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E68 中央自動車道富士吉田線の耐震補強工事における契約書類の誤り等について

中日本高速道路株式会社 八王子支社

中日本高速道路株式会社 八王子支社が発注したE68 中央自動車道(中央道)富士吉田線 都留インターチェンジ(IC)~河口湖IC間の倉見高架橋(上り線)(山梨県南都留郡西桂町地先)の耐震補強工事において、契約書類のうち一部の図面を取り違えたまま施工を進めていたことが判明し、耐震性能の照査をおこなうために設計業務の内容確認を進めていたところ、設計の入力条件に誤りがあることも判明しました。
そのため、倉見高架橋と同一業務で設計した谷村橋、小沼跨線橋、洞谷橋、小明見橋の全5橋についても設計内容の確認を進めたところ、谷村橋(山梨県都留市下谷地先)において設計の入力条件に誤りがあることが判明しています。
引き続き、全5橋の設計内容に誤りがないか設計照査を進めてまいります。
なお、今回の耐震補強工事は、大規模な地震が発生した際に高速道路を緊急輸送路として速やかに避難や救助・救急・消火活動などに活用できるように、橋梁への影響を軽微な損傷に留めることを目指すものです。現状でも落橋や倒壊に対する耐震性能は有しており、従来の安全性は確保されていますので、高速道路をご利用のお客さまや沿線地域の皆さまの安全・安心に影響するものではございません。
高速道路をご利用いただくお客さまをはじめ、地域の皆さまや工事受注者さま、関係の皆さまにご迷惑をおかけすることをお詫び申し上げます。

位置図

1.事案の概要
倉見高架橋(上り線)に対する耐震補強工事において、橋脚に炭素繊維シートを貼付ける工事を進めていましたが、7本中4本の橋脚において、工事契約段階で誤った図面を契約書類に使用してしまったため、本来必要な炭素繊維シート貼付け量に対し、過不足が見込まれる状態となっており、工事を一時中止しています。あらためて倉見高架橋の設計内容の確認を進めていたところ、設計の入力条件に誤りがあることが判明するとともに、同一業務で設計を行った谷村橋においても、設計の入力条件に誤り等があることが判明しましたので、現在、倉見高架橋および谷村橋を含む同業務で設計した5橋の設計内容の確認・照査を進めており、必要な対策が判明次第、別途お知らせします。

○倉見高架橋で誤った図面を契約書類に使用した範囲

倉見高架橋図

2.現地施工の状況と必要とされる対応(倉見高架橋)
設計内容の修正後、再照査し、本来必要な炭素繊維シートの貼付け量を確定させたうえで、施工済み内容と比較し、本来必要な貼付け量を満足するように炭素繊維シートを追加で貼付けます。
P1、P7橋脚 : 耐震性能を満たすための補強範囲が不足している可能性があり、追加貼付けを検討。
P5橋脚    : 施工済み範囲の一部において貼付け方法に誤りがあったため、不足している縦方向の追加貼付けを検討。
P6橋脚    : 耐震性能を満たすための補強量が不足している可能性があり、追加貼付けを検討。
 ※あらためて設計内容を照査し、確定した内容に応じて適切に対応してまいります。

状況写真
(参考)経緯

3.事案の要因
○ 工事契約段階で誤った図面を契約書類として使用したことについては、当社における契約書類作成時に設計成果品との整合の確認不足が要因と考えております。耐震性能の照査・不足する炭素繊維シートの貼付け方法の検討に時間を要していることについては、成果品納品時の確認不足により、設計根拠の一部不足を見過ごしていたことが要因と考えております。
○ 設計計算における設計条件の入力誤りについては、「担当者の判断間違いと社内確認の不備」と設計受注者から聞いております。

4.再発防止策
成果品の品質向上、担当技術者の資質向上等を目的として制定した「設計照査の手引き」に基づき、設計業務期間中の基本条件の確認段階、細目条件の確認段階において、監督員が確実に内容を確認し、記録に残すプロセスを徹底します。
また、設計業務履行期間中に「受注者の成果品照査期間」と「発注者の成果品確認期間」を確保し、成果品の精度向上を図ってまいります。

○ 本件に関係する設計業務および工事

設計業務

用語の解説

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