プレストレストコンクリート橋に用いるポリエチレン製円筒管の材料試験結果の報告について
この記事は過去のニュースリリースです。
掲載されている情報は発表当時のものであり、現在の状況と異なる場合があります。
東日本高速道路株式会社
中日本高速道路株式会社
西日本高速道路株式会社
東日本高速道路株式会社・中日本高速道路株式会社・西日本高速道路株式会社(以下 NEXCO3社)のプレストレストコンクリート橋で使用するポリエチレン製円筒管(以下 PEシース)に関して、NEXCO3社が定めるPEシース材料試験(『内ケーブル用ポリエチレン製シース JHS421』平成16年4月制定)の試験結果が出ましたのでお知らせします。
試験データのねつ造や試験成績表の不備などがあったPEシースについて、NEXCO3社が立会いのうえ、エスティーエンジニアリング(株)、(株)ウエックスジャパン、ジャパンライフ(株)、(株)栗本鐵工所(くりもとてっこうしょ)、東洋化工(とうようかこう)(株)、東拓工業(とうたくこうぎょう)(株)、(株)浅羽製作所(あさばせいさくしょ)が納入したPEシースの材料試験を実施しました。
その結果、全ての会社のPEシースにおいてJHS421で定める試験に合格し、既に使用したPEシースについても性能上の問題が無く、橋梁の安全性が確保されていることを確認しました。
また、一時中止した作業については、試験結果の確認後に順次再開しております。
ポリエチレン製円筒管を使用したプレストレストコンクリート橋の緊急点検結果報告について
平成20年4月9日
東日本高速道路株式会社
中日本高速道路株式会社
西日本高速道路株式会社
東日本高速道路株式会社・中日本高速道路株式会社・西日本高速道路株式会社(以下NEXCO3社)は、高速道路におけるポリエチレン製円筒管(以下PEシース)を使用したプレストレストコンクリート橋の緊急点検を完了しましたので、その結果についてお知らせします。
. | 供用中 | 建設中 | ||
橋数 | 延長(m) | 橋数 | 延長(m) | |
東日本高速道路株式会社 | 27 | 約14,000 | 29 | 約9,000 |
中日本高速道路株式会社 | 57 | 約51,800 | 101 | 約59,500 |
西日本高速道路株式会社 | 97 | 約31,700 | 32 | 約10,800 |
合計 | 181 | 約97,500 | 162 | 約79,300 |
. | 供用中 | 建設中 | ||
橋数 | 延長(m) | 橋数 | 延長(m) | |
東日本高速道路株式会社 | 7 | 約4,300 | 25 | 約8,100 |
中日本高速道路株式会社 | 3 | 約1,000 | 56 | 約24,300 |
西日本高速道路株式会社 | 26 | 約9,500 | 29 | 約9,900 |
プレストレストコンクリート橋に用いるポリエチレン製円筒管の材料試験に係る追加調査結果について
平成20年4月4日
東日本高速道路株式会社
中日本高速道路株式会社
西日本高速道路株式会社
標記について、東日本高速道路株式会社・中日本高速道路株式会社・西日本高速道路株式会社(以下 NEXCO3社という)が発注した工事において、PEシースの材料試験(「内ケーブル用ポリエチレン製シースJHS421」平成16年4月制定)の試験成績書に記載がある会社について調査を進めたところ、以下のとおり確認できましたのでお知らせします。
1.調査した製造会社、販売会社の状況
今回の調査により、JHS421に係る関係会社の総数は当初把握していた8社から10社であることが判明し、その内訳は以下のとおりです。
区分 |
会社名 |
製造及び販売会社 |
東拓工業(とうたくこうぎょう)(株)、 |
製造会社 |
鳥居化成(とりいかせい)(株)、 |
販売会社 |
ジャパンライフ(株)、(株)ウエックスジャパン、 |
※鋼弦器材(株)は平成18年3月廃業
2.JHS421の実施状況について
(1)前回の発表後、新たな事実が判明した会社、内容は以下のとおりです。
会社名 |
確認状況 |
ジャパンライフ(株) |
|
(株)栗本鐵工所 |
|
(2)(株)ウエックスジャパン及び東拓工業(株)の追加調査結果は以下のとおりです。
