NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社




2010年03月19日矢野会長定例記者会見

会見要旨

(司会)

それでは時間になりましたので、ただいまから定例記者会見を始めさせていただきます。それでは、よろしくお願いします。


(会長)

NEXCO中日本代表取締役会長CEO・矢野弘典

皆さんこんにちは。よろしくお願いします。今日は全部で8件ありまして、うち5件が本日発表案件です。まず最初に事業の現況から始めます。料金収入は対前年同月比14.0%減でした。高速が13.8%減、一有が16.7%減です。通行台数ですが、5.7%増。高速が4.9%増、一有が8.9%増となっています。通行台数が増え、料金収入が減った理由はこれまでと同じで、割引額の大幅な増加による減収であります。これは高速も一有も同じ理由です。ETCの割引額は25,536百万円で、前年の15,037百万円に比べますと69.8%割引額が増えています。またETC割引率は44.1%となっています。ETC割引が無かった場合の料金収入は、57,913百万円で対前年同月比9.9%増となります。高速の通行台数については毎回お伝えしております車種別で説明いたします。まず昨年度との比較ですが、軽自動車等107.8%、普通車102.4%、中型車106.5%、大型車117.4%、特大車128.1%、合計で104.9%です。昨年と比較しますと上がっていますが昨年は交通量が落ちたときですので、一昨年前の2月と比較しますと、軽自動車等114.0%、普通車102.0%、中型車89.3%、大型車91.7%、特大車92.2%、合計は100.3%になります。中型車以上は一昨年と比べると9割程度のレベルです。次に走行台キロですが、昨年との比較は軽自動車等113.5%、普通車109.6%、中型車107.1%、大型車113.0%、特大車121.3%、合計110.5%です。一昨年と比較しますと軽自動車等が121.0%、普通車111.6%、中型車88.3%、大型車89.3%、特大車92.3%、合計103.9%になります。これも中型車以上は9割程度となり、先ほどの車種別交通量と同じ傾向にあります。

次の建設の状況ですが昨年と変わっていませんので省略します。
次にETCの状況ですが、日平均利用率が86.3%、前年同月が79.2%ですので9%程度上がっていることになります。直近の1週間をとってみますと2月12日から18日が86.5%、3月5日から11日までが86.0%。平日が若干落ちて休日は横ばいといっていいと思います。天気の具合などもありまして少し減っておりますが傾向としては横ばいであると考えております。それから車載器取付け台数ですが、再セットアップを除いたものが約3,008万台でして、3,000万台を超えました。再セットアップ込みですと3,640万台になります。

次にサービスエリアの状況ですが対前年比112.5%であります。飲食・物販部門の合計ですと106.5%です。このうち飲食部門は104.8%、物販部門が107.5%になります。レストインやお風呂のサービス部門は92.0%。GS部門は、単価が21円高ということと数量が118.7%という両方の要因が効きまして売上は137.4%となっています。広告部門については206.0%と金額は大きくありませんがよく増えます。以上で事業の現況の2月分の報告を終わります。
次は、圏央道海老名JCT~海老名IC間の開通後の交通状況について、担当の水上から報告いたします。

 


(水上TL)

それでは首都圏中央連絡自動車道海老名JCT~海老名IC間の開通後の交通状況としまして交通Tより説明させていただきます。2月27日に開通いたしました延長1.9kmの区間の開通後2週間の交通状況について取りまとめを行っております。開通前の比較は、開通前1週間との比較をしています。まず交通量ですが、2週間の日平均交通量は約9,700台/日になります。そのうち平日が約9,200台/日、休日は約10,800台/日という状況です。内訳は東京方面からが約5,100台/日、名古屋方面からが4,600台/日となります。また約9,700台/日のうち、隣接する厚木ICと横浜町田ICからの1区間利用は、全体の約4割の約3,400台/日という状況であります。
今回の開通で東名にICが1つ増えた形になりますが、厚木ICの開通前の交通量79,200台/日が開通後71,300台/日と、7,900台ほど減少しています。同様に横浜町田ICは、開通前が83,700台/日、開通後が80,800台/日と、約2,900台が減少している状況です。
以上、簡単ですが開通2週間の速報です。


