NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社




2018年08月29日宮池社長定例会見

会見要旨

司会

皆さまお待たせいたしました。それでは、ただいまから第139回の定例会見をはじめさせていただきます。

社長

【はじめに】
トピックスのご紹介の前に、ひとこと申し上げます。
先月7月の豪雨により、西日本を中心に甚大な被害が発生し、現在も猛暑の中、各地で復旧作業が続けられています。
また、当社管内で、のり面に変状のありました東海北陸道の荘川インターチェンジ(IC)から飛騨清見IC間の被災箇所の本復旧につきましては、現在、地質調査や対策工事の検討など復旧に向けての準備をおこなっているところです。今後、お客さまの安全を第一に一日も早い復旧作業をおこなっていきます。
なお、当社グループでは被災地への支援としまして、グループ社員からの募金に会社からの寄付を合わせて、1,345万円を日本赤十字社を通じて寄付させていただきました。
さらに、51カ所のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)のコンシェルジュカウンターに8月10日から9月30日まで募金箱を設置し、お客さまからの義援金を募っています。
高速道路をご利用される皆さまからも、どうぞ暖かいご支援・ご協力をお願いします。

【事業の現況(2018年7月)】

資料1をご覧ください。
まず、営業の状況ですが、7月の料金収入は587億5800万円で対前年同月比0.4%の増加、また、通行台数は日平均199万7000台で対前年同月比0.2%の増加となりました。
7月は、「平成30年7月豪雨」や台風12号の影響があったものの、大型車のご利用が引き続き好調だったことから、料金収入・通行台数ともに増加となりました。 通行台数で見ると、大型車が前年同月と比べ7.4%増加しています。このような大型車の増加傾向は、1年半程度続いています。
続いて建設の状況です。
資料1に、2018年度に新規開通や4車線化の完成を予定している区間を記載しています。
各区間とも、現在、土工や橋梁上部工などの道路本体工事を全面展開中で、これらの本体工事が完了したところから順次、舗装工事や標識工事、情報板など設備工事に着手しているところです。

次にSA・PAの状況です。
資料1の裏面をご覧ください。
7月のSA・PAの売上高は181億3600万円で対前年同月比7.8%の増加、飲食・物販部門の売上高は対前年同月比2.1%の減少となりました。
7月は、「平成30年7月豪雨」や台風12号の影響によって、飲食・物販部門の売上高は前年を下回る結果となりました。
ガソリン部門の売上高は、昨年に対し販売価格が上昇したことと、軽油の販売数量が増加したことにより、対前年同月比27.8%の増加となりました。

【E1A 新東名高速道路6車線化等の事業許可およびスマートIC新規事業化】

資料2-1をご覧ください。
すでに発表済みですが、新東名高速道路の6車線化事業につきまして、8月10日付で国土交通大臣の事業許可を受けて事業に着手しましたので、本日あらためてお知らせします。
新東名の6車線化につきましては、6月に閣議決定された「未来投資戦略2018」の中で、高速道路でのダブル連結トラックやトラック隊列走行の実現も見据え、三大都市圏をつなぐ東名・名神軸のダブルネットワークについて安定性・効率性をさらに向上させるとされていることを受けて、検討が進められてきたものです。
これらを踏まえ、通行止めや大規模災害、リニューアル工事などの際の安定的な交通確保の観点から特に課題が多い、静岡県区間の御殿場ジャンクションから浜松いなさジャンクションを先行的に6車線化することとされました。
これにより、物流効率化による生産性の向上、リダンダンシー強化による安定的な交通の確保、東名でリニューアル工事を実施する際の円滑な交通の確保が期待されているところです。
概ね2年後から順次供用することを見込んでいます。詳細につきましては今後精査していきますが、できるだけ速やかに工事を進め、皆さまのご期待に応えていきたいと思います。
なお、同日付で2018年度の工事の発注見通しを追加公表していますので、詳細は当社の公式WEBサイトでご確認をお願いします。
続きまして資料2-2をご覧ください。
スマートICの新設につきましても、同日付で国土交通大臣の事業許可を受けて事業に着手しました。
当社管内では、名神高速道路の多賀SA付近に接続する多賀スマートICと、伊勢自動車道の多気スマートICの2箇所です。

このうち多気スマートICは、すでに報道もされていますが、全国初の民間施設直結スマートICとなります。
今後、地元自治体や民間施設の事業者などの関係機関と十分に連携を図って整備を進めていきます。

