1. 安全性向上3カ年計画の取組み報告
  2. 取組み状況一覧
  3. 「一人ひとりが集中工事にこめる、安全への思い。」

安全性向上を担うNEXCO中日本グループ社員

「一人ひとりが集中工事にこめる、安全への思い。」

  • 田中 貞俊
    八王子保全・サービスセンター
    専門役田中 貞俊
    橋梁などコンクリート構造物の補修・補強に関する工事計画の立案、発注、監督など工事全般を監理。今回の集中工事では主に橋梁の床版の取替えを担当。
  • 吉川 貴司
    八王子保全・サービスセンター
    保全担当課長吉川 貴司
    道路の舗装面、ガードレール、橋梁の伸縮装置などの補修に関する工事計画の立案、発注、監督など工事全般を監理。今回の集中工事では主に舗装修理工事、ガードレール改良工事及び橋梁の伸縮装置取替え等を担当。

中央道集中工事における、おふたりの担当業務を教えて下さい。

橋梁(鋼橋)
橋梁(鋼橋)

田中:私は、年間を通じてさまざまな橋梁の補修・補強工事を行っていますが、今回の集中工事では、八王子ICからやや西寄りにある上長房橋(かみながふさばし)の「床版※(しょうばん)」の取替え工事を実施いたします。この工事では、点検等で損傷が見つかった床版を大型のカッターで切断、取り外した後に新しいコンクリート床版に取替えます。開通以来40年を経過した中央道。これまでも部分的な補修を重ねてきましたが、私たち八王子保全・サービスセンター管内において「床版取替え」という抜本的な対策は初めてとなります。
※床版・・・橋の上を通る車両の重みを橋桁(はしげた)や橋脚(きょうきゃく)に伝えるための床板(ゆかいた)

吉川:私は、舗装の補修やガードレール、標識の取替えなどを担当します。ひと口に舗装の損傷と言いましても「わだち」や「ひび割れ」等状況は様々ですから、それぞれに最適な補修方法を選択しています。また今回は区間内の中央分離帯8ヵ所、延べ2.5kmにわたり、老朽化したガードレールをより安全な強化型ガードレールに取替える予定です。

橋梁(鋼橋)
橋梁(鋼橋)

集中工事の準備はどのように進むのですか?

田中:毎年、集中工事が終わったその日から、翌年の集中工事の準備が始まると言っても過言ではありません。補修や修繕工事は、構造物の点検結果に基づき計画を立案します。集中工事の計画の策定では、期間中の交通量や渋滞状況、また工事の効果などを徹底的に分析し、お客さまからいただいたご意見・ご要望も参考にしながら、メニューやスケジュールの立案に反映しています。

吉川:今回の工事対象区間は、隣接してお住まいの方が非常に多いエリアですから、できる限り周辺への影響を抑えるよう心がけてきました。たとえば、騒音の出る工事は極力夜の遅い時間帯に行わないなど、沿線の皆さまに配慮した綿密な工事計画を組んでいます。また、工事が始まる前には、沿線の皆さまに工事内容と時間帯、お問い合わせ先を記したチラシ等を通じてご説明し、集中工事に対するご理解をいただくよう努めています。

2週間の工事期間中に心がけていることは何ですか。

田中:集中工事では、広い区間において様々な工事が同時進行しますから、それぞれを決められた時間に終わらせなければ他の工事にも影響が出てしまいます。これら輻輳(ふくそう)する工事を計画どおりに進め、集中工事を成功させるためにも基本となるのが「安全」です。交通保安要員の事前訓練や工事中の安全指導を通じて、工事を無事故で完成させるとともに、ご利用いただくお客さまの安全にも最大限の配慮を心がけています。

吉川:集中工事は2週間の長丁場ですので体調管理に気を配っています。工事を監理する私たちはもちろんですが、現場で工事を担当して頂く建設会社の皆さんにもいいコンディションを保っていただけるよう、効率の良い作業スケジュールと体制づくりに努めています。

「安全性向上3カ年計画」における、あなたの役割について聞かせて下さい。

田中:「安全性向上3カ年計画」の具体的な取組みのひとつに「安全を支える人材の育成」というものがあります。これまで先輩方から教えられてきたことや私自身が多くの現場で学び身につけた知識や技術を、次の時代を支える後輩たちに継承していきたいと思います。また、「安全性向上3カ年計画」の年度計画を現場で着実に実行することが、私の使命だと考えています。

吉川:この3年間は「安全性向上3カ年計画」の着実な実行を通じて、高速道路への信頼をいかに回復するのか、我々NEXCO中日本グループ社員の真価が試される3年間だと思っています。もともと私は公共性の高い仕事を通じて人や社会の役に立ちたいと思い入社しましたので、今この現場に携わっていることに非常にやりがいを感じています。私が携わるすべての仕事が、「安全性向上3カ年計画」のひとつであるという意識で責任を果たしていきます。

中央道をご利用になるドライバーの皆さまに伝えたいことはありますか。

田中:交通事故の多くが渋滞の後尾や、渋滞の中で発生しています。十分な車間距離をとるとともに、渋滞の最後尾では早めにハザードランプを点灯し、後続車に合図していただければと思います。また、今後のより良い工事につなげていくためにも、たとえば事前広報で工事区間がわかりにくかった、工事規制の看板が見づらかったというようなことがございましたら、NEXCO中日本 お客さまセンター(0120-922-229)やホームページなどにご意見をいただきたいと思います。

吉川:集中工事期間中は渋滞が予想されていますので、当社の公式ウェブサイトの集中工事専用サイトで、渋滞予測や所要時間情報などをチェックしてからお出かけ下さい。予測所要時間や現在の所要時間も検索できますので、それを参考に「迂回路を活用する」「出発時間をずらす」といった上手な移動計画を検討していただければと思います。

田中・吉川:必要な工事を着実に行い、健全な状態を維持することこそ、中央道を安全に保ち続けるための第一歩だと考えています。安心してご利用いただける高速道路であり続けるために、私たち、NEXCO中日本グループ社員一人ひとりが全力で集中工事に取り組みます。ご利用いただくお客さま、沿線にお住いの皆さまにはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解・ご協力をいただきますようお願いいたします。

取組み状況一覧

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