会社名 |
確認状況 |
(株)ウエックスジャパン |
|
東拓工業(株) |
|
(3)調査の結果、JHS421に基づく試験が実施されていない橋梁は以下のとおりです。(エスティーエンジニアリング分は3月30日に公表済)
. |
橋梁名 |
延長 |
工事名 |
PEシース |
所在地 |
中日本高速道路 |
第二東名高速道路 |
1,414 |
第二東名高速道路 |
ジャパンライフ(株) |
静岡県 |
西日本高速道路 |
高知自動車道 |
223 |
高知自動車道 |
ジャパンライフ(株) |
高知県 |
山陽自動車道 |
683 |
山陽自動車道 |
(株)ウエックスジャパン |
山口県 |
|
新名神高速道路 |
1,980 |
第二名神高速道路
第二名神高速道路 |
(株)栗本鐵工所 |
滋賀県 |
|
新名神高速道路 |
204 |
(4)前回の発表後、JHS421試験の実施条件に不備及び試験成績書が未提出であった事例は以下のとおりです。
会社名 |
確認状況 |
東洋化工(株) |
|
(株)浅羽製作所 |
|
(5)(4)の事例に対応する橋梁は以下のとおりです。
. |
橋梁名 |
延長(m) |
工事名 |
PEシース |
所在地 |
東日本高速道路 |
北海道横断自動車道 |
396 |
北海道横断自動車道 |
東洋化工(株) |
北海道 |
関越自動車道 |
2,056 |
関越自動車道 |
(株)浅羽製作所 |
東京都 |
3.今後の対応及び再発防止策
(1)緊急点検の実施
PEシースを使用した全ての建設中及び供用中の橋梁343橋※について、緊急点検を実施中であり、4月7日を目途に点検を完了する予定で、現在点検を実施中です。
※内訳は、
東日本高速道路(株):56橋、中日本高速道路(株):158橋、
西日本高速道路(株):128橋
(2)PEシースの品質確保について
・2(3)の工事については、NEXCO社員が立会のうえでJHS421を実施し、PEシースの品質を確認します。(なお、建設中の当該橋梁におけるPEシースに関わる作業は全て完了しています。)
・2(5)の建設中工事についても、当該PEシースに関わる作業を一時中止し、NEXCO社員が立会のうえでJHS421を実施し、PEシースの品質を確認後に作業の再開を判断します。
・今回の事象を受けて、JHS421における試験内容及び試験条件について早急に検討を実施します。
(3)NEXCO3社が定めるJHS試験の品質確認に関する当面の措置
当面の措置として、工事請負人に対して試験データの確認だけではなく、立会いを行なうか、または裏付けとなる資料の提出を義務づけ確認することとし、既に周知を図ったところです。
【参考】
平成16年4月以降に工事発注されたJHS421が適用されるPEシースを使用している橋梁は以下のとおりです。
. |
供用中 |
建設中 |
||
橋数 |
延長(m) |
橋数 |
延長(m) |
|
東日本高速道路株式会社 |
7 |
約4,300 |
25 |
約8,100 |
中日本高速道路株式会社 |
3 |
約1,000 |
56 |
約24,300 |
西日本高速道路株式会社 |
25 |
約9,400 |
29 |
約9,900 |
注)橋数は上下線を1橋として計上、延長は上下線別に計上。
プレストレストコンクリート橋に用いるポリエチレン製円筒管の材料試験に係る調査状況について
平成20年3月30日
東日本高速道路株式会社
中日本高速道路株式会社
西日本高速道路株式会社
標記について、東日本高速道路株式会社・中日本高速道路株式会社・西日本高速道路株式会社(以下 NEXCO3社という)が発注した工事に納入実績のある8社のうち、エスティーエンジニアリング(株)(大阪府八尾市)以外の会社について、現時点(3月30日19時現在)で以下のとおり確認できましたのでお知らせします。
記
1.記者発表資料「プレストレストコンクリート橋に用いるポリエチレン製円筒管の材料試験のねつ造について」記1
(2)における調査中の1社について、現時点で以下のことを確認しました。
|
確認状況 |
(株)ウエックスジャパン |
・(株)ウエックスジャパンが試験を実施せずに他の製造会社の試験データを引用した試験成績を作成・提出していた。 |