【東名や中央道の集中工事の実施について】

続きまして、こちらもすでに発表済みですが、東名と中央道の集中工事のお知らせです。
資料3をご覧ください。
東名集中工事を9月18日(火)0時から10月6日(土)朝6時までの3週間、東京ICから豊川ICまでの間で実施します。合わせて、圏央道の海老名JCTから相模原愛川ICまでの間の内回りでも、同じ期間に集中工事を実施します。
区間によって交通規制の内容と日程が異なりますので、パンフレットでご確認ください。
また、中央道集中工事を11月15日(木)から11月29日(木)までの2週間、18時から翌6時までの夜間に、高井戸ICから調布ICまでの1区間で実施します。
今回の東名集中工事の実施につきましては、8月6日に発表しましたが、工事実施の約1ヵ月半前になってしまいましたことをお詫び申し上げます。渋滞によるお客さまへの影響をできるだけ少なくするための対策の検討に、時間を要していました。
その結果、一般道を含む他の道路への迂回広報の強化や料金調整による迂回誘導の拡充、工事規制時間の厳選により交通量の多い区間では夜間のみの工事規制とするなど、特に交通量の多い昼間の激しい工事渋滞を抑制する計画としました。
来年以降も、工事内容や工事量を踏まえ、渋滞量を最小化する工事計画の策定に努めます。
工事の詳細につきましては、集中工事専用WEBサイトやパンフレットなどでお知らせします。また、高速道路をご利用いただいた場合の所要時間に加えて、一般道を使って迂回した場合の所要時間もWEBサイトで提供していきますので、お出かけ前にご確認いただき、ご利用ルートの選択にお役立てください。新東名などの他の高速道路への迂回もご検討いただきたいと思います。
工事期間中は、渋滞の発生や混雑により、大変ご迷惑をおかけすることになり申し訳ありませんが、皆さまのご理解とご協力をお願いします。

【工事規制予定WEBサイトのリニューアルのお知らせ】

次のトピックは「工事規制予定WEBサイト」のリニューアルについてです。
資料4をご覧ください。
当社の公式WEBサイトでは、お客さまに安全・安心・快適に高速道路をご利用いただけるように、工事規制予定の情報を提供しています。
この工事規制の予定を、これまでよりも見やすくご確認いただけるように8月6日に専用WEBサイトをリニューアルしましたので、ご紹介します。
これまでは、一部の工事規制を除いて、工事規制の情報を表形式のみで提供していましたが、資料4に記載のとおり、地図で工事規制予定の情報をご確認いただけるようにしました。
また、日付や時間を指定して工事規制予定の情報が検索できるようになっています。
高速道路での移動の計画を立てられるときやお出かけ前などに、ご利用経路やご利用時間を柔軟に選択していただくなど、リニューアルした専用WEBサイトをご活用いただきたいと思います。

【2018年お盆期間における高速道路の交通状況(速報)【中日本版】】

お盆期間(8月8日(水)~8月19日(日))の交通状況につきましては、当社「高速道路ドライブアドバイザー」へのご取材など、多くの報道関係の皆さまに取り上げていただき、ありがとうございました。
資料5をご覧ください。
8月20日に発表したとおり、期間前半の台風13号の影響もありましたが、交通量(日平均交通量)は昨年並みの1日あたり54,500台(対前年比 100%)10km以上の渋滞回数は198回で昨年と比べて9回の微増(約105%)、 30km以上の渋滞回数は14回で昨年と比べて2回の微増(117%)という結果でした。
なお、今回のお盆の交通混雑期では、渋滞対策として高速道路の分散利用を促進するため、休日特別割引の適用日を試行的に8月 11日、12日の土日から、9日(木)、10日(金)の平日に変更しましたが、その効果につきましては現在アンケート調査などをおこない分析中ですので、まとまり次第あらためてご報告します。
また、今後の年末年始やゴールデンウィークなどの交通混雑期にも同様な措置をおこなうかどうかにつきましても、現在分析中の結果を踏まえて検討していきます。