(会長)

それではトピックスに入ります。本日発表の案件ですが、「自然環境に配慮した取り組みを間近でご覧いただけます」ということで、環境をテーマにしたバスツアーの企画です。中部に拠点のあります4つの会社・団体のご協力を得まして、4月から1年間の予定ではじめるものです。申し込みは3月24日から「高速日和」で受け付けます。この4つの会社・団体というのは、それぞれに自然環境に関心が深く、積極的な取り組みをされております。当社の場合は、東海北陸道飛騨トンネル避難坑や周辺環境に配慮した換気設備と名古屋2環の太陽光発電や壁面緑化を見ていただこうと考えています。それから東海北陸道川島PAに隣接するハイウェイオアシスのアクア・トトぎふ(岐阜県世界淡水魚園水族館)やトヨタ自動車の白川郷自然学校ネイチャーガイド、セントレアは自然環境に配慮した施設の見学です。中部電力は火力発電所の緑地を活用した地域共生施設「ブルーボネット」を見ていただきます。4月実施分の料金は6,980円です。当社が事業企画をしまして、申し上げた4つの団体にご協力をいただき実施するものです。資料に4月と5~6月の予定がありますが、4月はアクア・トトぎふとトヨタ白川郷自然学校、それから当社飛騨トンネル避難坑・換気設備を見ていただく予定です。5~6月の計画は、セントレアとブルーボネットと当社名古屋2環の建設現場というコースを予定しています。これが環境テーマのツアー企画です。

次も本日発表の案件で、恋人の聖地『眠れる森の美水』などのオリジナル新商品を発売するという企画です。現在、当社管内には6カ所の恋人の聖地の指定を受けた場所があります。そこで『眠れる森の美水』と『標識ハンドタオル』を恋人の聖地限定で販売します。これは当社グループの女性・若手社員による企画商品でして、昨年から企画を進めており、今回が第1弾になります。今後もたくさん出てきて欲しいと私自身も期待しています。6カ所とは、浜名湖SA、上下集約ですので1カ所とカウントします。諏訪湖SA上下線で2カ所、有磯海SA下り線で1カ所、杉津PA上下線で2カ所の合計6カ所です。本日3月19日から販売を開始します。

続いても本日発表ですが、SA・PAの大分改良が進んでいますので、その走りになるものを発表いたします。足柄SA上下線の一部店舗のリニューアルと7カ所のPAのリニューアルが今回の内容になります。足柄PA上り線は4月28日、下り線も10日から段々にオープンする予定です。足柄SA上下線はASHIGARA SPRINGS「足柄・水と緑の物語」と称しまして、富士山と水がここの売り物になります。具体の店舗も資料に記載しております。上り線ですと「おこわ米八」や「柿次郎」といった名店が出店されます。下り線もミニクロワッサンで有名な「ドンク」や日本初のサービスエリア内ドッグカフェ「Huladog café restaurant&goods」もあります。最近はペットをつれて旅行される方が多いので繁盛するのではと期待しています。3月から4月にかけてリニューアルオープンするPAも記載しています。港北PAから始まり神田PAまでありますが、この中で屏風山PAの「はなまるうどん」は讃岐うどんで有名なお店で、高速道路初出店となります。NEXCO西日本より先に当社管内に出店していただけることになりました。それから特徴のあるものとして、北陸道神田PA上り線の「ゲンゲ」は、地元長浜の農家・青年会議所などとタイアップした店造りによるものです。標準化と特徴のある出店の両方をミックスした企画となっています。
当社の狙いとしましては、通過型サービスエリアから滞在型サービスエリアへと重点を移せないかという試みであります。これはお客さまが決めることですけれども、当社の出店の企画はそこに軸足を置いています。今後足柄SAの後に、名神多賀SA下り線や東名阪御在所SA上下線の大規模改修に入りますが、これらは2010年内にグランドオープンする予定になっています。

