NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社




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撮影画像3次元化技術で点検業務を大幅に効率化 ~高速道路DXアイデアコンテスト受賞作品で初めて実用化検討へ~

NEXCO中日本は、電駆ビジョン株式会社と契約締結をおこない、高速道路における道路構造物の点検業務を大幅に効率化すべく、撮影画像3次元化技術「Points3D」(以下、「本技術」)の業務への導入を見据えた実用化検討を開始しましたので、お知らせします。

本技術は、「i-MOVEMENT」の実現に向けて設立したコンソーシアム組織「イノベーション交流会※1」が2022年に開催した「高速道路DXアイデアコンテスト※2」のアプリ部門の最優秀賞受賞作品で、受賞後、交流会で現場実証を経て、アイデアコンテスト後、初めて実用化検討の契約締結に至りました。
当社は、今後もさまざまな先端技術を取り入れ、業務への導入の可能性を検討しつつ、高速道路保全事業の改革につなげていきます。
 

技術の特徴と実用化に向けた検討

本技術の特徴は、スマートフォンによる現地の撮影映像から高精細な3次元データを生成でき、3次元データに変状情報を記録できることです。また、生成された3次元データは対象物全体を自由な視点で俯瞰でき、変状箇所を誰もが明確に確認することができるほか、URLリンクにより既存台帳との連携が可能となります。

今後は、道路構造物の点検業務への有効性を確認し、当社が求める位置情報の付与や走行車両映像から生成する手法など、実用化のための技術要素や仕様を明確にして手法を確立し、業務への導入をめざします。

【実用化のための技術要素・仕様の例】

  1. 点検撮影映像からの3次元化技術に関するアプリ化の仕様
    (GIS情報付与、スケール設定のためのセンサ情報付与、作業員の負担を減らすための撮影支援機能など)
  2. 地図および他の点群データとの重畳に向けた実現可能性ならびに手法の確立
    (地図に対する点群データの自動マッピング手法など)
  3. 高速走行車両映像からの各種3次元データとの重畳に向けた実現可能性ならびに手法の確立
    (走行車両から路面の動画カメラによる安定的撮影手法など)

撮影画像3 次元化技術(Points3D)のイメージ
図1: 撮影画像3次元化技術(Points3D)のイメージ

期待される効果

道路構造物の点検業務では、発見した変状や位置を人の手でひも付けて記録することに負荷がかかり、正確な位置情報が付与できないため、後日の確認に時間を要するなどの課題があります。このような課題を解決するために本技術を導入することで、簡易に生成された3次元データを用いた高度な点検判定が可能となり、事後確認作業などの外業だけでなく、記録写真の整理といった内業の両面で大幅に効率化できると見込んでいます。

業務プロセスの変化(橋梁の変状箇所の例)
図2: 業務プロセスの変化(橋梁の変状箇所の例)


※1 「イノベーション交流会」は、当社がコンソーシアム方式によりオープンイノベーションを推進している組織で、2019 年7 月に設立しました。当社が抱 える業務課題とイノベーション交流会に参加いただいている130 の企業・団体が保有する先端技術を組み合わせ、技術実証を進めています。

※2 「高速道路DX アイデアコンテスト」は、高速道路事業が抱える業務課題や求める技術などのニーズに対し、当社またはイノベーション交流会の会 員が保有するデータを活用したアイデアを広く募集するものです。受賞作品については高速道路オペレーションの実運用に向けた検討を進めていきます。

i-MOVEMENT(アイムーブメント)とは


 

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