【「コミュニケーション・プラザ富士」9月11日(火)リニューアルオープン】

資料6をご覧ください。
コミュニケーション・プラザ富士のリニューアルについてお知らせします。
コミュニケーション・プラザ富士は、お客さまに高速道路を身近に感じていただくために、新東名の静岡県区間(御殿場JCT~浜松いなさJCT)の開通に合わせて、2012年4月にオープンしました。
オープンから約6年半が経過しましたが、より多くのお客さまにご見学いただきたく、この度、体験・体感型の施設としてリニューアルすることとしました。
現在、休館して工事をおこなっており、9月11日(火)15時にリニューアルオープンします。
今回が初めての大規模なリニューアルで、‘見て、触れて、体験できるコンテンツ’を大幅に充実させ、高速道路をこれまで以上に楽しく学べる施設に生まれ変わります。
見どころは、70インチの大画面モニターで、当社が管理する高速道路や開通の歴史を一挙にご紹介するコンテンツ「日本の大動脈」や、ロープをつたって行う橋梁の点検作業(ロープアクセス)など、日常では体験できない高速道路のしごとを、360°のVR(virtual(バーチャル)reality(リアリティ):仮想現実)映像で臨場感たっぷりに体感していただくコンテンツです。
オープン当日には、報道関係の皆さまを対象とした内覧会を開催します。地域の皆さまをご招待して行うセレモニーを含め、生まれ変わったコミュニケーション・プラザ富士をぜひご取材くださいますようお願いします。
なお、コミュニケーション・プラザは神奈川県川崎市にも設けています。こちらは先行して今年の3月にリニューアルしており、リニューアル後の来館者数がこれまでの1.9倍に増えるなど、大変ご好評いただいています。
本日は、コミュニケーション・プラザ川崎のパンフレットもご用意していますので、ぜひご見学・ご取材くださいますよう重ねてお願いします。

【笹子トンネル天井板落下事故 ご遺族様へのご説明会について】

最後に、笹子トンネル天井板落下事故のご遺族様へのご説明会についてのお知らせです。
資料7をご覧ください。
当社では、笹子トンネル天井板落下事故を決して忘れず、お客さまに安全な高速道路を提供し続けることこそ最大の使命であるとの強い決意のもと、「安全性向上3カ年計画」を継承した「5つの取り組み方針」に基づき、安全性向上の取り組みを進めています。
お配りしました資料7のとおり、9月7日(金)に新横浜のホテルで、これらの取り組み状況をご遺族様にご説明する機会を設けることとしました。
ご説明会の開催にあたり、冒頭の着座状況を報道関係の皆さまに公開するとともに、ご説明会の終了後に私へのご取材もお受けします。
ご取材を希望される方は、資料7をご確認いただき、お申し込みをお願いします。

司会

以上が本日ご用意したトピックです。それでは、これから皆さまからのご質問をお受けします。

記者

新東名の6車線化について、早ければ2年後に工事が完了する区間が出てくるということですが、全体として6車線化で供用される時期はいつ頃を想定されているのか教えてください。

社長

現段階では申し上げられませんが、できる限り早く供用させたいと考えています。

記者

コミュニケ-ション・プラザ富士について2点教えてください。1点目は、年間の来場者数はどれくらいか、リニュ-アルのポイントとして「70インチモニタ-」と「VR映像」というのが紹介されていますが、その他の企画展示や実物展示なども新しくリニュ-アルされるのか、またはリニュ-アルされないのか、教えてください。

社員

来館者数については、手許に細かい数字が無いため概数となりますが、2012年の初年度では4,000人程度の方に来館していただきました。その後は年間平均で2,000人程度となっています。2点目につきましては、大画面モニターとVR以外も全面的に新しくリニュ-アルします。特に企画展示という部分は、期間によって旬の話題を展示するなど、展示する内容を変えていきたいと考えています。

記者

少し細かい話ですが、例えば実物展示では、「新東名の橋梁やトンネルの建設で使用された部品」などの展示と書かれていますが、これまでは実物展示はされていなかったのか、それとも別の高速道路の部品を展示していたとか、展示する量を増やしたとか、そのあたりの変化はあるのでしょうか。

社員

実物展示はこれまでも若干ありました。展示する内容を充実させたいということです。

記者

東海北陸道の復旧工事について、出来るだけ速やかに着手するということですが、着手予定と豪雨災害に対する日常的な取り組みなどのお考えがあれば教えてください。

社長

地質調査が進んでいますので、比較的近い時期には着工できると思いますが、いつからという具体的な日にちを申し上げる状況には至っていません。また変状のあったのり面は岩盤を削った斜面で、地質的にも色々と調査していますが、これから雨量が増える時期になりますので、それらを考慮し設計を進めていきたいと考えています。

記者

お盆期間における交通状況について、今年は休日割引の適用日を変更され、先ほどその効果についてアンケ-ト調査により分析しているという話がありましたが、アンケ-トの実施期間やどういった方を対象にどのような内容で実施しているのか教えてください。

社員

高速道路各社がお客さまへのWEBアンケ-トを実施しています。アンケ-トでは、休日割引適用日の変更を知っていたかや、実際に予定の変更をされたかどうかなどを質問しています。この結果を交通量や渋滞回数のデータと照らし合わせ、適用日変更の効果の有無などを分析していきたいと考えています。

司会

ご質問が途切れたようですので、これで定例会見を終了させていただきます。