NEXCO 中日本 中日本高速道路株式会社




2015年01月28日宮池社長定例会見

会見要旨

【司会】

皆さまお待たせいたしました。ただいまから第100回の定例会見をはじめさせていただきます。

【宮池社長】

本日ご用意したトピックスは6つです。

 

【事業の現況(2014年12月)】

資料1の1ページをご覧ください。

営業の状況ですが、12月の料金収入は、529億8千3百万円と対前年同月比22.4%の増加、また、通行台数は日平均180万2千台と対前年同月比6.8%の減少となりました。

料金収入については、利便増進事業による割引の終了に伴い、4月から料金割引制度を見直したこともあり、前年度と比べ増加傾向が続いており、12月も同様の傾向でした。

通行台数については、料金制度見直し以降、前年度と比べて減少傾向が続いていることに加え、大雪による通行止めも影響し、減少の傾向でした。

 

次に建設の状況です。

圏央道寒川北インターチェンジから海老名ジャンクション4kmの建設区間については、本体工事は概ね完成し、舗装、設備などの工事を全面展開しています。開通日時については、あらためてお知らせいたします。

圏央道相模原インターチェンジについても、2014年度内の開通に向けて、予定どおりに進捗しています。

資料にはありませんが、新東名浜松いなさジャンクションから豊田東ジャンクション55kmについては、開通時期見直しの要因となった、切土のり面崩落対策、自然由来の黄鉄鉱・重金属を含んだ土砂の処理、橋梁基礎の沈下対策は、予定どおりに進捗しています。

 

資料1の2ページをご覧ください。

次にETCの状況ですが、12月の日平均利用率は91.0%でした。

サービスエリア・パーキングエリアの総数は、177カ所で変更はありません。

 

次にサービスエリアの状況です。

12月のサービスエリアの売上高は147億5千万円で、対前年同月比6.1%の減少となりました。飲食物販部門の売上高は、対前年同月比7.6%の減少となりました。

要因としては、昨年度の12月は3連休でしたが、今年度の12月は飛び石連休になったことと、雪による通行止めなどで交通量が減少したことなどが考えられます。

ガソリン部門の売上高は、対前年同月比2.9%の減少となりました。

 

【更新計画】

資料2をご覧ください。

1月15日に、社会資本整備審議会道路分科会第18回国土幹線道路部会が国土交通省で開催され、高速道路の大規模更新計画についてNEXCO3会社を代表してご説明させていただきました。

 

この大規模更新計画につきましては、昨年2月におこなわれた第11回国土幹線道路部会において、高速道路の更新の取り組みと料金のあり方についてご審議いただき、5月には有料期間を15年間延ばす改正道路整備特別措置法などの関連法案が可決、成立されたところです。

計画の背景として、3会社が管理する高速道路の供用延長約9千キロのうち、供用から30年以上経過した延長が約4割、橋梁やトンネルなどの構造物についても同様に、経過年数の増加に伴い経年劣化によるリスクの高まりが懸念されるとともに、大型車交通の飛躍的増加や、冬季の凍結防止剤散布の影響、短時間の異常降雨や海岸線を通過する路線の厳しい自然環境など、使用環境の変化による著しい変状が顕在化してきています。

この状況を踏まえ、3会社で「高速道路資産の長期保全および更新のあり方に関する技術検討委員会」を設置して検討を進めた結果、当面の安全は確保されてはいるものの、重大な損傷が発見されており、大規模更新または大規模修繕を実施しなければ通行止めなどの可能性が高い箇所が明らかになりました。この委員会の提言を受け、高速道路ネットワークの機能を今後も永続的に活用していくために必要不可欠な更新事業を速やかに開始することが必要なため、通常の修繕のみでは致命的な損傷に発展するおそれがある箇所に絞り込んだ計画として今回報告させていただいたところです。

ご出席の各委員からは多岐にわたるご意見をいただき、

・更新の必要性や工事箇所の迂回などに関する情報の発信
・過積載車両の取締り

などについて意見交換させていただきました。

会社としましては、更新計画の実施に当たり、安全確保を第一に、関係の皆さまへの情報発信と説明責任を果たしていくことが重要と認識しており、コスト削減に努めることは無論のこと、最新の補修・更新技術の開発・研究も含めて、合理的・効率的な事業実施に努めてまいりたいと考えております。

