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NEXCO中日本は、2025年10月1日に会社創立20周年を迎えます。
会社の顔としてお客さまへ工事のお知らせなどを伝える役割を担う工事広報コンシェルジュの浜崎香帆さんと、広報活動を担当している各支社の工事広報担当者による座談会を、6月23日に東京支社のNEXCO BASEで開催しました。
普段はなかなか聞くことのできない広報活動の裏側や、工事にかける想い、皆さんがイメージする高速道路などについて対談しました。

所属:キューブ
出身地:福岡県
趣味:YouTube動画を見る、散歩

八王子支社 総務企画部 広報・CS課
兼 環境・技術課※当時
のおすすめスポット
東富士五湖道路。富士山の真横を通っているところが好きです。

東京支社 保全・サービス事業部
企画統括課
のおすすめスポット
西湘バイパス。海沿いを走る爽快感抜群のドライブルートです。

NEXCO中日本 保全企画本部
保全課
のおすすめスポット
富士川SA周辺。東名から見る富士山が非常にきれいです。
高速道路でおこなわれている
工事について教えてください
(工事の種類、件数など)。
赤松東京支社では、今年度はリニューアル工事や集中工事などの大規模な規制を伴う工事を9件予定しています。通常期は、舗装工事や防護柵工事、施設工事、維持修繕工事、橋梁工事、点検など、多岐にわたり実施しています。
駒場八王子支社では、大規模な規制を伴う工事が毎年約15件あります。それ以上おこなうと、日々どこかで大きな渋滞が発生してしまうので、東京エリアで工事を実施している時は、八王子エリアでは控えるなど、調整しています。
金山本社は全支社の工事を把握し、工事に関する支社間の調整などをおこなっています。

駒場私が入社した時は、阪神・淡路大震災が起きた直後で、耐震補強工事がすごく多かったのを覚えています。また、高速道路上でも日々あちこちで様々な規制がおこなわれ、渋滞も多く発生していました。
その後、工事規制を減らすため必要な工事を短期間にまとめて実施する「集中工事」が各地で開始され、さらには床版取替えなど、長期間にわたる対面通行規制、車線規制、通行止めにより実施するリニューアル工事も始まったので、当時の工事形態とはだいぶ変わっています。当時はポスターやリーフレットを作った印象があまりなく、工事CMもなかったと思います。
赤松実は6月初旬に、小田原厚木道路のリニューアル工事の現場へ、現場見学と撮影も兼ねて浜崎さんと行ってきました。間近で見る工事の規模と迫力に、浜崎さんがとても驚かれていたのが印象的でした。浜崎さんがレポートしてくれた床版の取替えと撤去の様子を、WEBサイトに公開しますので、ぜひご覧ください。WEBサイトはこちら▶
浜崎現場見学は、いつも通っている高速道路に自分の足で立っていることが、本当に新鮮でした。工事現場に入る機会はめったにないので、本当に良い経験でした。普段何気なく通っている高速道路の裏側では、綿密な計画を立てて、すごい技術を使って工事されていることに感動というか、感銘を受けました。
作業員さんの安全確保はもちろん、高速道路の周辺住民の方、渋滞や事故など交通への影響を最小限に抑えていることが分かり、すごく印象に残っています。こうやって工事をしていただいているから、私たちが安全に、スムーズに利用することができるんだなと、あらためて実感しました。
資料で見るのと、実物を見るのとはやはり違いますし、資料には載っていない器具機器や施設など、細部まで肉眼で見ることができました。ぜひまた行きたいです。

赤松CMにご出演いただいているので、どんな工事なのかを知っていただきたくて、現場見学の機会を設けました。原稿通りに伝えるのと実際に見て知ってから伝えるのでは、伝わる印象が全然違いますよね。
浜崎「いっぱい工事をやっているんだな」というのはもちろんなのですが、それをマイナスに捉えられないようにドライバーの皆さんに伝えていきたいとあらためて思いました。やはり私が最大限に協力できることは、「言葉で伝えること」なので、声色や表情のニュアンスを一番意識しています。「ご注意ください」の一言でも、焦った感じ、暗い感じ、お願いしすぎ、軽くてもダメなので、そのちょうどいいところを伝えるのが本当に難しかったです。そして何よりも、CMはタイム(尺)が決められているので、15秒、30秒の中で確かな情報、聞き取りやすい言葉をどのようにはめるかが一番難しかったです。大事な情報を私の滑舌の悪さで削ることのないように、責任を持って毎回撮影しています。
「高速道路の保全」に対して
担当者の皆さんは、
どんなことを
大切にされていますか?
駒場お客さまに高速道路という移動手段を選択してご利用いただく以上、「何事もなく、そして安全に目的地に到着できる」というその「当たり前」を維持することです。
社員全員がその「当たり前」を大切にしていくべきと考えていますし、それを守るために確実に仕事を進めていきたいと思っています。
金山私も駒場担当課長がおっしゃる、「当たり前」はとても大切にしたいキーワードだと思っています。
赤松高速道路が多くの人々の生活を支えていることで社会は日々続いていくのだと思います。会社の事業はまさに社会活動に貢献していると思うので、この会社の社員としてお客さまの安全、安心を守りたいと思っています。この使命感を大切に、工事広報を担当しています。