次も本日の発表案件ですが、高速道路のお弁当『速弁』が春メニューにリニューアルというものです。これはその都度皆さまにご報告させていただいておりますが、年4回、春夏秋冬それぞれに新しいメニューを作るということを5年間ずっと続けておりますが、今度の春メニューは4月3日からリニューアル。予約開始は3月27日からとなります。季節と郷土色あふれる21種類のお弁当を揃えております。それぞれ地元の料亭の女将さんや板前さんが大変力を入れて取り組んでくださいまして、おかげさまで好評で定着してきました。お客さまの期待を裏切らないような商品作りをしていきたいと考えています。

もう一件、発表させていただくものがあります。プレミアムドライバードカードでガソリン値引きの個所を拡大するということです。以前7カ所このようなサービスを取り入れたことについて発表させていただきましたが、更に7カ所付け加えまして全部で14カ所、4月1日から実施します。このプレミアムドライバーズカードをクレジットで利用いただきますと、ハイオク、レギュラー、軽油を一リットル当たり最大3円値引きするという内容です。サービスの中身はこれまでと同じです。クレジットでお支払いいただくと3円値引き、ポイントもお付けする。200円ごとに1ポイント。それから、カードを提示して現金でお支払いされる場合には、前と同じ2円割引ということです。その場で入会された方にも、現金値引き2円ということもやります。サービスを開始する新しいGSは、後ろのページに書いてあるとおりでございまして、東名で2カ所、中央道で4カ所、伊勢道で1カ所となります。

最後に毎回ご報告しております、環境に配慮した取り組みの事例についてご報告させていただきます。生態系保全とか地域性苗木育成ということで、当社はその技術をずっと蓄えてきているわけですが、これを高速道路以外でもぜひ進めようということであります。昨年の5月に協議会ができたわけですね、地元の団体や市、あるいは環境省のパートナーシップオフィスというところもメンバーになっている協議会で色々と相談しながら企画を進めているわけですが、(資料の)4項目は今日始めてご紹介するものです。この3月13日と14日に、植栽予定地である中川区の戸田川緑地となごや東山の森で、メンバーなど80名が参加しまして、動植物などの現地状況調査を行いました。色々な野生動物の生息を確認したり、土壌を調べてみたら粘土質の土壌で、土壌改良が必要なことが分かりました。今年の10月には名古屋でCOP10が開かれますが、パートナーシップ事業として、戸田川緑地となごや東山の森で地域性苗木を植栽する計画です。今は種を採取して、滋賀県にあるNEXCO3社の緑化技術センターで苗木を育ておりまして、計画全体で1,000本程度の苗木を植えようということで準備を進めているところです。

 


(司会)

それでは、ご質問をお受けしたいと思います。


(記者)

サービスエリアとパーキングエリアのリニューアルの件で、NEXCO中日本としてトータルどの位の費用をかけてやられるものか教えてください。


(会長)

ちょっと調べて後ほどご報告させていただきます。


(記者)

滞在型サービスエリアに転換ということですけれども、今回足柄はこれでリニューアルが完了ということですか、それとももう少し滞在を図るためにショッピングセンターなどを入れていく形になるのでしょうか?


(会長)

下り線の方は大改築を行います。今日ご説明させていただいたのは全体の中の一部です。上り線も行います。SAの大規模改築は5カ所行います。足柄の上下、御在所の上下、名神の多賀これは下りだけです。全部で5カ所、2010年中にはすべて仕上がりますが、大改築をして内外ともに一新しようと考えています。当面計画として決まっているのはこの5カ所です。


(記者)

足柄下りのドッグカフェが高速道路初出店というのは、他のNEXCOを含めて高速道路初ということでよろしいでしょうか?


(会長)

そうです。ドッグランは各所にあるのですが、ドッグカフェというのは飼い主も犬も一緒に食事できるところでして、それは初めてです。


(記者)

犬だけでしょうか?


