安全性向上を担うNEXCO中日本グループ社員
「お客さまの安全への強い思いを胸に、任務にあたります」
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- 中日本ハイウェイ・パトロール東京株式会社
東名横浜基地 班長後藤 秀夫 - 東名横浜基地の交通管理隊として、横浜管内のパトロールを担当。
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東名横浜基地 班長寺尾 勝博 - 東名横浜基地の交通管理隊として、横浜管内のパトロールを担当。
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日々のたゆまぬ訓練に裏打ちされた高いスキル、強靭な体力、そして安全への思い
日々の訓練内容を教えてください。

高速道路安全講習会では、高速道路上の危険やトラブル発生時における対処方法など、より安全に走行いただくための講習会を行います
交通管理隊に与えられた任務を確実に遂行するうえで、日々の訓練を欠かすことはできません。
訓練には大きく2種類あり、毎日行う日常訓練と、月に1度行う月例訓練があります。日常訓練では決められている訓練種目を10~15分ほど行い、月例訓練では実際の事故を想定した大規模な訓練をした後、ミーティングで反省点や課題を話し合います。また、高速道路の交通安全啓発活動にも積極的に取り組み、企業、各種団体、学校などからのご要望に応じて「高速道路安全講習会」も実施しています。
訓練を行う上で心がけていることは何ですか

実際の現場を想定してさまざまな訓練を行います
あらゆる状況を想定し、常に現場のイメージを持って訓練しています。また、訓練は若手隊員にとっては指導を受けながら経験を積む場であり、中堅隊員にとっては体力や技術の維持・向上、ベテラン隊員にとってはチームワークの強化や若手育成というように、それぞれの隊員が目的と課題を持って取り組みます。訓練中の隊員は皆真剣そのもの。訓練を重ねていくことで安全に対する意識や思いが強く鍛えられていく面もあります。
夏場に車線規制訓練を連続で行うときや、体力増強訓練で腕立て伏せやスクワットを何度も行うのは訓練とはいえやはり大変ですし、大きな声を出しながら迅速な動きを繰り返すので大量の汗をかきます。ヘルメットは重く、頭部が密閉されるので熱中症に気をつけなければなりません。しかし厳しい訓練で体力を維持・増強することは、現場での迅速な作業をするために、そしてお客さまの安全を守るために重要なのです。
これまでの経験で、訓練の成果を実感したエピソードをお聞かせください

雪の中で事故が発生したとの一報を受け現場に到着したところ、追越車線に事故車が停車していたので、交通規制を行ったときのことです。私は監視担当として事故車の手前で誘導、監視を行い、もう1人の隊員は作業担当として負傷者の状態を確認していました。すると雪でハンドル操作を誤った車両が、スリップしながら私のほうへ突入してきました。ヒヤリとしましたが、訓練どおり通行車に正対して監視を行っていたので、突入車両を回避することができました。もし一瞬でも油断していたらと思うとぞっとします。本線上の通行車を常に意識することと、通行車と向かい合って立つ「正対の原則」を徹底することの重要性をあらためて実感しました。
隊員の絆は「お客さまの安全への強い想い」で結ばれています
チームワーク維持のために重要なことは何ですか

東名横浜基地では、日勤夜勤ともに2人1組の4パーティー体制で、8人の隊員たちが任務にあたっています。交通管理隊にとってチームワークは極めて重要です。
チーム行動のポイントは、互いにしっかりと声を掛け合うことです。現場に向かう車中でも、状況を想定しながら互いの動きや作業の手順をシミュレーションし共有します。また、作業中には「自分がこれから何をやるのか」「相手に何をやってほしいのか」を言葉で正確に伝え合います。そうしたコミュニケーションがスムーズな作業につながります。勤務の開始前には、お互いの体調を確認しあう意味でも、なるべく全員と会話を交わすようにしています。各隊員が万全の状態で業務にあたることも、高速道路の安全を維持する上で重要です。
引継ぎ時には、当社が独自に定めた「交通管理安全対策7訓」を必ず唱和して、安全に対する意識を確認し合っています。
- 緊張の中にも冷静・沈着・慌てずに 安全確認の"間合い"をとろう
- 大声で 前後・左右を確実に "指差喚呼"で安全確認
- 無線連絡、物の出し入れは 規制内でも通行車から目を離さず "車の走る側から絶対やめよう"
- 歩行、待機や 規制内でも "路肩側中分側にぎりぎり寄ろう"
Keep Left Enough, Keep Right Enough
(十分左に寄れ。十分右に寄れ。) - カラーコーン、一つおくごと "後方の安全確認"
- 常に選ぼう より安全な位置 "パトロールカー等を盾"とできる位置
- 監視員、作業員の責任分担 終始明確 "二人で一体連携プレイ"
チーム編成はどのように決められるのですか
メンバーは、その日によって変わります。2人1組という編成は変わりませんが、若手同士が組むことはなく、必ず若手とベテランという組み合わせでペアを組みます。
事故現場等で処理を行うとき、最も気を付けていることは何ですか

監視担当は通行車の誘導や後続のお客さまに異常をお知らせし、作業担当は監視担当の合図のもと作業を行います
事故処理には隊員が2人であたりますが、最も大事なのは2人の連携です。その際に役立っているのが、ヘルメットに付いたハンズフリーのトランシーバーです。通行車の状況や作業の状況などを逐一報告し、「通行車の状況はどうか」「規制解除までに何分必要か」といった現況をしっかり共有しながら、迅速かつ的確に対応します。「相手が今何をしているのか」「次に何をするのか」をお互いに瞬時に把握できるので迅速に作業を進めることができます。隊員どうしが連携して、1秒でも早く現場を安全な状況にするよう心がけています。
最後に、交通管理隊の仕事への思いをお話しください
交通管理隊の最大の使命はお客さまの安全を守ることです。天候や時間帯によって道路の状況はいつも異なりますが、常に迅速かつ的確に対処しなければなりません。長時間の対応が求められることもありますが、お客さまから「ありがとう」「安心しました」という言葉をいただくとやりがいを感じます。これからもお客さまの安全を守り続けます。