なお、国土幹線道路部会でも意見交換させていただいておりますが、健全な高速道路を維持していくためには、橋梁など高速道路本体の損傷に大きく影響を及ぼす過積載車両への対策が非常に重要であると考えております。NEXCO3会社では、特に橋梁本体に大きな影響を与える過積載車両に対し、取締り・指導を強化していますが、大多数を排除できている状況ではないため、効果的な取締りの強化も含め、新たな手法についても検討も進めながら、今後も高速道路の機能を永続的に活用していくために努力していきます。

 

【スマートIC営業開始】

資料3をご覧ください。

すでに1月16日に南砺市スマートインターチェンジ地区協議会から、20日には高岡市および当社の金沢支社から発表していますが、当社と富山県高岡市・砺波市および南砺市で整備を進めてきた北陸自動車道 高岡砺波スマートインターチェンジおよび東海北陸自動車道南砺スマートインターチェンジの営業を、3月1日(日)に開始いたします。

営業開始時間は、高岡砺波スマートインターチェンジが14時、南砺スマートインターチェンジが16時です。

2つのスマートインターチェンジは、これまでのようにサービスエリアやパーキングエリアに接続せずに本線に直結する形式のスマートインターチェンジで、ETC車載器を搭載した車長12m以下の車両が24時間ご利用可能です。なお、ご利用の際はゲート前で一旦停止をお願いします。

 

【中部縦貫自動車道と北陸自動車道が接続】

資料4をご覧ください。

国土交通省近畿地方整備局が事業を進めております中部縦貫自動車道永平寺大野道路と、当社で事業を進めてまいりました福井北ジャンクション事業が完成し、3月1日(日)15時に中部縦貫自動車道と北陸自動車道が接続します。

この事業の完成に伴い、福井北インターチェンジについては、福井北ジャンクション・インターチェンジと名称が変更され、高速道路の出入り口も変更されますので、ご利用の際は案内標識をご確認いただくなど、注意して走行していただきますようお願いいたします。

 

【雪氷の課題と対応】

資料5をご覧ください。

今年度の雪氷シーズンの始まった初冬期に、複数回の長時間通行止めが発生しました。特に、12月の会見でも速報でお伝えしましたが、東海北陸自動車道では最大95時間の雪による通行止めとなり、多くのお客さまに大変ご迷惑をおかけしました。

今冬期の取組みについて実施してまいりましたが、初冬期に発生した通行止め事象における課題を整理し、高速道路の使命である地域間ネットワークとして大雪でも交通を最大限確保していくため、更なる改善を図ってまいります。

1)冬用タイヤ装着率が低い初冬期であったため、立ち往生車両の中に普通タイヤ車が数台含まれていたことから、普通タイヤ車両が紛れ込まないよう、冬用タイヤやタイヤチェーンの装着を確実にしていただくために、警察の協力を得ながら、初冬期のチェーンチェックの更なる強化・徹底を図ります。

2)立ち往生車両の早期発見に課題が残ったことから、現場巡回の強化や車両位置情報システムによる現場写真などの活用より、現場把握の更なる強化を図ります。

3)著しい気温低下により、凍結や薄い圧雪の除去作業に時間を要したことから、凍結や薄い圧雪の除去方法の改善や、除去に必要な資機材の事前配備などを強化します。

4)他機関との情報共有や連携に課題が残ったことから、気象急変時や交通障害発生時における他機関との更なる情報共有や連携強化に取り組みます。

このような初冬期における課題を踏まえた更なる改善を実施し、今後も継続的に本格的な雪氷シーズンの取組みを強化してまいります。

 

次に、今冬期から取り組んでいる事前広報の効果について、Web調査をおこないました。

事前広報は気象予測を参考に降雪の3日程度前から、当社公式Webサイトやアイハイウェイ中日本、高速道路本線の広域情報板を活用した情報提供に加え、テレビ、ラジオなどメディアの皆さまにもご協力をいただき、「大雪時の出控え、冬用タイヤの装着」について情報提供を実施しています。

