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ICから20分紀行「東海環状道 美濃路」編

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今回は「美濃路編」。2車線区間で交通量は少ないが、それだけに、ちょっとゆったりした気分で訪ねられる。

富加関IC

松井屋酒造(資料館)

東海北陸道美濃関JCTから東海環状道に入る。しばらく山の中を走り、「富加関IC」を出て、県道を左折した。まず、富加町役場を目指した。
この付近は古代、美濃の国「半布里」(はにゅうり)と言い、奈良・正倉院で発見された大宝2年(702)の「日本最古の戸籍」に、56戸、1119人の名が記されている。「半布里」とは、同町役場から南側の地域だという。
町役場を過ぎて、左手の川を越えると、江戸時代、岐阜と飛騨高山を結ぶ街道の宿場として栄えた加治田だ。松井屋酒造店の辺りが、往還の中心だった。ここは今、「酒造資料館」になっているが、昔ながらの道具を使って、今も酒を作り続けている貴重な造り酒屋さんである(入館料300円)。

加治田の町外れにある清水寺は、坂上田村麻呂の開基と伝えられる古刹。二天門は岐阜県の重文だ。そこから、織田信長と戦った美濃斎藤家の山城「加治田城」への登山道がある。

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  • 清水寺の二天門(岐阜県重文)

美濃加茂IC・SA(サービスエリア)

リピーターでにぎわう「日本昭和村」

美濃加茂SA(サービスエリア)に車を置いて、隣接する「日本昭和村」を訪ねた。昭和30年代の山里をイメージしたテーマパークだ。名誉村長は、女優の中村玉緒さん。織物や染物、陶芸の体験コーナーもあって、家族連れでにぎわっている。
80ヘクタールもある村内を見学するには、SL型の「里山バス」に乗ると楽しい。

美濃加茂ICで降りて、美濃加茂市のへ向かう。市の中心部「太田」は「旧中山道美濃十六宿」の一つ。国の重要文化財に指定されている「旧脇本陣林家住宅」の辺りは、中山道の道筋がよくわかる。ただし、周辺の建物はほとんどが現代のもので、町並みが保存されていないのは、残念だった。

「太田宿」は、木曽川の渡し場に位置していた。川を渡ると「伏見宿」(御嵩町)、次は「御嶽宿」になる。

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  • 昭和村内を走る「里山バス」
  • 「中山道太田宿」の面影が残る美濃加茂市中心部

可児御嵩IC

中山道御嶽宿の石柱(御嵩町)

可児御嵩ICを降りると、「世界一のバラ園」と言われる「花フェスタ記念公園」(可児市)駐車場への案内板が目立つ。四季折々の花が楽しめる公園から10分で、旧中山道御嶽宿だ。

歴史資料を展示している「中山道みたけ館」に隣接する「商家竹屋」は、明治10年の建築。間口が狭く奥が深い商家独特の構造を残している。逆方向へ歩くと、「蟹薬師」とも呼ばれる天台宗願興寺がある。本堂自体が国の重文だが、ここには国重文の仏像が24体も安置されている。ご住職に頼めば、宝物庫を開けて見せてもらえる。

ここから車で5分の愚渓寺の石庭は、京都・竜安寺の石庭の原型と言われている。「臥竜」と名づけられた石庭を寺の縁から眺めて、しばし時間を忘れた。
可児御嵩ICから北へ向かい、明治44年に木曽川で最初にできた発電所「旧八百津発電所資料館」を目指した。当時の3基の発電機が保存されているこの建物は、国の重要文化財でもある。
発電所の川向かいは、その昔、木曽川を流した木材を集め、いかだに組んだ「錦織綱場」の跡だ。発電所には、いかだ流しの資料も展示されていた。

旧八百津発電所(八百津町)

第二次世界大戦中、ナチに追われたユダヤ人に6000通を超えるビザを発給して命を救った、在リトアニア日本領事館領事代理・杉原千畝は八百津町の出身だ。発電所から車で5分ほど山道を登ると、彼の記念館がある。

木曽川と八百津の市街地が一望できる山の中腹で、一帯は「人道の丘」と命名されていた(発電所と杉原記念館の共通入場券410円)。

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  • 信仰を集める蟹薬師(御嵩町の願興寺)
  • 石庭のある愚渓寺(御嵩町)
  • 杉原千畝記念館(八百津町)

土岐南多治見IC

中央道との土岐JCTを過ぎると、東海環状道は4車線に広がる。そして土岐南多治見ICが、「美濃路」最後のICだ。ここには、今までの「歴史空間」とはかけ離れた「超モダン空間」が待っていた。

ICを出て3分の丘の上に「土岐プレミアム・アウトレット」がオープンしたのは2005年3月。79軒のブランドショップと、15軒の飲食店が並ぶショッピング・タウンだ。 (2005年現在)
周囲には、ほかに何もない。原野に突然現れた、西部開拓時代の町を思わせるが、客は馬ではなく、自動車でやって来る。その数、週末には1日に7000台。その7割は、高速ICから流入するという。
東海環状道の沿線施設で、最も成功している場所だろう。

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