(会長)

どうでしょうか、猫はあまり走り回らないので当然大丈夫だと思いますが、かごに入れるとかすれば大丈夫ではないでしょうか、調べて後ほどご説明します。


(記者)

眠れる森の美水ですが、こちらは若手グループの企画商品ということで紹介ありましたが、これは若手というとどの位の年齢を指しているのか、また今回第一弾ということだが、今後どのような商品を構想しているのか、わかる範囲で教えてください。


(会長)

年齢は特に制限は付けていませんが、20代から30代の方々に協力していただいています。今後の商品開発の予定では、まだ具体化しているものはございませんが、色々幅広く検討していただくようにしています。単に商品だけではなく、サービスエリアの全体の佇まいがこれでいいのかとか、お客様をお招きする、おもてなしする全体のサービスはこれでいいのかとか、そういうソフトの面も含めて検討してもらっています。それと新しく計画している建設中の新東名のサービスエリアについても新しいアイデアはないか、今度大規模改修を行うところについても何か今までにない新しいアイデアはないか、非常に精力的にやっていただいています。またその都度決まりましたら発表させていただきます。


(記者)

30代の若手社員のアイデアやご意見で、例えば足柄で新しく入るお店が実現したとか、そういった事例があると考えていいですか?


(会長)

生まれてほしいと期待しています。今回のものはこの美水だけですが、今日発表した新しい店舗については、まだ入ってないと思います。これからやることについて参画してもらいたいと思っています。


(記者)

高速道路の2月の通行台数で、大型はかなり一年前と比べてだいぶ戻ってきているとのことですが。


(会長)

これは大型車だけで見ますと、前年を上回ったのが12月103.0%、1月107.2%、今月117.4%です。特大車は12月108.6%、1月115.6%、2月128.1%となっています。ご承知のとおりリーマンショックが9月で、この影響が出てきたのはもう少し資料を見てみないといけませんが、11月とかからでしょうか。10月にも影響は出始めたと思いますが、すでに12月ははっきり影響が出ていますので、通行台数そのものは落ちていたと言うのが実情だったと思います。私たちの物流という実感から申し上げますと、そんなに良くなってないという感じを思っています。1年前の状況と比べれば今日ご報告したよう改善があるのですが、もっと前からみるとまだまだという感じを持っています。


(記者)

今日の発表資料とは関係ないですが、明日、第二京阪道路が全線開通するとのことですが、それに関連して中日本の管轄の高速道路利用状況などに変化はあるでしょうか?


(会長)

これはすこし様子を見なければいけないと思いますが、それなりの影響は出てくるのではないでしょうか。どういう影響が出てくるかとなると今のところなんともいえないのですが、大きな変化があれば来月でも発表できるかと思います。


(記者)

政府の高速道路の整備や料金施策につきまして、ここのところも長期的な整備について見直しが必要と言ってみたり、言ってみなかったり、若干高速道路施策についてぶれることが目立つように思えるのですが、例えばNEXCOグループで今後の高速道路の料金や整備の施策などで、共通で申し入れをするとか、何か提言をするとか、NEXCO側から行動を起こすということなどと何か考えていますか。また最近の政府の高速道路施策に関する所見がありましたら。


(会長)

特に今の段階でアクションを起こすということは考えていません。色々なテーマが取り上げられて、新聞にも記事として登場しておりまして、私もその読者の一人でございまして、どういう意味なのかなと思っていますが、やはり具体的な案が出てきて意見を求められるようになるかと思いますが、そのときには意見を述べたいと思います。実際に内容と時期が分かっておりませんので、なんとも今のところは申し上げられないということですね。


(会長)

(足柄の)今日発表させていただいた投資額は22億であります。
(ドッグカフェの)お店の方針がどうなっていることかということと思うんですね。私どもサービスエリアをやっている者としましては、一番大きい犬が入れるのだから小さいのが入っていいのではないかと気がしますが、これはなんといってもお店自身の方針があると思いますので、ちょっと調べて後でご連絡させていただきます。


(司会)

これをもちまして定例記者会見を終わりといたします。ありがとうございました。