会社創立20周年を迎えて
感じることを教えてください。
駒場正直、あっという間の20年でした。ただ、1つの通過点であり、何かそう大きな節目を迎えたという感覚はないですね。また、7月1日に八王子支社と東京支社が統合し、どのようにうまくマネジメントしていくかを当事者として気にかけているところです。例えば、自然災害などで体制を組んだ時に、どれだけスムーズに動くことができるかがポイントになると思っています。あとはそれぞれ両支社の良いところが1つになることで、よりブラッシュアップできるのが楽しみですね。
赤松この20年で企業として大きな変化と進化を遂げたと感じます。民営化によって「お客さま第一」の意識が社員1人ひとりに浸透し、「安全とサービス向上のために何ができるか」を常に考えるようになったと思います。
金山私は入社して10年目になりますが、あまり20周年の実感がないのが正直な感想です。諸先輩たちが築いてきた安全や、お客さま第一の部分は、入社した時には当たり前になっていましたので、それを若い世代に今後もつなげていけるように頑張っていきたいと、若手代表として感じています。
浜崎私は、この20周年という節目に、工事広報コンシェルジュのバトンを受け取ったことが、すごくうれしいです。
これからも安全のために正確な情報を、ドライバーの皆さんにお伝えしていきたいです。やはり「信頼」が一番大切だと思うので、NEXCO中日本の皆さんと一緒に築き上げて、もっと磨き上げていけたら良いなと思っています。


これからの仕事の中で
大事にしていきたいことを
教えてください。
金山「誠実さを持って頑張る」ことです。この「誠実」には、安全やお客さま第一などいろいろな意味が含まれ、それらに対して誠実に向き合っていかなければならないと思っています。
駒場過去30年を振り返ったとき、入社した頃、まさか民営化するとは思ってもみなかったです。リニューアル工事しかり、そうした大規模な工事がおこなわれていくことになる認識がなかった中で、天災やインフラの老朽化の進展など、大きな出来事が起こるとあっという間に環境・情勢が変わるということを経験しました。この先、今わかっていないことでも突然何かによって変わるということはあると思います。固定観念にとらわれずに、社会情勢の変化にきちんとついていく、あとは若手の柔軟な発想も取り入れながら、常に全身全霊で前に進んでいくことが非常に重要だと思っています。
赤松「お客さまの安全と安心を支える」という思いを大切にしながら、お客さま目線で、一つ一つの仕事に丁寧かつスピーディーな対応を心がけていきたいです。



NEXCO中日本は、2025年10月1日に創立20周年を迎えました。
会社の顔としてお客さまへ工事のお知らせなどを伝える工事広報コンシェルジュの浜崎香帆さんと工事広報担当者との座談会を東京支社で開催しました(9月号掲載)。
今月号では、7月2日に名古屋(伏見社屋)で開催した、同じく工事広報コンシェルジュを担う渡部恒司さんと工事広報担当者との対談をお伝えします。

所属:舞夢プロ
出身地:大阪府
趣味:ダンス、500円貯金、PCゲーム

名古屋支社 保全・サービス事業部
企画統括課※当時
のおすすめスポット
よく新東名を使って富士山周辺までキャンプに行っています。

NEXCO中日本 保全企画本部
保全課
のおすすめスポット
新東名です。真っすぐで開放感があり、どの道路よりも走りやすいです。

金沢支社 総務企画部
広報・CS課
のおすすめスポット
東海北陸道・ひるがの高原SAと伊勢道・安濃SAのソフトクリームです。ミルクが濃厚でおいしいです。
高速道路でおこなわれている
工事の違いを教えてください。
蔦野高速道路の工事には、「リニューアル工事」や「集中工事」などがあります。
リニューアル工事は、高速道路をこれからも長く健全に保つために、橋梁やトンネルなどの構造物を最新の技術を用いて補修と補強をし、建設当初と同等またはそれ以上の性能や機能に回復させる工事です。
集中工事は、重交通で通常期の工事規制をおこなうにあたり、厳しい制約などがある区間で、渋滞などの影響が生じやすい工事を集約して実施する工事です。
渡部橋自体を架け替えることもあるんですか?

