東海北陸自動車道の全通が当初予定の2007年度末から遅れる見通し~飛騨トンネル貫通後の坑内変状などにより工期に遅れが生じました~
この記事は過去のニュースリリースです。
掲載されている情報は発表当時のものであり、現在の状況と異なる場合があります。
NEXCO中日本[中日本高速道路株式会社、本社・名古屋市中区、代表取締役会長CEO・矢野弘典(やの・ひろのり)]が建設を進めてきた、東海北陸自動車道の飛騨清見インターチェンジ(IC)~白川郷IC間の、飛騨トンネル(全長10.7km)の掘削工事は、想定以上の大量湧水や地山(じやま)変状などが発生する難工事でした。
今年1月の同トンネル貫通以降も、想定し得ない新たな事象が発生し、そのつど対策工事を行うとともに工法変更による工期短縮に努めてまいりましたが、これまでご案内してきた開通予定時期である2007年度内の目標を断念せざるを得ない状況になりました。東海・北陸地方の方々をはじめ、開通を心待ちにされている皆様に、ご迷惑をおかけすることを深くおわびいたします。
現時点での飛騨清見IC~白川郷IC間の開通見通しは2008年7月頃です。具体的な開通日は、今後の工事の進捗も見極め、確定できた段階で改めてお知らせします。
開通が遅れる理由は以下のとおりです。
- ①本坑貫通後、貫通点付近での崩落や、既に掘削を終えた坑内の壁面が膨らむなどの変状が発生したため、その対策に時間を要しました。(約2ヶ月の遅れ)
- ②また、換気坑と本坑の接続する位置が地山の悪い部分だったため接続位置を変更し、換気坑を当初よりも約80m余分に掘削する必要が生じたうえ、地山が堅固で湧水もあったため、施工に時間を要しました。(約1ヵ月の遅れ)
- ③一方、TBMで掘削した区間での非常駐車帯の切り拡げは、掘削機械を最大限投入して工程を短縮する計画でしたが、トンネル内の換気の条件が悪く、施工機械を多く配置できなかったため、施工期間を短縮することができませんでした。
飛騨トンネルは長さ、規模ともに大きいため、防災施設をはじめとした安全対策に十分配慮する必要があることから、安全の確保に万全を期す必要があると考えております。開通を心待ちにされている皆様のご期待に応えるべく、一日も早い開通をめざしてまいります。