Web調査の結果では、事前広報を見た約4割の方が「高速道路の利用を控えようと思った」、「冬用装備をしてから高速道路を利用しようと思った」などの意識の変化があったと回答をいただきました。また、約5割の方が予定を変更して、高速道路の利用を控えていただいたことがわかりました。情報の有用性が高く、情報提供ツールとしても一定の効果があったものと考えており、積極的に活用していきたいと思います。

また、多くの方がテレビ・ラジオなどのマスメディアから情報を得たいとの回答がありました。

資料5の3ページにあるように、29日から30日にかけて、関東・甲信地方の中央道、長野道で降雪が予想されていることから、本日9時に投げ込みをさせていただくとともに、当社の公式Webサイトで事前広報をおこなっております。

高速道路をご利用いただくお客さまには、今後の気象情報や道路交通情報にご注意いただき、冬用タイヤの装着とタイヤチェーンの携行をお願いします。

マスコミの皆さまにも、情報発信にご協力いただきたいと思います。

 

【EXPASA海老名北海道物産展にて人気商品限定販売】

東名高速道路EXPASA海老名(上り)で開催中の『北海道物産展』において、新千歳空港でしか購入できないグリコのキャラメル専門店「キャラメルキッチン」の人気商品を1月30日から期間限定で販売します。

販売期間は、1/30(金)~3/1(日)北海道物産展の最終日までです。SA・PAではここでしか買えない限定商品です。お立ち寄りの際は、是非お買い求めください。

 

以上が、本日ご用意したトピックです。

【司会】

それでは、これから皆さまからのご質問をお受けいたします。

 

【記者】

リニア中央新幹線の用地取得に関して、JR東海に協力する方向で検討が進んでいるとの新聞報道がありました。現状と見通しについて教えてください。

【宮池社長】

当社の持っている用地取得に関するノウハウを生かして、どのような協力ができるのか協議中です。

【記者】

いつ頃から、どのくらいの規模の協力をするのでしょうか。

【宮池社長】

現在協議中ですので、回答は差し控えさせていただきます。

【記者】

用地取得以外の建設技術、ノウハウなどについても、協議しているのでしょうか。また、これまで他の事業に用地取得のノウハウを提供した事例はありますか。

【宮池社長】

用地取得に関することだけで、これらを他の事業に提供した事例はありません。

 

【記者】

今月3日に、三重県警から要請を受けて、サービスエリアなどの封鎖をされたということですが、事前広報のやり方や封鎖すべきだったのかなど、今後の対応についてどのように考えているのか教えてください。

【宮池社長】

帰省ラッシュの渋滞時にサービスエリアが使えなかったことで、お客さまにはご迷惑をおかけし、大変申し訳ないと思っています。
やむを得ず閉鎖に協力する場合でも、事前告知をすると暴走族対策に効果を発揮しないという課題もあります。今後は、三重県警とも協議をし、お客さまにご迷惑をおかけしない方法を検討してまいります。

 

【記者】

NEXCO3会社の更新計画について、各社ごとの更新計画はまとまっているのでしょうか。

【宮池社長】

今後、各機関と具体的な調整をしながらできるだけ早くとりまとめたいと思います。

【記者】

事業費については、概算で各社1/3ずつと考えてよろしいでしょうか。

【宮池社長】

おおむねそのとおりです。

 

【記者】

来月、セントレアが開港10年を迎えます。海外のお客さまも増えていますが、高速道路会社としてインバウンド向けの利用促進の取り組みをお聞かせください。

【宮池社長】

2020年までに訪日外国人旅行者2000万人を目指すという目標については承知しています。例えば、外国人のお客さま向けにSAのトイレの使い方をわかりやすく表示するなどの工夫をしています。
また、外国からのお客さまが、レンタカーを使って当社の高速道路をご利用いただく際に、お得にご利用いただけるプランの提案などに取り組んでいます。

 

【司会】

ご質問が途切れたようですので、これで定例記者会見を終了いたします。