NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社




2010年02月24日矢野会長定例記者会見

会見要旨

(司会)

それでは時間になりましたので、ただいまから定例記者会見を始めさせていただきます。それでは、よろしくお願いします。


(会長)

NEXCO中日本代表取締役会長CEO・矢野弘典

皆さんこんにちは。今日はテーマが5つありますので説明させていただきます。まず1月分の事業の現況ですが、高速道路の営業状況を申し上げますと、料金収入は対前年同月比で18.2%減です。内訳は高速が18.0%減、一有が20.6%減となります。次に通行台数ですが、日平均の対前年同月比で6.2%増であります。内訳は高速が5.0%増、一有が10.9%増です。高速については、休日特別割引の適用日が1月4日、5日と2日多かったので通行台数が増えた訳ですが、同時に料金収入は割引額の大幅な増加により減収となっています。一有も同じ状況です。
ETC割引額ですが29,021百万円、前年同月15,890百万円に対して82.6%増えています。その結果ETC割引率は約46.0%となっています。ETC割引が無かった場合の料金収入ですが、63,034百万円ということで対前年同月比9.7%増となります。
いつもお知らせしている車種別交通量ですが、対前年同月比で軽自動車が109.6%、普通車104.6%、中型車100.8%、大型車107.2%、特大車115.6%、全体で105.0%となります。昨年は交通量が少なかったという要因がありまして、一昨年と比較しますと軽自動車や普通車は料金割引の関係で増えております。軽自動車が117.7%、普通車105.5%、中型車92.9%、大型車96.3%、特大車94.1%、全体で104.2%となります。走行台キロは昨年と比較しますと全車種100%を超えています。軽自動車117.9%、普通車113.6%、中型車101.7%、大型車105.5%、特大車111.2%、全体で111.4%です。一昨年との比較ですと車種別交通量と同じ傾向が表れておりまして、軽自動車125.4%。普通車114.3%、中型車92.2%、大型車94.2%、特大車94.2%、全体で108.6%となります。

次に建設の状況ですが、前月と同じですので省略します。今週の土曜日に圏央道海老名JCT~海老名IC間が開通いたします。

3つめがETCの状況ですが、直近の状況を見ますと1月8日から14日までの利用率が86.4%でした。2月12日から18日までが86.5%と横ばいです。平日、休日共に同じような数値で推移しています。1月に86%を超えて以来、その状況が続いています。車載器の取付け台数ですが、再セットアップを除くと2,977万台、再セットアップを含むと3,595万台となります。

それからサービスエリアの状況ですが、売上高の対前年同月比は115.1%です。飲食部門が107.7%、物販部門が108.7%、合計しますと108.3%になります。交通量の増加に応じた売上の増加が見られます。サービス部門の対前年同月比は93.3%、ガソリン部門も伸びており145.3%です。昨年から単価が19円上がっていることと数量の125.9%増という双方の要因が重なり、145.3%となっています。広告部門は35.3%です。もともと全体額が小さいので増減幅が大きい項目です。以上が事業の現況です。

次に名神などの集中工事についてご報告いたします。これは2月5日、10日に発表済みのものですが、皆さまのご協力を賜りたいと考え、本日資料を用意いたしました。名神の集中工事は春日井ICから豊中ICまでの186km、5月10日から22日までで、西日本と合同で行います。工事時間は記載のとおりです。中央道の集中工事は高井戸ICから八王子ICまでの26km、5月17日から28日まで。東名阪のリフレッシュ工事は名古屋ICから亀山ICまでの81km、5月24日から6月4日までです。渋滞などの情報提供には万全を期したいと考えておりまして、情報板、ハイウェイラジオ、ハイウェイテレホン、アイハイウェイなどでお客さまに情報提供してまいります。渋滞時には追突事故が多くなりますので、ぜひ事故防止へのご協力をお願いします。あわせまして集中工事期間中の迂回についてもご協力をお願いいたします。

次のテーマは本日発表のものです。サービスエリア3カ所でコンビニを新規オープンいたします。北陸道尼御前SA(下り)でファミリーマートを2月27日に、東海北陸道の城端SAではデイリーヤマザキ、関SA(上り)ではミニストップを3月19日にオープンいたします。今回オープンする3店舗を加えますと、中日本エクシスが運営するSA・PAにある店舗数は47店舗になります。なお城端SAは、富山県内のSA・PAでは初のコンビニ出店となります。今回のオープンに伴いまして外部のお客さまにご利用いただけるように、尼御前SA(下り)で6台分、関SA(上り)で5台分のぷらっとパーク用の専用駐車場を設けておりますので、ぜひ近隣の皆さまにもご利用いただければと思います。

