入後に発生した渋滞箇所は解消すると考えています。また全体の交通量は落ちると思いますが、当社に与える影響はそれほど大きくないと考えています。


(記者)

現在はどのようなことを実施されているのでしょうか?


(会長兼社長)

現在料金システムの改定を実施しています。プログラム改定には2カ月ほど時間を必要とするため、国土交通大臣が会見で表明された6月中旬に間に合わせるように作業しています。


(記者)

本日、愛知県の大村秀章知事と名古屋市の河村たかし市長が名古屋高速の割引を発表しました。ご意見をお聞かせください。


(会長兼社長)

選挙の公約として掲げられていましたので、いずれは割引を実施すると予想していました。限られた時間帯の割引ということですので、当社管内の高速道路の交通量への影響は少ないと思われます。


(記者)

海外事業の受注の見通しはいかがでしょうか?


(会長兼社長)

2年ほど前からベトナムのハノイ近辺の高速道路プロジェクトをやりたいと考え、取り組んでいます。順調に進展しており、現在は、国際協力機構(JICA)の資金を得て、フィージビリティースタディを実施しております。高速道路会社として初めてのインフラの輸出をしたいと努力しています。当社としては、財源の問題、リスクヘッジの問題で、政府関係の参画があれば望ましいと考えています。現在、ベトナム政府のMOT(日本の交通運輸省)へプレゼンテーションを済ませたところで、順調に進んでいると考えています。


(記者)

所得税法違反の社員はまだNEXCO中日本に在籍しているのでしょうか?


(会長兼社長)

現在もまだ弊社社員です。在籍はしていますが、出勤を停止しています。


(記者)

他の道路会社と共同で行っている海外準備室の状況を教えて下さい。


(会長兼社長)

新会社の立ち上げについては、当初4社で準備をしていましたが、現在は阪神高速道路会社が加わり、5社で準備をしています。現在、頻繁に集まって詰めを行っているところであり、おそらく早い秋くらいには設立できるのではないかと思います。


(司会)

以上で定例記者会見を終了いたします。