2.その他これまでに試験成績にかかわる以下の不備が確認され、既に以下の措置を講じました。
会社名(所在地) |
確認状況 |
東拓工業(株) |
・4種類の口径(φ35,φ38,φ70,φ80)については10項目全ての試験を実施して提出していたが、5種類の口径(φ45,φ50,φ55,φ65,φ75)については「すり減り抵抗試験」「付着性能試験」の2項目を実施せず、8項目の試験結果だけを提出していた。なお、東拓工業(株)において不足していた2項目の試験を実施し、問題ないことが確認されている。 |
3.他の5社については確認ができ次第、公表します。
プレストレストコンクリート橋に用いるポリエチレン製円筒管の材料試験のねつ造について
平成20年3月30日
東日本高速道路株式会社
中日本高速道路株式会社
西日本高速道路株式会社
東日本高速道路株式会社・中日本高速道路株式会社・西日本高速道路株式会社(以下 NEXCO3社という)のプレストレストコンクリート橋工事で使用するポリエチレン製円筒管(以下 PEシースという)について、NEXCO3社が定めるPEシース材料試験に関して、「PEシース製造販売会社が試験データをねつ造している」との報道機関からの情報提供を受け、NEXCO3社がPEシースを販売・製造する会社について試験実施状況等の事実関係の調査を行ったところ、エスティーエンジニアリング(株)(大阪府八尾市)について試験データのねつ造の事実があったことが判明しました。
試験データのねつ造行為は、品質を確保する上で非常に遺憾であります。
PEシースは、コンクリート内にPC鋼材というケーブルを設置する空間(口径:4~11cm程度)を確保するためのもので、橋梁本体の構造部材ではありません。
しかしながら、こうした事実を受け、試験データがねつ造されたPEシースを使用した供用中の橋梁について点検を実施し、問題が無いことを確認しました。
NEXCO3社では、橋梁工事の施工時の立会や施工後の品質検査を行っており、適切に工事が行われていることを確認しているとともに、供用後も日常点検や定期的な橋梁の詳細点検を実施していることから、橋梁としての安全性には影響を及ぼすものではないと考えております。
NEXCO3社と致しましては、他のPEシース製造・販売会社の試験結果に同様な問題がないか早急に確認するとともに、NEXCO3社で定めている試験方法に関する工事材料の検査及び品質確認の方法について、早急に検討し、再発防止に努めて参ります。
記
1.PEシース材料試験のねつ造
PEシースの材料試験(『内ケーブル用ポリエチレン製シース JHS421』平成16年4月制定)については製造販売会社が実施し、その試験結果は工事請負会社を通じ提出されるものです。
(1)エスティーエンジニアリング㈱(大阪府八尾市)が、試験を実施せずに架空のデータを記入した試験成績を作成・提出していたことを確認しました。
(2)その他の会社についても現在調査中ですが、1社より試験を実施せずに他の製造会社の試験データを引用した試験成績を作成・提出していた旨の連絡がありました。現在事実を確認中です。
2.現在及び今後の対応等
エスティーエンジニアリング(株)に対しては、JHS421試験の実施を要請し、当社も立会確認を行うこととしています。また、試験結果が判明するまで同社が製造販売するPEシースの使用を中止する措置をとりました。
今後、試験結果を踏まえた対応や、再発防止に向けた検討を実施します。
なお、引き続き、他の製造販売会社においても同様な事実がないか調査を行っています。
3.対象橋梁
平成16年4月 JHS421が定められた以降でエスティーエンジニアリング(株)のPEシースが使用されている橋梁は下表のとおりです。
|
供用中 |
建設中 |
||
橋数 |
延長 |
橋数 |
延長 |
|
東日本高速道路株式会社 |
0橋 |
0m |
3橋 |
約900m |
中日本高速道路株式会社 |
0橋 |
0m |
14橋 |
約5,500m |
西日本高速道路株式会社 |
3橋 |
1,000m |
13橋 |
約4,000m |
※数値は現在把握できているもので、橋数は上下線を1橋として計上、延長は上下線別に計上している。なお、工事件数は22件です。