蔦野現在、北陸道・手取川橋で橋の架け替えを実施しています。
手取川橋は開通から50年が経過していること、また日本海が近いことから飛来する塩分に起因する塩害などの影響を受けているので、抜本的な老朽化対策が必要な橋でした。
今回のリニューアル工事では、路面の下にある自動車の荷重を支えるコンクリート床版だけでなく、劣化した橋桁もすべて取り替える大規模な工事を実施しています。
立松そういった大規模な工事のほかにも、草刈りや清掃、局所的な舗装補修などの維持修繕作業や工事を日常的に実施していますが、日中に工事規制をすると渋滞してしまう場合は夜間に施工するなど、お客さまへの影響を最小限にしています。
お客さまへの影響は路線や工事によって大きく変わります。名古屋支社の場合、東名や名神、伊勢湾岸道などは交通量が多いため、日中に車線規制を実施することができません。そのため、リニューアル工事や集中工事として工事を実施しますが、工事期間中は渋滞が発生するため、お客さまへの影響が最小限になるように、工事広報で迂回や時差利用などをお願いしています。
また、大規模な工事の事前調整の段階では、周辺地域の行事や大規模なイベントがいつ開催されるかを念入りに確認し、工事期間と重ならないようにパズルをはめてくような綿密な調整が必要になります。

木下高速道路の工事は、広報の視点でも違いがあります。
リニューアル工事は規模が大きい分、お客さまへの影響も大きいため、広報にかける予算も大きく、手段もテレビCMからインターネット広告、看板まで多岐にわたり、幅広く多くの方に知っていただけるようにする必要があります。
例えば、1つの橋を架け替える場合、上下線の片側で対面通行をしながら施工します。ご利用になるお客さまへ情報を的確に届けるため、位置情報を利用した詳細なターゲティングが可能なインターネット広告を活用して情報発信をしています。
また、金沢支社管内は雪が多く降るので、工事ができる期間が春~秋に限られます。こうした支社による違いもあります。
渡部工事にも違いがあることと実施する大変さが良く分かりました。
皆さんが担当されているお仕事の内容をもう少し詳しくお聞きしたいです。
蔦野工事を円滑に進めるために、各支社の工事規制の内容が適切かどうかの審査やリニューアル工事のPRをする広報業務などに携わっています。
渡部さんにも出演いただいているCMの制作にも携わらせていただきました。


渡部高速道路リニューアルプロジェクトのCMに出演させていただく前は、高速道路は移動手段の一つで、漠然と「便利」というイメージで利用していましたが、出演後は工事にはたくさんの関係者が携わっていると実感するようになりました。
会社創立20周年という節目で「工事広報コンシェルジュ」に選んでいただいたことは本当にうれしいです。そして良い意味でプレッシャーを感じています。
今後もお客さまにより分かりやすくご案内できるよう努め、工事広報コンシェルジュとしての役割を全うしたいです。
100年後、高速道路は
どうなっていると思いますか?
また、皆さんが思う
「100年後の高速道路」の
あるべき姿を教えてください。
渡部いちドライバーとしては、渋滞に遭わず目的地まで行けることが一番うれしいです。100年後には自動運転の技術が進化していて、それに対応した高速道路になっていたら良いですね。
木下きめ細かなメンテナンスをすることは当たり前ですが、点検の高度化や道路の品質向上につながる新しい技術がどんどん出てくるので、そういう新しいものを取り入れながら、常に、安全な道路になるようにメンテナンスをしていくことが100年後を考えると大切だと思います。

蔦野お客さまが安全で安心に高速道路をご利用いただくことが大前提だと思います。時代も変わり、働き方改革や物流の2024年問題など、世の中の情勢は10、20年前と大きく変わっています。
100年先はもっと変わっていると思いますので、それに合わせて会社も時代に合った形でいろいろなことができるように、制度を改正しながら柔軟に対応していくことが大事だと思います。
立松高速道路という社会生活を支えるインフラを管理する会社として、自動運転などの環境変化、社会的な要請に対し適時適切に対応することが大事だと思いますし、社会貢献につながると考えています。

これからの仕事の中で
大事にしていきたいことを
教えてください。
蔦野何事も自分事として考えて仕事をしていきたいです。日々様々な事象が起こりますが、業務の垣根を越えて積極的に働きかけることで、高速道路の安全と安心をはじめ様々な面につながり、好循環が生まれると思っています。
木下相手の立場に立って考えるということを大切にしたいです。広報の仕事は、お客さまにとって分かりやすい表現を心がけるとともに、感謝の気持ちをきちんと伝えることも大切です。
立松できない理由ではなく、できる理由を考えて仕事に取り組みたいです。できる理由を考えることで前向きな議論につながるはずです。その姿勢を大切にしていきたいです。また、i-MOVEMENTなどの新しい取組みにも積極的にチャレンジし、自分が一歩前に出て行動していきたいと考えています。
