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ニュースリリース

  • 八王子支社 その他 プレスリリース

工事請負契約の解除について

中日本高速道路株式会社 八王子支社は、2021年8月に契約を締結した中央自動車道 楢原高架橋他3橋耐震補強工事(2020年度)(以下「本件工事請負契約」という。)について、弊社が作成した設計図書(数量表や図面など工事を履行するために必要な資料)に、過去に実施した耐震補強の内容が反映されていない不備があったことが判明したため、受注者さまと協議のうえ、2022年6月17日に本件工事請負契約を解除しましたので、お知らせします。
受注者さまをはじめ、関係の皆さまにご迷惑をお掛けしたことを深くお詫び申し上げます。
この工事は、大規模な地震が発生した際に橋としての速やかな機能回復を可能とするための対策であり、通常時の安全性には支障はありません。なお、大規模な地震に備え、速やかに設計の見直しをおこない工事を進めてまいります。
弊社では、今回の事象を受け、監督体制の強化や設計および工事の発注前の現地状況の確認を徹底し、再発防止に努めてまいります。

対象工事

工事名
中央自動車道 楢原高架橋他3橋耐震補強工事(2020年度)

契約締結日
2021年8月6日

契約工期
2021年8月7日から2024年2月22日まで

契約額
1,276,000,000円(税込)

受注者
テクノス株式会社

工事の目的
楢原高架橋(上り線)、新左入橋(八王子ICランプ橋)、小宮跨線橋(上り線)および日野跨線橋(上り線)の耐震補強

工事概要
橋脚補強(鉄筋コンクリート巻立て工法)20 基、橋脚補強(炭素繊維巻立て工法)1 基、落橋防止構造78 基、変位制限装置157 基、支承取替4 基

位置図
位置図

契約解除の理由

弊社が作成した設計図書に、過去に実施した耐震補強の内容が反映されていない不備があり、当該設計図書に基づく契約は有効とは言い難いこと、また、当該設計図書の修正に多大な時間を要することから、本件工事請負契約を解除することとしました。

(1)設計図書の不備の内容
  1. 橋脚補強の工事に関し、設計図書で示した工事対象箇所のうち、橋脚4基について、過去に実施した耐震補強(鉄筋コンクリート巻立て工法)が設計図書に反映されていませんでした。
    (1)設計図書の不備の内容
  2. 落橋防止構造および変位制限装置の工事に関し、桁かかり長の確保などの過去に実施した補強が設計図書に反映されておらず、設計図書で示した工事対象のうち、落橋防止構造60基および変位制限装置86基について、設計図書どおりに工事をすることができないことが判明しました。
    (1)設計図書の不備の内容
(2)設計図書が不備であった原因

弊社が発注した設計業務で、設計業務の受注者に設計条件を正しく示すことができなかったなど監督体制が十分ではなく、現地踏査結果や過去に実施した耐震補強工事の施工履歴(設計計算書や図面)を設計に正確に反映させることができず、そのまま工事発注図書としました。

再発防止策

弊社では、今回の事象を受け、以下の再発防止策を講じてまいります。

(1)橋梁設計業務の監督体制の強化
耐震補強をはじめとする橋梁設計業務の監督体制として、事務所の社員に加え、専門的な知識を有する支社の構造技術課の社員を配置します。

(2)設計および工事発注前の現地状況の確認の徹底
全ての設計および工事を対象に、施行決定時に業務を担当する部署が設計図書と現地状況との整合を確認し、審査を徹底します。

(参考)これまでの経緯

2021年8月 : 本件工事請負契約を締結
2021年12月: 受注者さまがおこなった現地踏査により設計図書の不備が判明
2022年1月 : 設計図書の不備による影響の範囲などを弊社で検討
2022年2月 : 契約解除に向けた受注者さまとの協議を開始
2022年6月 : 契約解除に向けた受注者さまとの協議が成立

【用語の解説】

桁かかり長: 支承部が破壊したときに、上部構造が下部構造の頂部から逸脱することを防止するための長さ

落橋防止構造 : 支承部が破壊したときに、橋軸方向の上下部構造間の相対変位が桁かかり長を超えないようにするための構造

変位制限構造 : 支承と補完し合って地震時慣性力に抵抗する構造

(出典:道路橋示方書Ⅴ耐震設計編 平成14年3月、平成24年3月 日本道路協会)

【補足説明】工事の目的について

(1)過去の耐震補強工事の概要
兵庫県南部地震での被災を受け、1979年以前の基準で建設された橋梁に対して、橋脚の倒壊や橋桁が橋脚や橋台から逸脱することを防ぐために、橋脚の補強に加え、桁かかり長を確保することで落橋や倒壊に対する安全性を高める対策を実施しました。

(2)現在実施中の耐震補強工事の概要
熊本地震による被災を受け、大規模な地震が発生したときでも軽微な損傷に留め、緊急輸送道路としての機能を速やかに回復させることを目指した対策を実施しています。
1979年以前の基準で建設された橋梁に対しては、過去の耐震補強を加味したうえで、支承の交換や変位制限構造・落橋防止構造の設置を中心とした対策を実施しています。
また、1980年から1995年の基準で建設された橋梁に対しては、橋脚の補強を中心とした対策を実施しています。

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