次に高速道路交通安全セミナー公開講座の開催予定についてのご案内です。2月5日に名古屋支社から発表しております。昨年も4月と12月に公開講座を開催しておりますが、もともとは2007年9月から無料出張講座「安全セミナーの出前」と称して行ってきまして、随分多くの皆さまにお話をさせていただきました。今回の開催は3月3日の昼間と夕方、6日の昼間に、それぞれ先着50名を募集いたします。またご参加いただいた人数に応じて、お一人様500円として換算し、交通遺児団体への支援として寄付をいたします。

最後に毎回ご報告しておりますが、環境に配慮した取り組みでトピックスをひとつご紹介します。今週の土曜日に海老名JCTから海老名ICまで開通しますが、そこで希少植物の保護をやっている事例です。
相模川に架かる架橋工事ですが河川区域内に生育する植物で非常に希少性の高い物がありまして、「タコノアシ」というのが絶滅危惧種Ⅱ類に分類されるものです。また「カワラノギク」というのはⅠ類のBということですから、大変珍しい植物であります。
工事の影響を受ける範囲の表土を予め厚さ30cm程度で剥ぎ取りまして、工事完了後に戻すという復元の方法です。復元の面積は2,500m2、復元後の場所では植物の順調な生育を確認しています。それから海老名ICですが、そこでは地元の方々約500人に参加していただきまして桜の植樹祭を行いました。高速道路の刈草からつくったハイウエイ堆肥、これを土壌改良材として約400m3ほど使用しました。
海老名IC北側の相模川の堤防には桜の木が植えられてまして、この河畔公園は相模川八景にも指定されているところです。桜は60本植えました。皆さんご承知かと思いますが、音楽グループ「いきものがかり」のヒット曲「SAKURA」というのは相模川の堤防の桜の木を歌ったものだそうです。私は知らなかったものですから、今日ご説明する前に聞いてみましたがなかなか良い曲です。
以上で冒頭の私からのご説明にさせていただきます。

 


(司会)

それでは、ご質問をお受けしたいと思います。


(記者)

一部の報道機関でベトナムでの道路事業に関して御社も含めた日本企業がいくつかのプロジェクトを受注していくという内容がありましたが、あらためて現時点での状況と今後の展望を説明願います。


(会長)

あの記事ですともう大きい案件を受注したかに書いてありますが、実はこれからでございまして、すでに受注している案件はコンサル案件というか調査案件が3件ほどありまして、それはもう動き出しています。その先の道路事業本体ですね、道路を作ったりあるいは維持管理したりというものについては、私どもが候補となっている案件を把握しまして、色々情報収集とか積極的な取り組みをこれからして何とか実らせたいと思っています。
私どもは一昨年の暮れにハノイに事務所を開設しまして、こちらから人を送って情報収集、あるいは案件に対する受注活動をやってきておりまして、少しずつ実り始めていると思っています。
幸い日本とベトナムの政府間関係がとても良いものですから、こういうインフラ事業は政府間関係の良いところで、足の長い事業ですので、そういうところで行うのが良いと思いベトナムを一番大きな目標としているわけですが、これから期待できると思っています。また話が具体化したら発表させていただきたいと思っています。
ベトナムだけでなく海外事業につきましては、私どもはアジアを中心にやっていきたいと思っていまして、マレーシアのプラスという道路会社と覚書を結び、情報交換とか、研修生を受け入れて教育とか色々な事が既に始まっています。プラス社との提携に基づく新しい受注はありませんが、今後可能性が開けてくると思っています。
それ以外の国についても色々紹介がありますので、現地調査をして、可能性のあることについては当たっていきたいと思っています。
私どもの海外事業の要員には限りがあり、社内で調査して希望を取って現在50人登録していますが、今後の事業展開を考えるととても50人では足りないので、これを100人にするため、毎年10人くらい増やして5年間で100人にしようと思っています。
現に今、海外事業担当として直接携わっている人は15人ですが、これを事業の拡大に応じて増強していきたいと思っています。それが現状です。


(記者)

高速道路の無料化の対象路線が国交省ですでに発表になっていますが、中日本も対象区間にあったと思いますが、率直な感想・所見を頂きたいのと、経営的な観点で、経営に与えるインパクトをどう考えているか、あるいは昨年の高速道路の1,000円化では各所で渋滞が発生しましたが、今後の渋滞対策のあり方を教えてください。


(会長)

社会実験は、もともと私ども必要だと思っていましたので、今回決まった路線について、万全を期して臨みたいと思っています。全部の対象路線で料金所の数が24カ所ありますが、それについてどういうふうにやっていけば一番良い社会実験ができるかということを考え取り組んでいきたいと思っています。
経営に与えるインパクトですが、混雑対策とか、あるいは社会実験をやったときの効果・影響をどうやって把握していくかということがあり、今詰めている最中ですが、きちっと詰めて具体化していきたいと思っています。
いつからやるかをはっきりしたときに一度説明の機会を持ちたいと思っています。


(司会)

これをもちまして定例記者会見を終わりといたします。ありがとうございました。